お金に含まれた”毒”の成分!?なぜ、稼ぐほど不幸になる人が多いのか。|佐藤想一郎インタビュー

お金があったら絶対に幸せとは限らないし、お金が全然なくても幸せとは言い切れない、不思議な関係の「お金と幸せ」。

  • もっとお金があったら気持ちに余裕ができて周りの人にも優しくできるのに
  • やりがいのある楽しい仕事か、ストレスだけどお金の稼げる仕事か、で迷っている
  • 昇給しても、なぜかいつもお金が足りなくなって不安が消えない

そんなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、セミナー講師・コミュニティリーダーの佐藤想一郎さとうそういちろうさんに、「お金と幸せの秘密」について教えていただきました。

お読みいただくと、ストレスなく自然にお金を稼いで、自分も周りの人も幸せになる方法がわかります。

ただし、特定のビジネスのノウハウ等ではなく、あなたの今のお仕事のままでも幸福度を倍増できる話です。

この記事でわかること
  • 年商1億円の会社を1人で作った、ちょっと普通じゃない方法
  • 関わる人を自分で決めることの意外な弊害とは
  • もらうと幸せになるお金と不幸になるお金の違い
  • 人生が大きく変わるときの前兆とは
  • お金と幸せの矛盾を超える働き方・稼ぎ方について

想一郎さんは、なかなか表に出ていない部分も多いので、コミュニティ運営にかける思いや、起業秘話、普段の暮らし、見えないものを感じた話、なども幅広く伺いました。

プロフィール

佐藤想一郎さとうそういちろう
1991年生まれ。大学を1年で中退後、バーテンダー、プロマジシャンなど職業を転々とする。23歳で起業し、ネットビジネス、セミナー講師として活躍。しかしビジネスで成功しても幸せになれない人がいることに葛藤。精神世界、自己啓発、思想哲学、帝王学などを学び、人生をトータルサポートするようになる。

関わる人を自分で選びたかった

ーーコミュニティ運営って、どんなことをやってるんですか?

想一郎:一般的に言うと「講座」なんですが、固定のメンバーで定期的に勉強会を開いたり、日頃もメールマガジンを届けてそれに返信をもらって取り上げたりして、「みんなで一緒に成長できる場」を作っています。

セミナーは長年やっているんですけど、セミナーに来てもなかなか変われないお客さんがいて、どうしたら本当の意味で成長して人生を良くしてもらえるだろうって考えて工夫して来た結果、いまのようなスタイルができました。
参加者の気づきや実践したことを発表してもらったり、お互いに助けあうこともあるんですよ。

ーーそもそもどうしてセミナーやコミュニティをやろうと思ったんですか?

想一郎:最初は全く起業なんて考えてませんでした。とにかく自立して実家を出て自由になりたいと思ってました。

それで大学は1年で辞めて、居酒屋でアルバイトを始めました。大学受験に失敗していたのと、特に大学に行く目的もなかったからです。親から「大学に行きなさい」と言われて行った程度で、要は当時の私は自分でよく考えおらず、周りに振り回されていたのです。

ーー社会に出てみてどうでしたか?

想一郎:キツかったですね。居酒屋でホールもキッチンも両方させられるようなところで、休みが月に4日くらいしかなくて死ぬほど働きました。1日に12時間も働いてるはずなのに、なぜかタイムカード上は8時間しか働いてないことになっていて、給料は20万円くらいにしかならないんです。なんでこんなに大変なんだろう、って。

ーーうわぁ、完全にブラックバイトですね。

想一郎:でも、もっと大変なのが人間関係でした。今思うと私がだいぶ生意気だったんですけど。
例えば、手羽先をホールに運んでいくときに1つ落としちゃって、店長に「手羽先が落ちました」って言うんです。「お前が落としたんだろう」って怒鳴られるんですけど、私はシラーっとしてるんです。エリアマネージャーみたいな人が来たときの飲み会でもお酌するのが嫌で、ガン無視してるとか。

今考えたら「お前(過去の自分)、もっとうまくやれよ」って思いますが。

ーーそれは上司の立場だったらヤバイ奴が来たと思うでしょうね。

想一郎:当然、怒られてばかりだし、無自覚に周りを傷つけてしまうので、人間関係は最悪でした。とにかく人から指図されるのが嫌で、当時から「成功してビッグになって、こんなところ抜け出してやる!」って思ってました。関わる人を自分で選びたい、という願望があったんです。

極貧時代

ーーしかし起業するって結構ハードルが高い気がするんですが、何か背中を押したものがあったんでしょうか?

