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嫉妬をやめる方法|嫉妬してた相手と直接やり合ったら仲良くなった話

嫉妬をやめる方法
この記事を書いた人

高橋久美(たかはしくみ)

月間25万ページビューの人気サイトGLOBOのライター&編集長、複数のメディア運営に関わっている。

過去にスピリチュアルに依存して多額の借金を作った経験から、依存せずに自分で考え体感して実生活を良くするスピリチュアルとの付き合い方を提案。

プロフィール詳細

はじめまして、GLOBOライターの高橋久美です。

「嫉妬をやめる方法」というテーマで書くにあたり、ずっと誰にも言えなかった私の心の中の一番醜い、恥ずかしい部分をお見せしたいと思います。

GLOBOの他の記事を読んで「高橋さん素敵!」と思ってくださってる方にはイメージを壊してしまうかもしれません。

こんなちっちゃい人間だったのかと思われるでしょうけれど、これも等身大の私だし、成長のストーリーを公開することでどなたかの成長のヒントにもなるかもしれないので、思い切って書くことにしました。

さて話の内容ですが、私は第三者から見たら「しょーもな!」と思うようなつまらない嫉妬心で何年もぐるぐる悩んでいました。

それが、ちょうどこれを書いてる日の二日前に、大部分が解決してしまったのです。

私は、ある人に対して「死にたいほど」嫉妬していました。

恋愛の話ではないけれど、本質的には共通なので、恋愛とか仕事とか、いろんな嫉妬に苦しんでる人にはご参考にしてもらえると思います。

※ この記事は本人に了承をもらって書いています。

嫉妬をやめる方法|私の体験談

《登場人物》

  • 佐藤想一郎さん…セミナーの先生、コーチ
  • 奥さん…想一郎さんの妻
  • 西村さん…想一郎さんのビジネスパートナー
  • 私…想一郎さんのセミナーの生徒

《プロローグ》

私は、大学4年生の時からとあるスピリチュアルなおばさんに依存して、いっぱいお金を払っていました。

おばさんにもっとお金を払うために佐藤想一郎さんのビジネスセミナーに参加したところ、「そんなの詐欺だし、依存するのは良くないですよ」とアドバイスを受けて足を洗います。

自立を目指して想一郎さんの元で修行を開始するものの、今度は想一郎さんに依存し始め…

歴代彼女への嫉妬

最初にお断りしておきたいのですが、私は佐藤想一郎さんに恋愛感情的な「好き」という気持ちは本当の本当にありません。

先生として、仲間として尊敬はしているけれど、男女の仲になりたいとかは思ったことがないのです。

例えるなら、インディーズのバンドとかだと、ファンの中にはメンバーと寝て自慢する人がいますよね。

私は、そういうメンバーのプライベートにはあんまり興味がなくて、「あくまでもステージ上で音楽をやってる姿が好き!」っていう感覚に近いです。

ありえないですがもしも、想一郎さんが手近なお客さんとか弟子の女性に手を出すような人ならば、こんなに尊敬してなかったと思います。

ただ、その尊敬する人からパートナーとして選ばれ、愛される女性たちに対しては、自分がそうなりたいわけじゃないけれど、羨ましく思い、嫉妬する気持ちがめっちゃありました!!

私には、私を選んでくれる異性のパートナーがいなかったので。

ただ、何となく私の中で「住み分け」がなされていて、精神のバランスは保たれていました。

確かに、彼女さんたちは女性として魅力的で愛されてる素敵な人なんだろうけど、想一郎さんの仕事のこととか理想とかはそこまで分かってないでしょ、みたいに見下してる部分があったんですね。

だから、セミナーの準備とかを手伝ったり、想一郎さんのストーリー記事のゴーストライティングを任せてもらったりして、仕事面では私の方が近い距離にいるはずだ!と余裕こいていました。

彼女なんて、またそのうち別れる一時的な関係に過ぎないけれど、師弟関係は終わらない!と思っていたからです。

何番目かの彼女さんが私に嫉妬しているらしい、という話を聞いたときは「ざまみろ!!」と思いました。マジ性格悪くてごめんなさい。

他の生徒への嫉妬

ちなみに私の嫉妬の対象は、女性だけではありません。

例えば、男性でビジネスパートナーの西村敏さんは、セミナーの中身とか想一郎さんが考えていることとかを、私よりもずっと深く理解していて、ビジネスにおいてもお客さんのことをちゃんと考えていて、敵わないなあ、と思います。

