企業が採用したい人の条件でも重要度が増している「コミュニケーション能力」。個人としても、採用面接や商談、プレゼンの場面ではもちろん、普段から職場の人とうまくやっていくのに必須のスキルです。
専門性やスキルはもちろん必要ですが、専門家なら多少偏屈でも許されていたのは昔の話です。今はコミュニケーション能力の高い専門家が求められる時代となっています。
なんて言うものの、そもそもコミュニケーション力とはどういうことを言うのでしょうか? 何となく「察する力」のようにも思われますが、それだけでもないようです。
この記事では真のコミュニケーション能力を身に着けるため、コミュニケーション能力が高いというのはどういうことなのか、またコミュニケーションが取れる人の特徴はどのようなものかを徹底的にまとめました。
調べてみたら、コミュニケーションにはいろいろな側面があり、苦手分野があっても他で十分にカバーできることが分かりました。あなたのコミュニケーション向上にお役立ていただけましたら幸いです。
コミュニケーション能力が高い人とは
そもそもコミュニケーション能力とは何なのでしょうか?辞書を調べてみると、
“社会生活を営む人間の間で行われる知覚・感情・思考の伝達”
“社会生活を営む人間が互いに医師や感情、思考を伝達し合うこと。言語・文字・身振りなどを媒介として行われる”
などとあります。
という事は、コミュニケーション力が高いということは、思考や感情をより正確に相手に伝達し、また相手から伝達を受け取ることができる、という事になります。
また、コミュニケーションができないことは人間の”社会生活”において致命的であるという事も表しています。コミュニケーションができないことは、すなわち孤独を意味します。
相手の意図や感情を正確に汲み取ることができ、また自分の考えや気持ちも適切に伝えることができれば、良好な関係を作り仕事や家庭での物事を円滑に進めることができます。
では、どうすればコミュニケーション能力を高めることができるのでしょうか。コミュニケーションが上手い人の特徴や習性から学んでいきたいと思います。
コミュニケーションが上手い人の特徴20
1 基本的な挨拶・態度ができる
コミュニケーション以前の話とも言えるかもしれませんが、相手にちゃんと聞いてもらうためには、最初の信頼 が欠かせません。
特に、初体面の人やあまり話したことのない人は、どんな人なのか第一印象から判断しますので、ここでマイナスの印象を与えてしまうと後でせっかくいい事を言っても伝わりません。
ある程度は見た目も大切です。その場にふさわしい服装で身だしなみをきちんとしておくこと、姿勢や立ち居振る舞いを正すことは良い印象を与えます。
そして、挨拶がきちんとできることも大切です。普段から笑顔で明るく挨拶をしましょう。お礼やお詫びがあれば、忘れずに真っ先に伝えましょう。
極端にペコペコするも横柄な態度を取るのもNGです。上座・下座の座り位置やエレベーター内での立ち位置は一般的なマナーに乗っ取り失礼の無いようにしましょう。友人同士などフランクな関係では、相手がより心地良いようにすることを意識すると良いでしょう。
2 相手を上にも下にも見ない
立場や年齢の上下関係はありますが、それで萎縮してしまったり逆に尊大な気持ちになってしまうと目の前の相手を正しく見ることが出来なくなってしまいます。
名刺に書いてあるすごい肩書とか、「なんだ平社員か」というようなことはいったん忘れて、目の前の相手をそのまま見て、言うことをそのまま聞いて、雰囲気をそのまま感じ取ってみましょう。
相手を表面的に見るのではなく、相手の本質に目を向けるようにしましょう。たとえば、次のようなことを考えます。
- どういう人物なのか
- どういう価値観・世界観を持っているのか
- これまでどんな人生だったか
- これから何を目指しているのか
- その人が今関わっているのはどんな人たちか
今目の前にいる相手だけでなく、背後にどんな人がいるのか(職場の人・家族)をイメージすると言葉の端々からいろんな情報をキャッチできます。「実はこの人は奥さんに家計を握られていて決定権がないな」等。
また、今だけでなくその人の過去や将来にまで時間軸を広げて見ましょう。今日、朝起きてからここに来るまではどんな風に過ごしていたのか、帰りはどうするのか。もっと過去・もっと未来とイメージを広げるほど多くの情報を拾うことができます。
イメージできなくても「どんな人に囲まれていて、将来はどんな風なのかな?」と興味を持つだけでも違います。
3 誰とでも仲良くなる