想一郎:当時の愛読書がナポレオン・ヒルの『成功哲学』だったんですよ。

ナポレオン・ヒル『成功哲学』。今は特にお勧めではないそうです。

アメリカの成功者の考え方が書かれてるんですけど、たまたま人から勧められて読んで見たら「お、これは!」って引き込まれた。いつもカバンの中に入れて持ち歩いて、夜も枕元において寝るぐらい何回も読んで、すっかり成功というものに取り憑かれてしまったんです。

もう、気分だけは成功者なんだけど、実際は居酒屋のキッチンで出し巻き卵を作ってるわけですよ。セルフイメージと現実が随分とかけ離れていました。

ーーそれで起業しようとなったんですね。

想一郎:そう、ずっとこのまま従業員やっててもダメだという思いが強くなっていきました。でもビジネスのことは何も知らないから、「稼ぐ」とか「自由になる方法」とかネットで検索していたんです。そうしたら、パソコン一台あれば、一人で何億円も稼げる世界があるらしい、と発見しました。それが「ネットビジネス」だったんです。

ーー具体的にはどんなビジネスだったんですか?

想一郎:私がやっていたのは、ブログを大量に作ってそこに広告を貼る「ブログアフィリエイト」というものでした。「稼げるよ」と言ってる人がネット上には大勢いたので、真似してやってみたんです。6個か7個くらいサイトを作ったら実際に売上を出すことができました。

ーーすごい、いくら儲かったんですか?

想一郎:1ヶ月でたった100円です。でも、なぜか当時の私は「これでいける!」と思って会社を辞めてしまったんですよ。その時の資産は銀行口座の残高が6万円、借金が200万円ありました。

ーーええー、それはかなりチャレンジャーなような。

想一郎:普通は起業というと、事業計画を作って、資金調達をして、と計画的にやるじゃないですか。そういう経営に関する知識が全くなくて、事業を始めるというよりもなんか自分でお金を稼げたらいいぐらいの感じでした。

一応、自分の計算では、ブログが6個で100円なら、これを1000個作ったら30万円ぐらい稼げるはずだったんですよ。
良くも悪くも、知らなかったから飛び込めた。

ーーそんなんで上手くいくんですか?

想一郎:それが当然全然ダメで(笑)やっぱり売上が数百円とかにしかならないんです。でも「成功した自分」に対して強烈なリアリティがあるから、もうアルバイトには戻れないって、自分で自分を追い込んでいきました。

そこから貧乏時代に突入です。起きてる間はずっとブログを作って、冷凍うどん食べて、パソコンの前で寝て、また起きたらブログを作って、という生活になりました。

「100万円稼ぐ!」って書いた付箋を、家中に貼っていて、はたから見たらちょっと危ない人でしたね。

ーー状況が変わったキッカケは?

想一郎:全く稼げないので、これは1人でやっててもダメだな、と思ったんです。そのときは仙台に住んでたので、パソコンで「仙台 ネットビジネス」って検索して、検索結果の一番上に出てきたセミナーに行ってみました。
そのときのセミナーの先生にメンターになってもらって、色々教わることになりました。そこで初めてビジネスのやり方をきちんと学ぶことになります。

ーーどんなことを教わったんですか?

想一郎:主にネットビジネスのノウハウですね。ちゃんと教わったら、半年ぐらいで月に十数万円は稼げるようになりました。そうしたら「次はセミナーをやって、そのノウハウを教えたらいいよ」とアドバイスをもらって、セミナーをやることになったんです。

週3日だけ働いて後は遊んで暮らす

想一郎:時間とお金の自由を手に入れましょう、みたいなコンセプトを打ち出して、地元の仙台でセミナーを始めました。あとは、経営者や個人事業主向けににネットビジネスのノウハウを使った集客のやり方を教えるセミナーもやって、それが結構人気でした。

ーー人前で話すのって最初、緊張しませんでしたか?

想一郎:それが、いきなりできちゃったんです。資料作りとか苦手な部分もありましたけど、マジシャンをやっていたので人前でパフォーマンスをするのは苦になりませんでした。そして、本当に月に100万円以上稼げるようになりました。

ーーセミナー講師ってそんなに利益が出るんですね。

想一郎:飲食店とかをやるのと違って、仕入れはないし、会場を借りるお金も別にそんなにかからないし、経費と行ったら広告費ぐらいなんですよ。

それもブログとかSNSを使えばほとんどお金をかけずに集客できてしまうんです。会社を辞めて1年くらいで年収1000万円はアッサリ達成できてしまいました。

ーーおおー、20代で年収1000万円ならかなり成功してる方ですよね。

想一郎:ところがですね、達成したときは一瞬だけ喜ぶんですけど、自分より上の人と比べてしまうので「まだまだだな」って思ってしまうんです。
どこまで行っても自分よりすごい人がいるから、永遠に自分は稼げていない感覚があって、1000万稼いだら1000万じゃ足りなくなるし、2000万稼いだら2000万じゃ足りなくなる。