他にも…

  • セミナーの生徒さんでちょっとウブな男性が、想一郎さんの知り合いが経営しているキャバクラに連れて行ってもらったという話を聞いて、私も男だったら良かったのにと思う。
  • 私が知らない話を誰か別の生徒さんが知ってると、へこむ。
  • 何人かタクシーで相乗りして帰るとき、私の存在が忘れられて置いていかれ、いじける。

などと、非常に面倒くさい自意識にまみれて、感情は嫉妬で激しく浮き沈みしておりました。

奥さんへの嫉妬

想一郎さんが結婚したと聞いたときは、それなりにいじけました。

だって、とっかえひっかえの「彼女」と違って、結婚は生涯の伴侶、本気の相手、世界で1人だけの、かけがえのないパートナーです(私のイメージ)。

何回も言いますけど、私が想一郎さんと結婚したいわけじゃないにも関わらず、結婚相手として選ばれた奥さんと比べて「誰からも選ばれない自分」がこの世に存在する価値のないゴミみたいな気がしたのです。

その時に想一郎さんからは、こんなことを言われました。

私は結婚する相手でさえ特別にみようとも思ってないです。

まだまだですが全員に愛を注げるようにしてます。

方法や表現は関係性によって変わりますけどね。

ふーん、そうなんだー、と思ってその時は落ち着き、結婚したからといって表向きの動きはあまり変わらなかったので、そのうち気にしなくなりました。

それから、奥さんの話はチラチラ聞きつつも「まあプライベートのことだし」とスルーして平和な日々が戻ってきた去年の秋ごろ、私は運動不足解消のためにテニス教室に通いはじめました。

平日の日中のクラスは比較的空いていて、通ってるのも年配の人ばかりで、私は一番若くて初心者で可愛がれるポジションにいれたのが、非常に気に入っていました。

そんなある日のレッスンに、体験レッスンの人がやって来ます。

茶色っぽいウェアでハーフパンツにスパッツをはいて地味な格好の女性でしたが、顔を見るとお目々がパッチリして可愛いし、ずいぶん若そうです。

学生さん? いや、この時間帯に来るってことは、主婦か。チッ、旦那の金で優雅な生活しやがって。

…あ、やばい。こんな若くて美人の人が入って来たら、平日日中クラスの私の時代(?)が終了してしまう!!

これは、入会を阻止しなければ…!!!

でも、あからさまに嫌がらせしたら私が悪者になってしまうので、微妙にそっけなくしてなるべく雰囲気を悪くして入会を阻止しようと画策します。

後日、想一郎さんと打ち合わせか何かのとき、どういう流れだったか忘れたけど奥さんの話になりました。

高橋「奥さんてどんな方なんですか? 会ってみたいです!」

想一郎「あれ、もう会ってるよ」

高橋「ん?」

想一郎「木曜日のテニスにいたでしょ」

高橋「あっ…ああーーーーっ!!!その節は、飛んだ失礼を!すみません、私の中で美人認定して超冷たくしちゃいました」

想一郎「(笑)気づいてないと思いますよ」

というわけで、奥さんには、想一郎さんの奥さんだと認識する以前から美人であるという理由で嫉妬しておりました。

後日またテニスで一緒の日になって挨拶しましたが、奥さんは全然気にしていなくて私にとても優しくしてくれるのです。

それも、「いい人だ…」と、私は性格の悪い自分と比べて、また勝手に敗北感を感じるのでした。

行き帰りに奥さんが運転する車に乗っけてもらったり、レッスン以外でもセミナーの仲間と奥さんも一緒にテニスしたり、世間話をするぐらいの仲にはなりました。

でも何気ない会話にも嫉妬の材料だらけです。

例えば、一緒にテニスしてる友達が奥さんと同じ青森の出身だという話になって、「せんべい汁」美味しいよ、というローカルなトークになったことがありました。

へえー、と初耳みたいな風に聞いている想一郎さんに…

奥さん「前に作ってあげたじゃん」

想一郎「そうだっけ?いつ?」

奥さん「5年前」

想一郎「覚えてない…」

ぐぬぬ、私は想一郎さんを3年前からしか知らない…負けた!!

