魂を磨く

赤ちゃんはお母さんを選ぶ説、不妊だったら選ばれない…ってこと?!

赤ちゃんはお母さんを選ぶのか

「雲の上からお母さんを選んだんだよ、だって優しそうだったから」

生まれる前の記憶を語る子どもたちは多く、それ系の本もたくさん出ています。

「赤ちゃんは、お母さんを選んで生まれてくる」

赤ちゃんを授かったお母さんたちにとっては非常に微笑ましいファンタジーですが、子どもが欲しいのにできない不妊治療中の人にとっては神経を逆なでする言葉です。

赤ちゃんに選んでもらえない私は、何がいけないの? 子どもを虐待する親にも赤ちゃんが生まれてくるのに、どうして…?

今回は、「赤ちゃんがお母さんを選ぶ」説について、真剣に考えてみたいと思います。

そもそもどうして、こんな事が言われるようになったのでしょうか? 背景を探ってみましょう。

赤ちゃんはお母さんを選んで生まれる、の目的

小さい子どもが語る胎内記憶

『子どもはあなたに大切なことを伝えるために生まれてきた。』の著者で、産婦人科医として長年出産の現場に立ち会ってきた池川明さんの調査によると、「胎内記憶」以前の「中間生記憶」を持っていて、「雲の上からお母さんを選んだ」と話す子どもはたくさんいるそうです。

幼い子どものファンタジーと思われるかたもいるかもしれません。ところが、不思議なことに、子どもたちが語る世界は、細かい部分は違っても、いくつかの共通するイメージがあるのです。

おなかに宿る前は、「雲の上」のような、ふわふわとして安らぎに満ちた世界で、自分と同じような子供と一緒にいたこと。天使や神さまのような存在に、優しく見守られていたこと。そして、自分の意志で生まれることを決め、お母さんを選んで、この世にやってきたということ、などです。

『子どもはあなたに大切なことを伝えるために生まれてきた。』池川明

池川さんがこのような研究をすることになったきっかけは、「産科医が変わらなければ、日本の教育は変わらない」というある教育者の言葉と、「周産期心理学」との出会いだったそうです。

赤ちゃんのころのトラウマが、その後の親子関係や人生に影を落とすケースがあることを知り、体が安全なだけのお産ではなく、心の安全への配慮、そして母子の絆を深めるサポートを志すようになったと述べられています。

「お母さんを選んで生まれてきた」というメッセージは、あくまでも出産したけれども親として自身のないお母さんを癒やすことが目的であり、子どものできない人を差別するような意図は全くないことが伺えます。

赤ちゃんは親に何かを教える
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親に何かを教えるために生まれてくる赤ちゃん

スピリチュアルな視点で、生まれてくる赤ちゃんが親に何らかのメッセージを伝えようとしているという考え方もあります。

先天的な障害や病気を持つ子どもは「親を成長させる」という役割を持っている、という世界観が、人によっては心の支えになるというのです。

二人のダウン症児の母、エミリー・パール・キングスレーさんは、赤ちゃんを待つことを、素敵な旅行の計画を立てることにたとえています。

要約すると・・・

一生に一度のイタリア旅行を計画し、ワクワクしてガイドブックを買い込み、荷物を持って飛行機に乗ったら、降りたところはイタリアではなく、オランダでした。

最悪な場所ではないにしても、イタリアとは「違う場所」です。

失った夢はあまりにも大きく、心の傷は消えません。

でも、イタリアに行く人を羨ましがっていたり、行けなかったことを嘆いたりしていたら、オランダならではの風車やチューリップが楽しめません。

親は子どもに「こう育ってほしい」といろんな期待を持ちます。

しかし子どもに期待を裏切られることによって、今受け取っている豊かさや、生きているありがたさを悟ることになります。

そういう意味で、子どもは親に悟らせるために親を選んで生まれてくる、というのです。

ひどい親の所をあえて選んで生まれてきた子どもたちも、親に何かを気づかせ、成長させる使命を背負っています。

心の持ちようとして「親を選んだのは自分」

この考え方は、子どもの立場としても役立つことがあります。

たとえば、親子で性格が真逆でケンカしてばかりという人は多いと思います。

「産んでやった恩を忘れたのか」「頼んだ覚えはない」みたいな言い合いになることもあるかもしれませんね。

これを「ぶつかって成長できるように」という天の采配だと受け止めた時に、親子になった意味を見出すことができるのです。

親の期待に応えないことが、実は親を成長させることになる場合もあります。

実際に選んだ覚えはなくても、自分自身がこの親を選んだのだとしたら、どんな意味があるのだろう? 天は何を学ばせようとしているんだろう? と考えてみると、非常に建設的です。

「自分で親を選んだ」というアイディアは、子ども側の心の持ちようとしては人生の意味を考える助けになってくれます。

赤ちゃんがお母さんを選ぶ説は、幸せそ受け取るための1つのアイデイア

不妊の人は選ばれないの?