「稼げた」という満足感はあるけど、幸福感はないんです。何かが欠けているような感じが常にありました。

ーーそういう感覚がある人は多いかもしれませんね。月収がいくらあっても、上と比較したら少ないような気がしてしまいます。

想一郎:はい。ただ私の場合は、気がするだけではなく、実際に稼いでいる割にいつもお金がなかったんです(笑)。口座のお金をあんまりちゃんと見なくなって、何に使ったのかよく分からないんだけど減っていくという。

ーーお金、どこに消えてったんでしょう…。

稼げども、稼げども…

想一郎:今こそ言えるのは、私はお金を稼ぐことに刺激を求めていたんですね。欲望が満たせされた時の快楽には、独特の高揚感があります。例えば、買い物依存症の人は高級品とかに際限なくお金を使っちゃうじゃないですか。

あれって、別にその商品が欲しいわけじゃなくて、買い物で脳内にアドレナリンがバーっと出る時の高揚感がクセになってるんですよ。それと同じで、お金を稼ぐ時の達成感とか満足感の刺激が欲しくて稼いでいたんです。

ーーなるほど。

想一郎:そういう「稼ぐ」っていうコンセプトに対して、私自身も影響を受けていたわけです。元をたどれば、「ネットビジネで何億円!」といったことを話している人たちからそういう感覚がうつってきていたんです。

リーダーから影響を受けて、その生徒も同じになって行くし、さらにその周りの人にも影響してしまう。コンセプトは伝播するのです。

ーー大金を手に入れたら人が変わってしまうとか、急におかしくなっちゃうのは、そんな理由があったんですね。

想一郎:はい。ここからが重要なんですが、お金を稼ぐ時に刺激を求めていると、お金を使う時にも刺激的なことに使ってしまうんです。

ーーもう少し詳しく教えて欲しいです。

想一郎:働いている時の自分の感情エネルギーが、お金にくっついて来ちゃうんですね。これを「お金の成分」と言っています。「金儲け」で稼いだら、お金の成分は「金儲け」になりますし、「嫌々働く」だったら、お金の成分は「嫌な気分」になります。一方で、「喜んで働かせていただきます!」という人だったら、お金の成分は、「喜び」になります。

お金の成分グラフ

ここで注目していただきたいのが、お金が増えるほど、その成分も増える、という点です。例えば仕事がものすごくストレスだったら、お金に「ストレス」の成分が増えて行って、稼ぐほどストレスも増加していくのです。すると、どうなるでしょう?

ーーお金を使いたくなる、ですか?

想一郎そうです。お金の成分にネガティブな感情が溜まっている人は、無意識でお金の感情をクリーニング(浄化)しようとして、ストレス解消のためにお金を使ってしまうのです。

過去の私もこのパターンでした。ゲームのように刺激的な稼ぎ方をしているから、刺激的な使い方をして、すぐにお金を失ってしまう。それで、だんだん無気力になってビジネスも伸び悩むようになりました。
メンターも外国に行ってしまって、どうしようかと思っていた時に、運命的な出会いがあったんです。

奇跡の出会い

想一郎:2015年の年明けに、メールが届きました。ネットビジネスの勉強のために、あるネット起業家のメールマガジンを読んでいたんですが、そのメールマガジンで経営コンサルタントの方との対談音声が届きます。その音声を聞いて、衝撃を受けました。

私は『成功哲学』を皮切りに、いろんな自己啓発系の勉強もしてきたんですが、もう、言葉通り次元が違うんです。二人が語っていたことは、どんな本にも書いていなかったし、誰からも聞いたことがなかった。それなのに、不思議と懐かしいような感じがしたんです。

ーー懐かしい感じ、というと?

想一郎それ以前に学んで来た成功のノウハウやマインドって、西洋的な合理主義・資本主義が土台になっていたんですけど、お二人の考え方は昔の日本にあった武士道や商人道を受け継いでいるんですよね。

本来の気質に合っていてしっくり来たんじゃないかなと思っています。それで「これだ!」と思ってオンライン講座を受けて、単発のセミナーにも参加しました。

ーー私が想一郎さんに出会ったのもその時期でしたけど、前のゴリゴリのネットビジネスから一転して、ビジネスセミナーなのに「エネルギー」とか「自然」というキーワードが散りばめられていて、なんだこれは!と衝撃を受けました。

想一郎:あれ、実は、結構真似して、その講師のかたの感覚をコピーしてやっていたのです。でもそれは後でお詫びして、「逆に、よくこんなにコピーできたよね」って笑ってもらえました。
でも、その時の私は「ノウハウを学んだから、一人でやっても大丈夫だな」と勘違いして、先生から離れてしまったんです。それは後で間違いだったと分かるんですけど。

ーー大丈夫だったんですか?