ただ、奥さんはセミナーとか表には出てきてなかったので、かろうじてそこは私の方が「勝ってる」と思ってました。

それが徹底的に打ちのめされたのは、大阪に引っ越してきてからです。

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アイデンティティクライシス

想一郎さんと奥さんが仙台からビジネス仲間が大勢住んでいる大阪に引越し、1ヶ月ほど遅れて私も追いかけて引っ越しました。

引越し初日、想一郎さんにご飯に誘ってもらったのですが、わーいと思って行ってみたら奥さんも一緒でした。

なんで奥さんまで来るの?と思いながら一緒にご飯食べてその日は終わりました。

だんだん分かったのですが、大阪では想一郎さんと奥さんはほとんど常時二人セットで行動していたのです。

買い物するのも、ご飯食べるのも、いつも二人一緒。

そして、奥さんはビジネス関係の人たちにもすっかり馴染んで仲良くなっていたのです。

まあまあ、「そういう感じなのねー」と思いました。

奥さんも才能ある人だし、家に引っ込んでたらもったいない。表に出てって活躍するのは良いことです。よし、応援しよう。

でも、いざ活躍してる姿を見ると嫉妬心がメラメラ燃え上がってしまうのでした。

先日、想一郎さんの先生たちがやってるセミナーを勧められて私も参加したのですが、奥さんは想一郎さんと一緒に受付を手伝っていました。

私はそれを見て、自分の唯一の居場所が奪われたような気がしました。

プライベートでは、奥さんが一番近くにいるのは当たり前。これは仕方ない。思う存分イチャイチャしてくれ。

でも、セミナーとかで想一郎さんを手伝って、近くにいるのは私だったはずなのに。

奥さんがすっかり関係者みたいな顔してて、私は部外者扱いだなんて。

なんで? 3年も勉強してきたのに、ポッと出てきた奥さんに、想一郎の妻だってだけで追い抜かれなきゃいけないの?

そんなのって、ないよー!!

…あれ、私、もう要らないじゃん。

冗談じゃなく、消えて無くなりたいと思いました。

死にたい。いや、勝手に死んだって想一郎さんは気にしてなんかくれない。

どうせなら奥さんの命を助けて、私が身代わりになって死にたい。

そうしたら、想一郎さんは奥さんを見るたびに私を思い出すだろう。

…なんて『トーマの心臓』みたいな妄想をして、うわー超エナジーバンパイアじゃん、と自分で引きました。

参考)エネルギーバンパイアの特徴|パワーを吸い取られる人が周りに?

いかん、いかん!!!そんな自意識過剰で、自分が認められることしか考えてないから、信頼を無くすんですよ。

試される。

で、その奥さんが手伝ってたセミナーというのが神社の集団参拝セミナーだったんですが、私はモヤモヤを抱えたまま話を聞き、参拝に向かいます。

想一郎さんと奥さんは、列の一番前に2人並んでいました。私はその20人ぐらい後ろを付いて行きました。

みんなでお祓いしてもらって、最後に各自祈る時間というのがありました。

時刻は夕方の5時前。緑の木々がこんもりとしたご神体の山は、ほんの少しオレンジがかった光に照らされています。

私の心のモヤモヤも少し晴れて、ちょっと前向きになってきました。

そうか、これは試されてるんだ。

嫉妬を乗り越えるのが、今の私のテーマなんじゃないかな?

