伊藤 睦(いとうむつみ)
横浜生まれ。フリーランス のライター・編集者として活動。今年で22年目。
子どもの頃から「私は受け入れてもらえない」という思考のクセがあり、独りでいることを自ら選んでいた。大学卒業後は出版業界に就職するも、組織の中では自分を発揮できないと思いこみ、会社を辞める。
ところが、ある時期から仕事や人間関係など人生に行き詰まりを感じるようになる。
40代になって生き方を見つめ直すなか、GLOBOを通じて佐藤想一郎さんに出会い、人生の流れが変わっていく。
現在は、想一郎さんをはじめ、お仲間の皆様から様々な学びを授かる日々。
受け取った“あたたかみ”を一人でも多くの方と分かち合いたくて、GLOBOの記事を執筆している。
フリーランスへの道。
私がフリーランスでライターの仕事を始めたのは26歳のときです。
約4年間の会社員生活を経て、実績もお金も人脈もないところからスタートしました。
会社をやめた直接のきっかけは、社長とケンカしたから。
なにせブラックな環境でして。
睡眠時間が1週間で5〜6時間!なんてこともありました。
しかも薄給。
一人暮らしの私は、日々の食材も100円以上のものは買わなかったくらいです。
(近所の激安スーパーで、特売のほうれん草1束98円!とかを狙います)
「こうなったら自分で営業しよう」
会社をやめた翌日、本屋さんで本や雑誌を買い集めた私は、裏表紙に載っていた出版社の電話番号を見て20社ほど電話しました。
アポイントを取り、何日かかけてすべてに足を運び、運よく、ある女性向けファッション誌で仕事をいただけることに。
東京・自由が丘の雑貨屋さんを紹介する、4分の1ページほどの小さなコラム記事でした。
そこから少しずつ、紹介などで取引先が広がっていき・・・
会社を辞めて半年が過ぎた頃には、複数の雑誌の記者として、健康や料理関係の取材をしたり、人物インタビューの記事を手がけるようになりました。
ブラックな会社員時代より、お金の面で少しは豊かになったし、平日の昼間に映画を観たり日帰り旅行に行ったりして、時間を好きに使える自由も手に入れたのですが…
10年を過ぎた頃から、だんだん運が悪くなっていきます。
暗黒時代に突入。
実はその頃、仕事で関わる人がガラッと変わったんですね。
もともと人間関係に不器用で、我を押し通してしまう私は、彼らの流儀に合わせることができませんでした。
それに、「もっとこうしたらいいのに…」と思うことがあっても、意味のない(と思える)制約があったり、効率を優先させなければならなかったりして、本質から離れてしまうことが多くありました。
本音をグッと抑え、与えられた枠の中で何とかしようともがく中で、私の心には、どんどんストレスが溜まっていきました。
そのうちに、ある人物とのトラブルが勃発。
あること、ないこと、本当にいろんなことを言われ、周囲から可哀想な目で見られ、しまいには、自分が自分を信頼できなくなりました。
これまで積み上げてきたことは、すべてダメだったんだ…
自分を責めるようになって、じわじわとメンタルが崩壊していきます。
不運はそれだけでは終わらず、メインの取引先が事業を縮小することになり、年収の半分近くを一気に失ったり、
大切な人が困難な状況になっても助けてあげられず、「私にはなんの価値もない。なんて無力なのだろう」と自分を否定するようになりました。
仕事も、それ以外のことも、とにかく人生に行き詰まり…
眠れない、ひどい肌荒れ、といった体調不良にも悩まされ、どんどん内にこもっていき…
辛い状況から抜け出せないまま、3年間、独りでもがいていました。
「変わりたい…!」心からそう叫ぶことができた時、辿り着いたのが、GLOBOの記事と佐藤想一郎さんのメルマガだったんです。
“魔法使い”現る。
想一郎さんのメルマガはフツウのとはちょっと違っていて、なんかこう、生き物みたいだったんですね。
内容は、当時公開中だった映画『グレイテスト・ショーマン』を題材に、ビジネスの知識やマインドを学ぶというもの。
「映画観にいきました!」「こんなふうに思いました!」という参加者からの返信をどんどん取り上げてくださり、そこからまた話が展開していく、みたいな感じ。
ラジオのような近い距離感、親しみやすさがありました。
回を重ねるごとに、目には見えないけれど、確かにそこにある“場”のエネルギーがぎゅーんと高まっていく不思議な感覚があって…
メルマガを受け取っているだけなんだけど、ここに参加している皆、すでに仲間なんだって感じられたんですよね。