想一郎それが、めちゃくちゃ上手く行きました。全部が思い通りでした。それまで普通のセミナー講師って感じだったのが、圧倒的なカリスマ性を持ってしまったのです。

ブログやメールマガジンの読者も急増して、年間何十万円とか100万円越えの講座やコンサルティングでさえもメール1通送れば申込が殺到してすぐ満席になってしまうような状況が3年くらい続きました。いよいよお金が余るようになったので、節税のためだけに法人化し、事務所を借りて社員を雇ったりもしました。

ーーなんの苦労もなく?

想一郎:もちろん、多少の問題は起こりますよ。でも、そのつもりはなくても自分に圧倒的なカリスマ性を持たせてしまっているから、ちょっとズレてる人がいたとしても私が直接話せば一発で解決してしまうんです。だから、あんまり苦労はなかったです。その分、成長も遅くなっていましたが。

原因不明の変調

想一郎:ところが、2018年あたりからだんだん、運が悪くなってくるんです。メインのブログのアクセスが半分くらいにガクッと減ってしまったり、ネット上で批判が目立って来たり、嘘を書き込まれたり。
あとは、体があちこち痛くなるんです。どこの病院に行っても原因はよく分からなくて、健康法とか何かやると治るけれど、また別のどこかが痛くなる。最終的には風邪を引いて40度以上の熱を出しました。

問題が起こる、対処する、また別の問題が起こる、の繰り返しで、今までは自分の思い通りになっていたのが、急に通用しなくなったように感じました。

ーー思えばその頃って、病院巡りされてたりした記憶があるんですけど、別に平気そうな雰囲気だったので、そこまで深刻だと思ってませんでした。

想一郎:今思うと、心のスイッチを切って麻痺させていないとやっていけないん状態だったのだと思います。

これはカウンセラーやセラピストなど人の相談に乗る仕事をしている人には常識なんですけれど、人生の分かれ目にいる人の重い相談に乗ると、一発で具合悪くなるんです。

相談を持ってくる人が悪いわけじゃなくて、誰でも潜在意識は変わることを嫌うので、人の人生を変えるような働きかけをすると、無意識にすごい反発してしまうんですよ。
相談に乗るっていうのは、おそらく多くの人が想像する以上に大変です。

ーーなんとなく分かる気がします。アドバイスをくれた人のせいにして「ほら、やっぱりダメだったじゃないですか」って、前に進めない理由を作りたくなっちゃう。それであの人のせいだ、って逆恨みするという。

想一郎:それに対しては、正しいエネルギーの守り方というのがあって、例えば複数人のチームでフォロー体制を整えたり、セミナー会場や相談に乗る部屋を整えて空間のエネルギーを高めたり、自分の身体や精神を浄化したり、結界を張ったり、いろんなことをやって影響を受けにくくする方法があるんです。

ーー今セミナーをやるときは、たくさんコンテナを運び込んで開始の何時間も前から掃除したり、空気清浄機を設置したりしていますもんね。

想一郎:ところが、当時の私はそういうやり方を知らなくて、一人でみんなやろうとしていたから、自分のエネルギーを持ち出しすることになっていました。

だから、エネルギーを回復するためにやたら旅行に出かけてたんですね。自然が多い離島とか、田舎のリゾートとか。あとは、表の活動は控えて半分隠居しようかなと思い始めたり。

余談ですが、バリバリビジネスされている方で、よく旅行とか温泉とか海が好きな方っているじゃないですか。
本当に好きなケースもあるんですけど、かなり多くの方が、実はネガティブなエネルギーを浄化したいと無意識で思ってオチだったりします。

ーー想一郎さんもそうなっていたのですね。とてもそうは見えませんでしたが。

想一郎:そう、エネルギーがあるようには見えるんですよ。たくさんの人から尊敬や羨望を受けてそのイメージや印象をまとっているので。
だから、ますます人もお金も集まっているんだけど、次々に問題が起こっていきました。

運が悪くなる理由

ーーどうして、運が悪くなったのでしょうか?普通にみたら、お金もあるし、うまく行っているような気がします。

想一郎:これは色々な角度から解説できるのですが、今回は先ほどの「お金の成分」の話と繋げましょう。

今は違いますが、当時の私のお客さんは、私がカリスマ性を帯びていたために、「依存したい」という気持ちでお金を払っていた人が多かったと思います。
するとどうなるかというと、お金の成分に「依存」が入ります。すると、私がお金を稼ぐほどに、依存させてしまいやすいオーラみたいなものが増えるのです。