なんでこんなに奥さんに嫉妬してしまうのかというと、多分、過去の妹への嫉妬が投影されているのです。

まあ、兄弟間ではよくある話で、下の子ができたときに上の子が構われなくなって嫉妬したり、赤ちゃん返りしたりするアレですね。

私は長女で妹に嫉妬していて、可愛がれなくて、いじめて、親を困らせていました。

そうじゃなくて、妹を可愛がる「いいお姉さん」に慣れていたら、それなりに親からの愛情も受け取れたはずです。

だから、これからは奥さんを妬んで意地悪するんじゃなくて、奥さんの幸せと成功を全力で応援しよう。

そうしたらきっと、想一郎さんにも喜んでもらえる。

たとえ一番には認められなくても、与え続けられるのか。それが試されているんだ、と思いました。

それで、神社の神様にこうお願いしました。

私は、パートナーも、結婚も何にも要りません。だから、その代わり、私に文章の才能をください。

それで多くの人に楽しんで、喜んでもらえますように。気づきや成長につながるキッカケを作れますように。そうやって、想一郎さんの目ざす理想を応援できますように。

想一郎さんと奥さんの幸せを、私も一緒に喜べますように…。

よし、やるぞー!!と、ちょっとテンションが上がったものの、実際やってると、やっぱり嫉妬がしんどかったです。

例えば、行きつけの食堂で、私がカウンターで一人でご飯を食べていても、想一郎さん夫妻は声も掛けてくれないし、みんながいるテーブルに呼んでもくれません。

気づいてないなら気づいてないで悲しいし、気づいてるのに無視されるのも悲しい。

いやいや、店中が常連さんでみんな知り合いみたいなものだから、わざわざ全員に挨拶するものでもないのかもしれない。

でも、奥さんとは必ず一緒にご飯食べるじゃん。私は「その他大勢」なんだ…。それが現実なんだ。受け入れなければ。

それに、もしも想一郎さんが逆の立場だったらそんなの1ミリも気にしないはず。

自分から「お疲れ様です!」とかって声を掛けると、挨拶を返してはくれるから、別に嫌われてるわけじゃない…と思う。

でも一昨日、決定的なことが起こりました。

私が食堂のカウンターで番号札を持って待ってたら、想一郎さんと、奥さんと、西村さんが3人で後から入ってきたんです。

セミナーの前の打ち合わせか何かで集まってたのかな? 何も聞いてないけど…。

いやいや、向こうから仲間に入れてもらえるなんて思うのがおこがましいんだ。自分から声をかけなくちゃ。

私は、「混ぜてー」と、なるべくナチュラルに混ぜてもらおうとしました。

想一郎さんたちは、良いともダメとも言わず、黙って食券を出して奥の4人テーブルにぞろぞろ歩いて行きます。

私も慌ててコップとか番号札を持って付いて行きました。

そうしたら4人席の1つだけ、エプロンみたいなのが置いてあります。

忘れ物なのか、誰かが場所取りをしているのか、なんだか分からないけれど座れない。

しかし、想一郎さんたちは構わずに空いている3席に3人で座っちゃいました。

え、私の座るところないじゃんん…!!

高橋「あれれー、ここ誰か来るんですかね?」

できるだけ、気にしてないフリを装って、明るい感じで言いました。どうしても一緒に座りたいわけじゃないんだよ、アピールです。

奥さん「聞いてみよっか?」

想一郎「さあ? 他の人とも話したらいいよ(意訳:空気読めよ、外せ)」

ってことで、私は、入れてもらえませんでした。

はーい、と笑顔で撤退しましたが、内心はめちゃくちゃショックでした。

ああ、私は、想一郎さんの「一緒にご飯食べたい人ランキング」の最下位なんだなあ、と。

想一郎さんは、3人しか座れない席で、奥さんでも、西村さんでもなく、「私」を外した。

その3人の中では、私の優先順位が一番低いんだ。

違う。他にも4人一緒に座れるテーブルもあったのに、あえて、3人席を選んで、わざと私を入れないようにした。

優先順位が低いんじゃない、邪魔だったんだ。

それは、沈没するタイタニック号の救命ボートが四人乗りなのに、なんか知らない人の荷物が置いてあるってだけで乗せてもらえず、一人だけ冷たい海に沈んでいくような気持ちでした。

いやいや、そうじゃない。本当に、私が成長できるように、他の人と話すチャンスをくださったんだ。きっとそうなんだ。分からんけど、これも愛の形なんだ。

ひととおりグルグル考えた後、気を取り直してカウンターで他の常連さんとお話ししながらご飯を食べました。

楽しかったけど、店の反対側の席で3人の笑い声がすると、何話してるのかなあ、と気になってご飯の味がしませんでした。

帰りも、気づいたら三人はサッサといなくなっていました。

ちぇっ、声ぐらいかけてくれてもいいのに…どうせまた存在自体を忘れてるんだろうな、あーあー、また自分のことばっかり考えてる、こんなだから相手にされないんだ…、私がいない方が皆が楽しくて幸せなら、それでいいじゃないか…喜んで消えよう…

などと、二重にも三重にもいじけて、またグルグル考えながら店を出ました。

散歩

食堂を出て20メートルぐらい歩くと、先に帰ったはずの想一郎さんと奥さんが、こちらに向かって歩いてきます。

なんだ、忘れ物かな?と思ったら、

「散歩しませんか?」とのこと。

へえ、こんな夜に散歩なんかしてるんだ、と意外でしたがせっかくなので有難く混ぜてもらうことにしました。

なーんだ、やっぱり考え過ぎだったんだ!