「赤ちゃんはお母さんを選んでやってきた」説の目的を3つ、見てきました。

いずれも、すでに生まれてきた子どもと、あるいは、自分を産んだ親との関係性を再定義して、より多くの幸せを受け取るための考え方です。

不妊の人とか、そもそも結婚しない人とかが、わざわざそのアイディアを採用して「選ばれなかった」と不幸を感じる必要はない、と私は思います。

私自身は結婚しないまま30代に突入してしまい、今からパートナーが見つかったとしても高齢出産ですから、果たして子どもを授かれるのかどうか、健康に産めるのかどうかは分かりません。

ボンヤリと、好きな人の子どもを産んで家庭を作れたらいいなあ、という願望はあります。

ですが、もしも自分が好きになった人がたまたま不妊だったら、子どもが欲しいために離婚とかは考えないと思いますし、子作りできる体力があるうちに誰でもいいから急いで結婚したいとまでは思いません。

たとえ子どもがいなくても、子どもがいて得られる学びや幸せは別のものから全部得られる、と考えているからです。

こんなこと書くと、子持ちの人からは「分かってないな、だから子どもがいないやつは人間としてダメなんだ、フフン」と思われるかもしれませんね。

確かに、子育てはすごいことだと思います。女性は特に、お腹の中で他の生き物を育てて、痛い思いをして出産し、自分の時間や仕事を投げ打って子守りをすることになります。

子どもが思い通りにならなかったり、周りの人から比較されたり、あれこれ干渉されたりもして、きっと今までの価値観がぶち壊されるような、壮絶な経験なのでしょう。

そして、子どもがいること、成長を見守ることは、どんなにか愛おしく、嬉しいことなんだろうなあと想像しています。

しかし、そうやって赤ちゃんから学べることや、得られる幸せは、赤ちゃんではない何か別の形で自分を選んで来てくれている可能性があります。

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形を変えて受け取っている学びと幸せに気づく

生まれてくる子どもが期待通りでないのが、思ったのと違う旅行先に着いたことに例えられていました。

イタリアを夢見ていたのに、オランダだったらビックリだけれども、オランダの良さを楽しみましょうよ、と。

これって、どんな子どもが生まれるかだけじゃなくて、子どもを産むか産まないかとか、結婚するかしないか、その他の人生の色んなことに言えるんじゃないかなと思います。

「子どもがいない」のは人生に何かが欠けていることではなくて、子どもがいない状態が「ある」ことなんです。

オランダにはコロッセオもゴンドラもないですが、それらがないオランダの風景がただ「ある」だけです。

余白があるから、風車とかチューリップとかが置いておけるわけですよ。

オランダどころか、日本から一歩も出なかったとしても、何もないってことはなくて、日本国内にとどまる幸せは何かあるはずですよね。

私も、結婚してないし子どももいないから、自分の時間がたっぷりあって思いっきり仕事に専念できています。

そして、イタリアの素敵なものから得られる幸せは、オランダでも別の形で受け取ることはできます。

たとえば私はもしも子どもを持ったら、赤ちゃんというアンノウンな生き物に価値観をぶっ壊されて自分の器を大きくする、という体験からの学べることを期待しています。

でも、それは仕事上で自分の器を大きく超えるようなダイナミックなチャレンジをすることでも、同じレベルの学びは得られるように思います。

子育てをすることで、自分本位から子どもや家族が中心の意識に変わって学べる「与える喜び」みたいなものも、子どもじゃなくて他の大切な人に意識を向けることで体感できるかもしれません。

自分に欠けているような気がして、人のことを羨ましく思ういろんなものは、形を変えて既に与えられているのです。

違う風景とか別の人間関係とか、具体的には望んだものとは違っているかもしれませんが、その結果として得られる感情やエネルギーは素晴らしいものを受け取っているはずです。

だから私は、赤ちゃんが自分を選ばないとしたら「あのオバサンはとっても幸せそうで、自分が行かなくてもちゃんと学びそうだから、他のヤバそうな人のところに行くわー」って後回しにされてるんだろうなあ、と勝手に思うことにしています。

まとめ・自分が幸せになれるマインドセットを採用しよう

というわけで、「赤ちゃんはお母さんを選んでくる」説をまとめると…

  • 実際に「お母さんを選んで生まれた」と語る子どもたちは多い
  • 「赤ちゃんはお母さんを選んだ」説は、お母さんと赤ちゃんの絆を深めるための考え方
  • 親子になったのには意味がある、と考えることでより幸せをキャッチできる
  • 子どもに恵まれない人は、何かを失っているわけではなく「赤ちゃんがくれる幸せ」を何か別の形で受け取っている

大事なのは、自分が幸せでいられるような考え方を採用することなんじゃないかな、と思います。

「赤ちゃんがお母さんを選ぶ」説は、もう赤ちゃんがいる人が親になることを受け入れて、赤ちゃんと絆を深めて幸せになることを目的とするものです。

赤ちゃんを産んだ人が「選んでくれてありがとう」と思うのは良いとして、そうじゃない人が「どうして選んでくれないの?」と思っても何も意味がありません。

他の人がなんと言おうと、自分で自分の人生を幸せにできるマインドセットを持っていればいいのではないでしょうか。

その方が、今受け取っている幸せに気づくチャンスがぐーんと増えるはずです。

ABOUT ME
高橋久美
会社を8年でやめてフリーライター4年目。たまたまブログから見つけた佐藤想一郎さんのご縁で最高の仲間たちと出会い、WEB媒体の他、最近はブックライティング、雑誌の編集など忙しくも充実した毎日を送っている。読んだ人の心が明るくなって、人生まで良くなってしまうような文章を目指して修行中。→ 詳しいプロフィールはこちらから
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ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。

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よろしければ読んでみてくださいね。

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