それと単純に、お金はエネルギーなので、持っているだけで影響力が増す、というのもあります。
でもその影響力を正しい目的で使うのには、相応の器が必要です。

つまりお金は増やせばいいかというとそうではなく、「自分がどんな気持ちで働いているか?」と「相手からどんな気持ちでお金をもらっているのか?」の2つが重要なのです。

ーーでも当時はそれが分かっていなかった。

想一郎:そうですね、お金の成分なんていう考え方自体を知らなかった。ただ稼いで成功すればいいと思っていました。

ーーそれでも、かなり熱心に教えていましたし、成功する人もいましたよね。

想一郎:はい、みんなにも幸せに、豊かになってもらいたい、という気持ちは最初から強くありました。
しかし、未熟だったために全員をうまく導くことはできなかったと思います。これに関しては、今も、いつまでも修行していこう、と思っています。

異次元からの招待

ーー2019年は講座を1つだけに減らしてインプットの年にしよう、という話が出ていましたが。

想一郎:はい。運が悪いというか、全く流れがこないんですよ。本格的なアイデンティティ・クライシスです。

ーーアイデンティティ・クライシスとは?

想一郎:尊敬する起業家のかたのオンラインセミナーで学んだことなのですが、人生の大きな転機が起こる前には流れが悪くなって、それまでの自分の価値観が覆されるようなクライシス(崩壊)が起こるのです。

アイデンティティ・クライシスの時期は人が離れて行ったり、過去のやり方に後戻りしたくなったりしますが、乗り越えれば大きく成長できます。
運が悪くなってかなりきつかったのですが、それがアイデンティティ・クライシスだと自分でわかっていたのが救いでしたね。

今は動くタイミングではないけれど、もうすぐ新しい流れが来るんだろうな、という確信はありました。大きくジャンプするためには、大きくかがむ必要があるのに似ています。

ーーなるほど。

想一郎:それで、もう一度原点に立ち返って目標を見つめ直そうと思いました。具体的には、表向きの活動は減らして講座も1つだけにして、勉強しようと。

そのときは気づいていませんでしたが、意識が変わったことで「お金の成分」も変わり始めていたと思います。お金の成分は似た者どうしが集まる性質があるので、成分が変わるとご縁も変わるんです。

奇しくも、ちょうどその時また例の起業家のかたが半年のセミナーを開催するというので参加しました。そこから流れが大きく変わることになるんです。

ーーどんな変化がありましたか?

想一郎:そのセミナーに出た当初の目的は、ちょっとプラスアルファで学びに行こう、ぐらいだったんです。自分はビジネスでも成功しているし、新しい情報がもらえたら良いな、と。ところが1回目のセミナーに参加して圧倒的な次元の差を感じて、自分の状態が初めて客観的にわかるわけです。

ーー次元の差とは?

セミナーの内容はもちろん、参加者の熱意が違うのです。みんな本気で人生を変えて行こう、という仲間、いや、まるで家族のようでした。相手のためなら、時に厳しく言うこともあり「セミナー」という枠を超えて関わるようなコミュニティだったのです。

確かに私も、それまでもお客さんの人生が良くなるように、全力を尽くしてきました。でも、そのセミナーに参加して、もっとできたかもしれない、もっと良い方向に導けたかもしれないない。そんな無力さを感じたんですね。

自分はなんて小さい人間なんだろうと気づいて、だからこそ、もっと上を目指そうとも思えました。
ちょうど、私の新しい連続講座を翌週に控えていたので、参加してくれるお客さんのために、なんとかしなければ、と考えていました。

ーーそれからどうなりましたか?

想一郎:セミナー後に懇親会があって、毎年参加しているベテランメンバーの“ウシさん(仮)”という人とたまたまテーブルが一緒になったんですね。
みんながひとしきり話し終わった最後の最後の方で、「実は、来週から講座をやることになってるんですが、もっと良い内容にしたいのです」とウシさんに相談してみました。
自分の力量に限界を感じていたからこそ、もっと良い講座にしたい、と思ったのです。

そしたら「それ絶対にすぐ相談した方がいいよ」と先生たちを呼んで来てくれたんです。とてもお忙しい人たちなのに相談させてもらうことができ、急きょセミナーのやり方をガラッと変えることになりました。
ちなみに、この時、セミナーも懇親会も終わって遅い時間になっていて、完全にサービスの範囲外でした。それでも本気で相談に乗ってくださったのです。

セミナーの中身も運営、案内のメールマガジンなんかも全部一緒に作ってもらって、めちゃくちゃお世話になりました。おかげで、有り得ないスピードで現実が動いていきました。

ーー急展開ですね。周りからも注目されましたか?