少し前までは、ウジウジと下ばかり見ていた私も、なんかこう、目の前にパーッと光を感じられるようになって…
それまで感じていた悩みやモヤモヤなど、いつの間にか吹き飛んでいました。
当時、想一郎さんに会ったことはなかったし、ブログやメルマガにはお顔の写真も掲載されていなかったけれど、メルマガから伝わってくる空気感は、“遠くから人を感化する魔法使い”のようでした。
そよ風のように軽やかで、人を和ませる。
いろいろ抱え過ぎて頭も心もカタくなっていた私は、その在り方を学びたいなと思うようになったんです。
価値観で繋がる世界
その後、想一郎さんが東京でセミナーを開催することになり、私は迷わず参加しました。
想一郎さんの第一印象は「…若い!」。笑
セミナー参加者も、さぞや若い人ばかりなんだろうなと思って周りを見渡すと、意外なことに、大学生から60代の先輩方までバラエティ豊かな顔ぶれが集まっていました。
それまで私が経験してきた人間関係は、同じ学校や同じ職場で一緒の人が中心でしたが、この場にいるメンバーは、育った環境も違えば住む場所もバラバラ。
職業や抱えている背景もまったく違います。
けれども、想一郎さんの発信に惹かれて集まった人たちだから、大切にしたいこと、価値観で繋がっているんですよね。
だから本音で話ができる。
セミナー中は、参加しているメンバーから結構ディープな悩みが飛び出します。
知り合ってから間もない間柄なのに、話せてしまう。
一人の悩みに、想一郎さんも、みんなも親身に向き合ってくれる。
そこには、とてもあたたかい空気が流れていて…
私は、どちらかというと人と距離を置きがちで、「この歳になって、友だちなんてできっこない」と思っていました。
ですが、想一郎さんのコミュニティでいろんな方と出会えたことで、学び始めることも、仲間を作ることも、年齢は関係ないと思えました。
そして何より、これまで自分のことを「独りが好き」だと思っていたけれど、「本当は心で繋がる仲間がほしかったんだな」と気づくことができました。
これからの私
想一郎さんのもとで学ぶうち、当初、悩んでいた仕事での人間関係は、だんだん落ち着いていきました。
相手に違和感を感じたら、「言っても無駄なんじゃないか」と諦めず、伝える工夫をするようにもなりました。
心持ちが変わることで行動が変わり、相手との関係性も変わっていくのだと感じています。
そして今はライターの仕事に加え、想一郎さんのもとで一緒に学んできた仲間と共に、運営のお手伝いをするようになりました。
とはいえ、これまで個人プレーにどっぷり浸かってきたわたしは、人の輪に身を置くことが億劫で、たまに引きこもりたくなることがあるのですが…
最近は、「ここが自分の居場所」と思えるようになりました。
私たちは、毎日オンラインでやりとりをしていて、お互いに意識を向け合うことを大切にしています。
それはただ甘やかすとか、依存するとか、そういうことではありません。
本音を伝えること。
一歩踏み込むこと。
「なんだか変だぞ」と思ったら、その人が、最高に輝いている姿をイメージしながら、愛を持ってツッコミを入れる。
以前、わたしが“あること”にムッとして、不機嫌な空気のままミーティングに参加した時は、想一郎さんに「その空気を変えないと終われないよ」と諭されました。
たった一人の不機嫌が、場の空気に影響を与えてしまうからです。
みんなのことが、見えていなかった。
(ゴメン!!)
わたしはハッと我にかえり、意識を外に向け直しました。
想一郎さんは、いつもの軽やかな空気感でこう続けます。
「どのようにしたらいつもご機嫌でいられるか?これは全員のテーマですね」
話を夢中で聴いていたら、場の空気がふわ~っと軽くなっていきました。
また、私たちは運営のことだけじゃなく、家族や仕事の悩みを相談したり、学びを通じて日常で気づいたことや、嬉しかったことなども報告し合っています。
聞いてもらえる安心感や、離れていても心で繋がっていると実感できる環境が、とても有難いです。
どん底だったあの頃の私には、想像できなかった未来。
1通のメルマガから、人生の流れが変わりました。
こうして日々受け取っている“あたたかみ”を、一人でも多くの方に広げていきたい。
今は、そんな気持ちで記事を書いています。
どうか、あなたの心が少しでも晴れていただけますように。
一歩踏み出す勇気が持てますように。
人生の流れがよくなってゆきますように。
祈るように言葉を綴っていきます。
これからの出会いに感謝して…