別に想一郎さんたちは私をハブろうとしてたんじゃなくて、本当に他の人と話した方が成長できると思ってくれてたんだ。

だって、嫌いな人とは散歩しないから。よかったよかった!!(頭の中忙しいなあ、おい…)

だいぶ機嫌が直って、るんるん気分で食堂近くの公園へ。

ここは公園の中にぐるりと歩道があって、1週が600メートルちょい、3週回ると2キロメートルぐらいになります。

奥さん「神社セミナーどうでした? 印象に残った話とかありますか?」

私「なんか、あの場の雰囲気だけでも心が洗われるようでした。すごかったー」

女同士ワイワイしゃべえってる間に、想一郎さんはふらっと道を外れて、ベンチに座って何かやってます。

奥さんと私はそのまま、てくてく。

奥さん「私は、『内なる上下意識』をなくしましょう、っていう話が印象的だったな」

高橋「あー、ありましたね」

奥さん「高橋さんってかなり上下意識が強いと思うんだけど」

高橋「はい、めっちゃあります」

奥さん「想一郎の妻とビジネスパートナーっていう縁があって知り合ったけど、そんな過去は置いといて、こうして出会ったから、私は高橋さんと仲良くなりたい」

高橋「ありがとうございます…」

(おお、私は想一郎さんのビジネスパートナーだったのか! コバンザメか何かだと思ってたわ。高橋のセルフイメージが1上がった!!テテテテーンテーレーテッテレー♪)

奥さん「でも、私、高橋さんのこと何も知らなかったから、ブログ読んだ! こんな綺麗な文章書ける人なんなーって思った。だから言うんだけど…」

高橋さんは、ズルい。小さい。

奥さん「高橋さんね、ズルい! 自分のことすっごい下げて、周りの人にヨシヨシしてもらって、美味しい思いしてるでしょ」

高橋「あ、すみません。それは自覚あります。末っ子ポジション取りに行きたいんです」

奥さん「そんな小ちゃいことで喜んでないでさ、もっと大きなところ見たらいいよ! もっと美味しいものあるよ!!」

高橋「はあ」

奥さん「高橋さんがすごい下から来るから、持ち上げられてなんでって思うんだけど、自分も下げるのも違うし。伝わるかな?」

それは、すごく思い当たることがありました。

これを言ってしまったら関係が崩壊すると思って、想一郎さんにも、誰にも言えなかったことでした。

でも、仲良くなりたいと言ってくれて、本音を打ち明けてくれた奥さん本人になら、言った方がいいんじゃないか、言わなきゃいけないんじゃないか、と思いました。

高橋「私は、奥さんに、人として、絶対的に負けてると思ってるんです」

もう泣きそうだったけど、泣いたらまたズルいとか言われそうだから、我慢したけれど、声は震えていました。

すでに公園をぐるっと回ってしまい、奥さんはベンチの想一郎さんに「もう1周」と声をかけます。

再び歩き出して、私は、今まで抱えていた嫉妬心を、ポツポツと打ち明けました。

  • 私のようにビジネスで関わってる人はいくらでも代わりが効くし、私は仕事がなくなったら想一郎さんとの関係も終わる
  • 何があっても、一生一緒に居る人生のパートナーには絶対的に叶わない
  • 私は想一郎さんに1時間会ってもらうのに半年で100万円払うのに、奥さんはタダで、と言うかお金もらって毎日会ってるからそれだけ価値のある人なんだと思う

奥さん「えー、想一郎と一緒に居るのにそんなに価値あるのかな? セミナーとかだとわからないけど、家ではそんなにシャキッとしてる訳じゃないし」

高橋「おお、なるほど」

奥さん「だから、高橋さんもさ、全部想一郎の言いなりじゃつまらないよ。想一郎も大阪に来て、いろんなすごい人に会って自分の無力さを味わってるし、成長してる途中なんだから。

確かに、セミナーのメンバーが同じ船に乗ってるとしたら、想一郎が船頭で舵を切ってる。でも、乗組員の一人ひとりがちゃんとブレインを持ってああしたら、こうしたらって提案した方がよくなるじゃん。

むしろ、想一郎を変えてくぐらいの気持ちじゃなきゃ!」

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セルフイメージの違い、だけだった。

あっけらかんと言ってのける奥さんがすごい眩しく見えて、ああ、だから想一郎さんはこの人を選んだんだ、と納得がいきました。

私には、どうしたら、そんなに自分に価値があると思えるのか分かりません。

きっと、この人は、みんなに可愛がられてまっすぐに育って、クラスの中でも人気者のスクールカースト上位側だった人で、「クミちゃんが来るなら帰ろー」みたいに仲間はずれにされたことも、バイキン扱いされたことも、男子が罰ゲームで告白する人にされたこともなくて、知らない人から「ブス」とか「臭い」とか罵られたこともないんだ…。