想一郎:悪い意味で注目されたと思います(笑)そのコミュニティの人たちからしたら、ヤバイ奴が来たと思われたでしょうね。「宇宙人みたい」と言われ、いじられました。

ーーえぇ!?どういうことですか。

想一郎昔の悪い癖で、時々生意気なことを言って問題を起こすんですよ。ずっとバリアを張って心がおかしくなっているから、自分がおかしいことを言ってるのが分からないんですね。
せっかくアドバイスをもらったのに、今までのやり方に戻ろうとしたり「それは間違ってますよね」みたいに頑固になってしまう。

それがまるで人間じゃないみたいだったので、宇宙人、といじられたのです。
愛を持ったいじりだったので嫌ではありませんでしたが、それまで「先生」と言われてきたで最初は慣れませんでしたね。

ーー普通は先輩に対して「間違っている」とか言えないと思いますが。

想一郎:今まで結果を出して来たという変な自信があるから言えてしまったのです。結果を出してきたが故に、ですね。
「お金の成分」にも変なプライドが毒のように入りこんでいて、その影響も受けていました。

だから自分は正しいと思い込んでいるのですが、今考えると、それが100%ズレていてるんです。

少しぶっ飛んだ話になりますが、結局、その頃の私は人も神様も信じられなかったんです。
しかも、ネットビジネスの人にありがちな悪いくせで、関わる人を自分で選びたいと思って、ご縁を切ってしまう。せっかく、意味のあるご縁で繋がっている人もいるかもしれないのに。

脱・宇宙人

ーーそこから変われたきっかけは何でしたか?

想一郎:あるとき、先輩のウシさんとご飯食べながら話していたら、案の定、おかしいことを言ってしまい、怒っていただくことがありました。「本当に感謝してるのかお前は!」と。

私は完全に心が冷たくなっていたので、流石にこの人暑苦しいなあと思っていました。なんでそんなに熱くなってるんだろうと思いながら。

ひどい、と思われるかもしれませんが、今までここまで深く関わって、踏み込んでくれた人がいなかったので、関わり方がわからなかったのです。

ーーだから本当の気持ちに気づけないんですね。

想一郎:はい。ウシさんが言うには、別に自分のやり方でやるのは良いかもしれないけど、今までやってきてもらったことに対する感謝の気持ちがあったとしたら、相談するときに今まで周りの人がやって来てくれた「思い」を汲みながらの相談が絶対にできてるよね、ってことだったんです。

でも、私のやり方はビジネスライクに感じた、と。
まるで「セミナーに通っているから教えてもらったけど、自分で新しく始めるなら自分の自由だよね」と言ってるように感じたそうです。

私としては、ちょうどセミナーが終わっていたから、サポート期間も終わったんだな、と勝手に思い込んでいたんです。ビジネスライクに考えているから。ここからは自分でやらなきゃいけないんだな、と思っていた。

そこから大バトルの始まりです。「お前は感謝の気持ちあるのか? 明日までに、先生に出会った時から、何をしてもらって、どんな風に助けてもらったか書いてこい!」と言われるんですが、その時はまだ、あまりピンと来ていませんでした。

ーーウシさん、面倒見よくていい人ですね。

想一郎:そんな風に怒られることが何回もあって、これはやっちゃいけないでしょということもやらかしてしまい、とうとう先生が直接、私と話す時間をとってくださいました。

その時話を聞いて、何というか、自分が恥ずかしくなりました。
いかに自分がズレていてヤバかったかということに、ようやく気付くんですね。

そこからは、言われたことはちゃんと話を聞こう、と思って、いろんな人と関わるようになっていきました。

ーー居酒屋のアルバイトの時のように「もう抜け出してやる」とはならなかった?

想一郎そもそもセミナーに参加したのは、ただビジネスで成功したいだけじゃなくて本当に成長したいという気持ちで入ったんです。その志がなければ、逃げていたと思います。

あとこれは今になって感謝しているのですが、そもそもいろんな人がすでに関わっていて、とてもじゃないですが投げ出すなんてことはできませんでした。

ーーどんなアドバイスをもらったのですか?