私の知り合いで異業種交流会を主催している人がいるのですが、本当に人懐こくコミュニケーション能力が高い と感じます。
なんというか、心に垣根がなく誰にでもオープン なのです。
その人は日本人ですが、中国で暮らしていたことがあるそうです。普通、日本人は中国で屋台の食べ物を食べないそうなのですが、その人は平気で食べていたら現地の人と仲良くなり「あっちの焼肉はマオ(猫)だから食べるな」などと裏事情まで教えてもらったそうです。
またある時は、床屋だと思って間違えて風俗店に入ってしまったらお店の女性と仲良くなって普通に友達になったり、などというエピソードをたくさん持っています。
交流会でも毎回、「損得勘定とか、ビジネスになるかどうかよりも、まず一回会って飲みに行ったりして仲良くなることです」という事を話されています。
どんな人でも、損得や好き嫌いで最初から決めつけずに、まずは自分から警戒心を解いて仲良くなろうとすること、それがコミュニケーションの最初の一歩です。
4 ちゃんと聞いているリアクション
コミュニケーションが得意な人は、話も上手ですが、相手から話を引き出すことも上手です。話したくなるようなリアクション がちゃんとあるのです。
「うんうん、それで」「へぇ~」などの相づちのほか、目線や頷き、体を前に乗り出し、表情も豊かで「ちゃんと興味をもって聞いていますよ」ということを全身で表現します。
そんなこと当たり前じゃないかと思われるかもしれませんが、自分が次に何を話そう、などと焦っているとリアクションがおろそかになったり、そもそもちゃんと聞いていなかったりしてしまうことがあります。
相手が話しているときには、しっかり意識も体も相手の側にむけて聞きましょう。そして、考えることも「自分がどう答えよう」よりも「相手はどんな意図でそれを言ったのか」ということに着目すると相手の話をより深く理解でき、結果的に適切な切り返しに繋がります。
5 相手の名前を呼びながら話す
ほとんどの人が大好きな言葉、それは自分の名前です。 たまに名前自体が気に入らない、という人はいるかもしれませんが、名前を覚えてもらって気にかけてもらえることは誰でも嬉しいものです。
良く行くお店の店員さんから単に「こんにちは」と言われるよりも、「○○さん、こんにちは」と言われる方がよりパーソナルで大切に扱われているように感じませんか?
実際、高級ホテルのドアマンは何百人という常連さんの顔と名前を記憶していて、必ず名前を読んでお出迎え するそうです。もっとすごいところは、荷物を運ぶポーターとドアマンやフロントスタッフがインカムで連携して、初めてのお客さんでもいきなり名前を呼ぶサプライズがあるのだとか。それほど、名前を呼ばれるのは嬉しいものなんですね。
良く見知った間がらでも、会話の中で「○○さんなら、どう思う?」とか「○○さんにお伝えしたいことがあるのですが」などと名前をたびたび呼ぶことによって、会話の中でちょっと大事にされている感がアップして嬉しい気分になります。
ただし、お願いごとをするときだけ、などあまりテクニック的にあからさまにやると「げ、何か企んでいるな…」と思われますので、普段から自然に名前を呼ぶようにしましょうね。
6 相手に気持ちよく話させる
コミュニケーションが上手な人が気を使うのは、いかに自分が上手に話すか、ではなく、いかに相手に気持ちよく話してもらうか です。
誰でも、自分の話を聞いてもらって、認めてもらえたら気分が良いものです。(まーた、自慢話が始まったよ…)などと思わずに、気持ちよく話してもらうことが大切です。
ただし1対1ではなく、何人かがいる席では一人の人があまり長く話すと他の人とのバランスが崩れますので、程よく他の人にも話題を振る必要があります。それも、必ずしもその人が話したがっているとも限りませんので、様子を見ながら無茶振りにならないようにしましょう。
自分が話す番になったら、皆が楽しめているかどうかに気を配りながらあまり長くなり過ぎないようにします。
7 相手を否定しない
ディベート番組に出演しているとき以外は、くれぐれも相手を否定しないようによく注意しましょう。会議でも日本での場合は真向から意見を否定するのはあまり好まれません。
「いや」「でも」などの否定言葉は使わないようにして、たとえ相手がどんなに間違った主張をしていようとも、「相手はそう思っているのだ」ということは認めてあげましょう。
「なるほど、あなたはそう考えるのですね。どうしてそう思うのですか?」などと、疑問が出てきた部分について質問してみましょう。