いや、どうだか知らない。この人もこの人なりに辛いことも乗り越えて来たんだろうけど、とにかく基本姿勢が違う。

自分がみんなに愛されて、受け入れられて当然、自分にはそのぐらいの価値がある、っていう謎の自信を持ってる…ように見える。

内心はどうなのか分からないけれど、めちゃくちゃセルフイメージが高そうに見える。

そして、それは今の私にはない。

愛されている女は、無敵だ。

そんな考えを見透かしたかのように、奥さんは、

「結婚してるからそんなこと言えるんでしょ、って思ったでしょ」

と言いました。続けて、

「結婚してたって、ずっと一緒にいられるわけじゃないよ。
成長できなくて、同じ方向を向いてられなかったら、離婚だよ、リ・コ・ン!
お客さんの方が、お金さえ払えばずっと関わってられるでしょ」

なんだ夫婦って、そんなもんなのか…と拍子抜けしました。

気になるけれどみちゃいけない!と思っていた他の人のロッカーの中身を見せてもらったら、実は中には自分と同じような物しか入っていなかったような、そんな気分です。

ずっと背負っていた重たい何かがどこかに消えて、公園は薄暗いのに、心は光に満たされているような感じがしました。

そうか。妻とお客さん、関係性は違うけど、同じ方向を目指して、想一郎さんの成長スピードについていけなかったら終わる、ってのは一緒だったんだ。

ただ、違うのはセルフイメージだけ。

想一郎さんに依存しているか、想一郎さんよりもっと大きな目標を見て自分が逆に引っ張って行こうとしているか…。

内なる上下意識をなくしていこう

奥さんとハイタッチして、最後はタメ口で「またねー」と別れました。

そう言えば、私はタメ口が苦手です。

基本的に後輩だろうと目下の人だろうと子供だろうと「です・ます調」で話してしまう。

タメ口で話して来る人には合わせるけど、ぎこちない。

それはただ話し方に慣れていないだけじゃなくて、基本的に自分が下だと思ってるからだったんだな、と思いました。

本当は、上も下もないのに。

想一郎さんのこともメンターだと思ってるし、尊敬しているけど、あんまり勝手に持ち上げないで、ありのままの姿をちゃんと見て、同じ方向に向かう仲間として応援できたらいいんだろうな。

もう、想一郎さんに認められたいとか、近くにいたいとか、そんな小さいことでゴチャゴチャ考えるのはやめよう。

もっと大きなところ、世のため人のためだけを考えよう。

内なる上下意識をなくしていこう。

でも、どうしたら、想一郎さんや奥さんや、他の素敵なみんなと自分が対等だなんて傲慢なことを思えるんだろう?

言われたことをただやるだけのロボットじゃなくて、自分で考えて想一郎さんに提案してより良く変えていけるんだろう?

…という疑問は、翌日に占い鑑定を受けたらやるべきことが見えたので、また別の記事に書きたいと思います。

嫉妬をやめる方法|まとめ

嫉妬してしまうのは、嫉妬する相手のことをよく知らないからだと思いました。

私の中で、「妻」は揺るぎない絶対の地位で、なんかすごい大事にされてて、いい思いばっかりしてるんだろうな〜みたいな妄想が繰り広げられていて、その「想像上の奥さん」に嫉妬していたんです。

でも現実の奥さんはそうじゃなくて、他の関係と同じく絶対ではない関係で、近くにいるからこその苦労があって、わけわかんない嫉妬の対象にされて(笑)、本当に大変だよなあ、と思ったら嵐の後の静けさのように嫉妬が収まりました。

奥さんセルフイメージが高くてすげーなと思ったけれど、それももしかしたら私の妄想なのかもしれません。

せっかく、奥さんと一歩仲良くなれたから、また色々話そう。

というわけで、嫉妬をやめるには、相手のことをよく知りましょう!!

直接は話せなくても、自分の妄想じゃなくて、実際はどうなのかな? いい面だけ見てないかな? と想像力を働かせれば、そんなに良いものでもないかもしれません。

あなたも嫉妬をやめて、穏やかな時間を過ごせますように…!

ABOUT ME
高橋久美
会社を8年でやめてフリーライター4年目。たまたまブログから見つけた佐藤想一郎さんのご縁で最高の仲間たちと出会い、WEB媒体の他、最近はブックライティング、雑誌の編集など忙しくも充実した毎日を送っている。読んだ人の心が明るくなって、人生まで良くなってしまうような文章を目指して修行中。→ 詳しいプロフィールはこちらから
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