それまでの私のやり方は、過去の悪い癖なんですけど、基本的には一人で作業しているんですね。誰かと一緒にいても、一人で作業している。ちょっとズレて不調になっても、周りからも何も言われなくてますますおかしくなっていく。

そこでウシさんから、くだらない自己流を捨てて、もうちょっと周りと関わるようにした方がいいよ、と再三言われていました。
大きくずれると修正が大変だから、ちょっとズレたときに誰かに言ってもらった方がいいんですね。

ーー大変でしたね。ウシさんが(笑)。

想一郎人生が大きく変わる時って「一番やりたくないな」ってことをさせられるんですよ。だから心の反発も大きくて、人のせいにしたくなる。
私は、良かれと思ってやってくれているウシさんのせいにして逃げようとしていたんです。

変わりたくないので、変わらないためのいろんな言い訳が自分の中で作られて、ストーリーが勝手に育って行って、まるで、それが本当の自分の声であるかのように、いつの間にか錯覚するんです。本当に怖いな、と思いましたけど。

そこで、どんなことがあっても人のせいにしてはならないな、と思いました。

ーー単にビジネスのやり方を変えるだけでもすごいことですよね。

想一郎:そうですね、しかもセミナーで新しく教わったやり方は純粋にレベルが高かった。人を集めながら成長できるような案内メールを作り、来てくれた人も全員が成長できるようにしていくって、すごく難しいことなんですね。

大きな壁に立ち向かっていく途中はうまく行かなくて、状況が一旦悪くなって、自分のことしか見えなくなることがあります。それは誰かにぶちのめしてもらって、自分で気づくしかないので、関わってくれる仲間の存在は本当にありがたかったです。

ーー最近は更に温かみが増したような気がします。

想一郎:少し前までは自分より年上の人からも「先生」って呼ばれていたのが、今は大学生からも「想ちゃん、ハト出してよ」って無茶振りされたりして、めっちゃいじられてますからね(笑)。

光の梯子

想一郎:もう一つ、感覚が大きく変わった出来事がありました。12月に、ある神社の参拝企画を仲間のみんなでバックアップして、1000人での参拝を実現しよう、という企画が立ち上がったんです。

最初はなんで1000人なの?数字に拘っているんじゃない?という気持ちが正直なところありました。しかも、お世話になっている人たちから「紹介して」と言われたので私も紹介したけれど、それに対して特に見返りがあるわけでもない。でも、何かを感じて行動していたのです。

ーーそうだったんですか。

想一郎:感覚が変わったのは、その企画の締切当日でした。夕方までにまだ960人ぐらいしか集まっていないときに、主催者のかたのYouTubeライブセミナーがあったんですね。その時は応援に行こうと思って、出演はしなかったけれど収録を見に行ったんです。

その時、ずっと祈っていた。1000人を達成できるかどうかは別にして、みんなの人生が良くなって行ったらいいなあと。そうしたらバタバタっと申し込みが来て、結局1000人ギリギリでクリアしました。それが、明らかに不自然な増え方だったんです。10万円の、神社のセミナーに、1000人ですよ。

ーー普通だったら無理ですね。

想一郎:もし誰か1人でもかけていたらその1000人は達成できなかったんですよ。私が特別すごいというわけじゃなくて、誰一人欠けても1000人にならなかった。何かがちょっとでもズレていたり、誰かがちょっとでも手を抜いていたら、この奇跡は起こらなかったんです。

それで、あぁ、これは「人以外の何か」が動いているな、と鳥肌が立ちました。

後から主催者のバックにいる人の話を人づたいに聞いたら、そもそも1000人にはそういう狙いもあったそうなんです。つまり、神様のような何かが動いたんだな、とみんなに感じてもらうために1000人にした、と。

本当に「すごい!」と思いました。奇跡的に達成できることを信頼した上で、さらにみんなの成長を祈って1000人と言っているわけですから。おそらく、もっと高い次元でみていると思いますが。

その時に、自分はなんて浅はかだったんだろうと思いました。超分かってない奴だなと。

ーーすごい…。

想一郎:その神社の参拝企画には私も参加したんですけど、感覚が変わった状態でいけたのは幸運だったと思います。

大阪から車で神社に向かう途中、不思議な体験をしました。

ふいに明るくなって窓の外を見ると、神社の方の空から光のはしごみたいなのがバーっと広範囲で出ていたのです。
その時の写真はブログにも掲載しています。

神社に降り注ぐ光の梯子

ーーきれいですね。

こういった光のすじが真昼間に見られるのは非常に珍しいんですよ。まだ神社に着いてもいないのに、何か普通とは何かが違う、澄んだ空気を感じました。
まるで光の粒子が空間中に満ちているようです。

それが神様というものなのかどうかは分からないけれど、そういう「見えない力」が確かにあるんだな、ということを感じました。
もちろん参拝の最中にも、あちこちエネルギーの高い場所があって「何かがいらっしゃるな」という感じが何回もありました。

ーー私そういう霊感みたいなのがないんで分からないんですけど、想一郎さんにはそういう感覚って元からあったんですか?