注意が必要なのは、相手が誰かの悪口を言ったり避難している場合です 。うっかりそれに同調したり、共感してしまうと、「あの人がこんな悪口を言っていましたよ」とまるであなたが悪口を言ったように言いふらされる恐れがあります。
相手が「××さんって、本当にケチだよね~」等と誰かの悪口を言って同意を求めてきたら、「え、そうなんですか? 気づきませんでした」とシラを切り通しましょう。
相手がそう感じたことは否定せず、でも自分はそうは思わないという意思表示をしっかりすれば人間関係のトラブルに巻き込まれることはありません。
8 中間地点・共通点を探す
コミュニケーションがしっかり取れる人は、相手の主張を鵜呑みにするのではなく、自分の主張を押し通して認めさせるのでもなく、中間地点を見つけたり共通点から発展させていく ことが上手です。
不毛な言い争いになってしまうのは、お互いに「自分が正しい」ということを一歩も譲らずに相手を説得したり言い負かしたりしようとする場合です。国会などの議論が良い(悪い?)例で、お互いに議論に勝つことが目的になってしまって上げ足取りや議論のための議論が横行し、ネタが尽きると個人攻撃に走っていますね。
なんでもかんでも相手の主張を受け入れたらよいかというと、それも違います。もちろん、本当に100%賛成するなら良いのですが、自分が言いたいことはちゃんと伝えるべきです。
しかし、まずは自分から「負けてあげる」「譲ってあげる」ことをしないと、相手はますます頑なになってしまいます。何か中間的なものはないか、第三の案はないか、自分から折れて提案してあげる と、相手も心を開いてくれるものです。
9 リラックスした自然な笑顔
単純に、ニコニコと機嫌のよさそうな人には話しやすい ですよね。ムスっとしていると「あ、今は話しかけないでおこうっと…」と思ってしまいますし、絶望に打ちひしがれたような悲しそうな顔だと「地雷だ…」と避けられてしまいます。
ガチガチに固まっているのに、なんとか作り笑顔、というのもちょっと不自然で怖い印象を与えてしまいます。ハッキリとは気づかなくても、何か隠しているような信用できないようなイメージになりかねません。
リラックスした自然な笑顔を作るには、口角を「イ」の発音のように上げ、前歯を8本見せるように意識しましょう。頬が上がり、目は優しく細められます。表情筋のトレーニングも効果的です。
≪簡単!表情筋トレーニング≫
1.顔を鼻のある中央に向かってぎゅっとすぼめ、5秒間キープ
2.口と目を大きく開けて顔をいっぱいに広げ5秒間キープ
3.あごを上げて上を向き、舌を出して上に向けて伸ばし、5秒間キープ
4.口を大きくハッキリと動かしながら「ア・イ・ウ・エ・オ」の形に
5.口角と頬を上げながら、口を横に大きく広げて5秒間キープ、その後は口を縦に伸ばして5秒間キープ
6.笑顔をつくるように口角を上げて5秒間キープ
10 ピュアで好奇心旺盛
テクニック的にではなく、相手に対して純粋に興味・好奇心を持つことも大切です。「よーし、興味、持つぞ!」と思った時点であまり純粋でなくなってしまいますが、1つとして同じ人生を生きる人はいませんので「どんな人なのかな?」と理解しようと思ったら勝手に興味を持ってしまうことにはなると思います。
目の前の相手が自分が知らない事をたくさん知っていて、その人と話すことで自分の世界を広げることができる。コミュニケーションはそういった知識の伝達が起こってしまう働きでもあります。
経営者などがしょっちゅう人に会っているのは、色んな人の価値観や世界観を知るためです。どんな人からも、学べることはたくさんあるからです。たとえば、今どきの女子高生にウケる商品を開発しようと思ったら、女子高生に会って話を聞かないと分かりません。
会う人が皆先生。 そういう気持ちで純粋に人から学ぼうとして興味を持っていると、より多くの情報を仕入れることができて自分が成長でき、ビジネスでも上手く行きやすくなります。
11 相手をジャッジしない
「あ、この人はこういう人なのね」と話している途中でジャッジ してしまうと、それ以降はそういうフィルターを通してしかその人を見られなくなってしまいますし、話もそういうフィルターを通してしか聞こえなくなってしまいます。
「決めつけ」「思い込み」「勘違い」はコミュニケーションの大敵です。
「この人悪そう」とネガティブな思い込みは、言葉に出さなくても態度や雰囲気からにじみ出てしまい、相手も身構えて本当に「悪そう」な印象を醸し出してしまいます。
また、「この人はしっかりしていそうだな」とポジティブな思い込みも危険です。思考にバイアスがかかって、その人のミスを皆が見逃してしまい事故になる、などという事も起こり得るのです。
しかし、私たちは人間なので、完全に心のフィルターを無くすことはできません。それでも、自分はフィルターを通してその人を見てるのだと認識できれば、思考の偏りを補正することが可能になります。
ですので、「あ、今この人頭良さそうって思った」などと自分がどんな印象=フィルターをもっているのかに気付くように自分の思考を観察しましょう。
12 対等な関係を築く
人は自分が依存してしまいやすい人 と、人を依存させてしまいやすい(支配してしまう)人 に分かれます。
たとえば、何だか頼れる、面倒見のよい人は「あなたがいないとダメなんです」という依存系の人が周りに集まってくる傾向があります。反対に、すぐ人を褒める・ヨイショする人や好意を隠さない人は周りの人が支配側に寄りがちです。
これは、どちらかが悪いということではなく、自分がどちらのタイプなのかを知っておくことによってなるべく依存または支配に偏らないようにした方が対等な関係性を築きやすくなるということです。
いつの間にか頼られて依存されやすい「支配系」の人は、コミュニケーションに置いては「私がいなくてもあなたはちゃんとやっていけますよ」と相手を信頼する ようにしましょう。
いつの間にか誰かの言いなり・ベッタリになってしまう「依存系」の人は、「自分はこうしたい」という自分の軸を忘れない ようにして、関わる人はある程度選ぶようにしましょう。
13 自己開示をする
「私はこういう人間ですよ」と自分からオープンにして信頼を得るのもコミュニケーションには大切です。
自己開示をする上でのポイントは、あえてちょっとした弱点を見せてしまうことです。自分をすごく見せよう、良く思われようと思ってしまうと、力みやすく、また「痛い感じ」になってしまうこともあります。弱いところを見せてしまった方が親しみやすく、むしろ印象も良くなります。
たとえば、話すのに緊張してしまう人ならば、「素敵な人を前にすると緊張してしまうんですよ」などと先に言ってしまいましょう。そうすると、ほとんどの場合は好意的に受け取ってもらえますし、実際に緊張してトチっても最初にハードルが下がっているのであまり気になりません。
そして、自分から心許せる雰囲気を作り、相手にもリラックスして本音を出してもらいやすくなるのです。あまりヘビーな事を言うとかえって気を使わせてしまいますので、クスッと笑える程度の弱点 を言うようにしましょう。
14 沈黙を恐れない
会話が途切れた瞬間は「やばい、何か話してつながなくては」と焦ってしまいますよね。コミュニケーション力の高い人を観察していて思うことは、沈黙の時間があってもプレッシャーを感じずにリラックスしたまま だという事です。
沈黙に自分が焦ってしまうと、相手にもそれが伝わってお互いに緊張してしまうことになります。でも、別に話が途切れても何も問題はありません。一件落着したのならそれで終わっても良いわけですし、お互いに余韻を味わいながら何か考えている場合もあります。
その場の皆が黙ってしまったときは、無理に話を再開しようと焦らず、笑顔を保ったまま、自然に話したいことが浮かんでくるか、誰かが話すのを待ちましょう。
このとき、相手の目をじっと見てしまうとプレッシャーになりますので、相手の襟元のあたりかテーブルの上のあたりに目線を置きましょう。飲み物があればゆっくり飲んでみるのも良いでしょう。
15 抑揚・メリハリがある
話上手な人、伝えるのがうまい人は、話すスピードやテンポに抑揚・メリハリ があり、重要な部分を強調することができています。
逆に、話がつまらない・聞いていて眠くなってしまうような人は、ずっと一本調子で念仏のように入って来ては抜けていってしまいますね。
分かりやすいお手本は、お笑い芸人のエピソード語りです。「すべらない話」などで芸人さんたちが話すときには、何でもない日常の出だしから始まって、ちょっとした事件があり、最後のオチに向かってどんどん盛り上がりを作っていくのが分かります。
また、「ここからが大事な話なんですが」「ここから意外な事が起こって」などと、話を展開させるきっかけのつなぎ言葉を入れることも効果的です。「なんだ、なんだ」と注目度を高めて目を覚まさせることができます。
16 相手の状況や知識レベルに合わせる
このぐらい分かるかな?と思っても、相手にはあまり伝わっていないことがあるものです。たとえば、立場や状況が違うとそもそも前提として持っている語彙の意味が違っている ことがあります。