想一郎:小学校に入る前ぐらいまでありましたね。

その神社に参拝したとき、「そういえばこんな感覚どこかであったな」と思い出したんです。

母親の実家が秋田にあるんですが、近所の神社に遊びに行くのが好きでした。田んぼの真ん中に1箇所だけ木が生えていて、その中に小さな神社が立っていて、何となく気持ちが良い場所なんですね。その時も「何かいるな」っていう感覚がありました。

ただ、正体が分からなくて怖いので、見ないようにして自分で封印するようになりました。さらにビジネスにどっぷりの時期もあったので、そういう感覚?センスみたいなものが消えていたのですね。

しかし、本当に神様が動いたとしか思えないような奇跡を何回も見せられて、感覚が戻ってきたのです。

ーーその後は何か変わったことはありましたか?

想一郎:神社から帰って来てウシさんと話た時に「めっちゃ話しやすいわー」と何回も言われましたね(笑)。私は以前は「この人たちを、自分を、神様を、信じていいのかな?」という気持ちがあったのが、完全に信頼できるようになったんです。

「すみません、全然わけわかんないこと言ってました」とお詫びしたら、

「ケンカしたのはいい経験だったよ、ああいう風に言い合える中になって良かったよ、と言ってもらえました。

胸が熱くなりましたね(笑)。

それから、不思議なことに、その直後からお客さんに私が直接何か働きかけたわけではないんですけれど、コミュニティのみんなも一気に変わり始めたんです。
1月のセミナーでは、今までの延長線上じゃない挑戦ができるようになったり、運命的な出会いがあったり、という発表が何人からもありました。

ーータイミングが揃うのが不思議です。

想一郎:実はコミュニティのリーダー(講師)にはみんなの課題が表出しやすいんですよ。リーダーが乗り越えたら、メンバーにも影響が行くので自然に変わっていったんだと思います。

実は、前から先生に「想ちゃんが変わらないと皆変わらないよ」と言われていたんですけどね。

人生の潮流を変える

ーーこれからの目標を教えてください。

想一郎今まで光をたくさん受け取ったので、これからはその光を広げていきたいなと思っています。

これは、使命というよりも、もっとシンプルに、本当に嬉しかったり、ありがたかったり、単純に「こういうの、いいよね」と思っているからです。
こんなすごい世界があるんだ、というのを純粋にいろんな人に知ってほしいんですね。

私が人生を変えられたのは先生や仲間の助けがあったからで、今度は私も多くの人が人生を良くしていけるように手助けしていきたいです。

ーーありがとうございます。最後に、読者さんにメッセージをお願いします!

今回は主に「お金の成分」の視点から、いくつか話をさせていただきました。

おそらく多くの人と同じく、私は今まで、お金と幸せについて悩んできました。
会社員の頃は、「お金のために働くなんて嫌だ」と思って起業しました。しかし、起業してお金を得ても幸せになれなかった。

それで自分を見失ったけれど、出会いによって、お金の成分が変わって、成分が感謝や喜びの光で満たされた時、気持ちが軽くなりました。
そして、これならいくらお金を稼いでもいいんだ、とブレーキが外れたのです。

お金を稼ぐ時の気持ちが感謝とか信頼に変わり、成分が変わったので、もう刺激のために稼ぎたいみたいなのは無くなりました。
今は周りの人のために使っていきたいと、心底、思っています。

正直、今は前ほど売上は最大化していないんですが、ネガティブな成分が減ったので、エネルギーはすごく高くて、幸福感も桁違いになりました。
おかしいと思われるかもしれませんが、何もしていなくても、常にじんわりと幸せなのです。

それまでは、自分だけ稼ぐのは悪いことなんじゃないか、とか、あるいは逆に、自己犠牲的になって自分が稼げないのも悪いのではないか、とか、とにかく「矛盾」が多かった。
でも、お金の成分という考え方によって、お金を得て、周りも自分も幸せになる、っていうのは矛盾しないことなんだ、と確信できたんです。

最後、長くなってしまいましたが、皆さんにお伝えしたいことは、「お金さえあれば幸せになれる」とは限らないし、「幸せだったらお金はいらない」っていうのも違う!ということです。

お金があって、同時に、幸せになることはできます。

それには「お金の成分」を変えること。

具体的には、どんな気持ちで働いているのか、どんな気持ちでお金をいただいているのか、を確かめてみてはいかがでしょうか。

ーーありがとうございました。

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