たとえば、「コミュニケーション」という言葉を聞いたときに何を思い浮かべますか? 人によっては就職・転職活動かもしれませんし、職場の人や取引先との普段のやりとりかもしれません。お見合いや夫婦間の会話が浮かぶ、という方もあるでしょう。
言葉から持つイメージは人それぞれで、それが抽象的な概念、たとえば愛とか自由とか平和のような形のない物、になるほどバラバラで共有するのが難しくなっていきます。なので、最初にここで言う「○○」とはこういうもののことを話しますね、と足並みをそろえることも必要になります。
また、異業種の人や専門外の人に話す時には特に専門用語を使わない ことを意識しないといけません。専門家同士でも、意外とズレていることもあるので行き違いにならないよう気をつけましょう。誰に向かって発信するか、相手の知識レベルがどの程度かによって、文章でも話し言葉でも表現を変える必要があるのです。
17 話す順番も相手に配慮する
案外見落としがちなのが、伝える順番 です。何をどの順に話すかによって、話の分かりやすさや面白さがまるっきり変わってしまいます。
たとえば、どこに向かっているのか分からない、終わりの見えない話を延々聞かされるのは苦痛ですよね。また、何で自分がその話を聞かなければいけないのか分からない話にはあまり興味が持てません。最初にオチを言ってしまうのも普通はダメですね。
多くの場合は、先に話の全体像を伝えてから、どの部分を話しているのか分かるようにします。仕事の報告などでは、特に結論を先に言ってからプロセスを伝えるようにしましょう。最後までオチを言わない場合でも「だいたいこういう話」というのは先に言いますよね。
文章を最後まで読んでほしい、話を最後まで聞いて欲しいという場合には、最初に「それを読む・聞くと良いこと(メリット)」をしっかり伝えましょう。この記事にも、実は最初の方は読むといいことが書いてありました。
18 雰囲気・オーラで圧倒する
コミュニケーションは、言語だけではありません。「背中で語る」と言うように、雰囲気・オーラが語る部分が実は非常に多くを占めています。
たとえば「弱いから負けたんです」というような何でもない言葉も、オリンピックのファイナリストが言うとものすごく重みをもち、より多くの情報を含みますね。
小学校の先生でも、登場するだけでみんな静かになって背筋を正してしまうような雰囲気のある先生がいませんでしたか?
雰囲気・オーラは一朝一夕には身に付きません。コツコツ中身を磨いていきましょう。
19 自分の信念を持っていて流されない
コミュニケーションは相手が伝達したいことを理解することであって、相手の主張や世界観に全部染まってしまうことではありません。
特に依存に偏りがちな人は、自分の意見・価値観・世界観がしっかり持てていないうちに相手に共感しようと思うと、流されやすくなります。
全部同意・共感することは、相手のためにもなりません。相手の価値観をそのままコピーするだけでは新しい物が何も生まれないからです。異質なものどうしをぶつけて新たな価値を生み出すということがコミュニケーションのだいご味と言えます。
相手を理解する、けれど、それに自分が乗っかるかどうかはまた別の問題 ということを忘れないようにしましょう。
相手を依存させてしまう人は、反対に自分の価値観を押し付けないように注意しましょう。
20 相手のために本音を言う
同じく、相手に価値を提供するという意味で、時には本音を言う ということが重要になります。相手の機嫌を取るために何となく合わせることが、必ずしも相手のためになるとは限りません。
その時は一瞬相手を傷つけてしまったり、もしかしたら嫌われてしまうかもしれないけれども、本気で相手のためを思ったらこれは言わなければいけない、ということが出てくるはずです。
『嫌われる勇気』が流行りましたが、自分の感情を満たしたいとか、勝ちたいという気持ちからではなく、良心 にのっとって嫌われることを恐れずに伝るべきことはあります。
もちろん、伝え方やタイミングはあります。言葉を選んで、伝わるように工夫は必要です。しかし、一番大切なのはそうやって本当に相手を思いやる「気持ち」 ではないでしょうか。心がこもっていれば、きっとちゃんと伝わります。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
・9割の人が見落とす〝引き寄せられない〟根本原因
・想像すら超えた未来を引き寄せる、運命を変える秘訣
といったことにも触れています。
よろしければ読んでみてくださいね。
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