エナジーバンパイアとは、人のやる気や気力といったエネルギーを吸い取ってしまう、少し困った人たちのことです。残念ながら、「夫がエナジーバンパイアだった」というケースは少なくありません。
「家族思いで、DVやモラハラというわけではないけれど、なぜか一緒にいると疲れてしまう…」
そんなご経験はありませんか? この記事では、エナジーバンパイア化してしまった夫の特徴や、その心理、そしてスピリチュアルな視点からの解決策をまとめました。
目次
エナジーバンパイアな夫によくある特徴

エナジーバンパイアは、相手の「気」を吸い取ることで、自分を満たそうとします。彼らは心の中で、次のような欲求を抱えているのです。
- もっと自分を見て欲しい
- 尊重して欲しい
- 愛情を注いで欲しい
- もっと褒めて欲しい
- 構って欲しい
これらの欲求を満たすために、全力でアピールして、あなたを振り向かせようとするのです。ここでは、典型的なエナジーバンパイア夫のタイプを4つご紹介します。
タイプ1:マウント型
「君の仕事や家事は、いつもどこか抜けているよね。僕の方が稼いでいるんだから、文句があるならそれ以上の成果を出してみなよ。はい、論破。」
このように、妻を貶めることで相対的に自分を高め、エネルギーを奪うタイプです。
他にも、
- 知識をひけらかす
- 容姿をからかう
- 妻の実家や親戚を批判する
といった行動が見られます。特に、子どもや第三者の前で優位性を示そうとする傾向があり、度が過ぎるとDVやモラハラに発展する可能性もあります。
タイプ2:ネガティブ型
「ディズニーランドなんて、何時間も並んで、つまらないアトラクションに乗るだけじゃないか。」
「子どもを育てたって、お金がかかるばかりで良いことなんてない。」
このように、何事も否定的に捉え、すぐに不機嫌になるタイプです。一緒にいると、暗く重苦しい雰囲気に包まれ、楽しいはずのことも楽しめなくなってしまいます。
タイプ3:かまってちゃん型
「普段は何も手伝わないのに、たまに子どもと遊んだだけで『良い夫でしょ?もっと褒めて!』と言わんばかりのドヤ顔。自分のことをイクメンだと周囲に自慢しているけれど…。」
「誰も褒めてくれなくても、私はあなたの100倍は育児をしているのに…」
そう言いたくても、拗ねてさらに何もしなくなるのが怖くて、何も言えない。まるで大きな子どもの面倒を見ているようで、本当に疲れてしまいますよね。
承認欲求も、エナジーバンパイアが好むエネルギーの一つです。
かまってちゃんタイプは、「ほら、やってあげたよ。偉いでしょ?」と、心の中でアピールしながら、こちらをチラチラと見てきます。
また、あなたの気を引くために、次のような行動を取ることもあります。
- どうでもいいメールやLINEを送る
- わざと飲み物をこぼす、靴下を脱ぎ散らかすなど、叱られるようなことをする
- あなたの都合を考えずに、的外れなプレゼントやサプライズをする
思わず「子どもじゃないんだから!」と言いたくなりますね。
タイプ4:体調不良型
「喘息持ちの夫は、頻繁に体調を崩すため、普通の仕事ができず、40歳を過ぎても派遣社員のままです。」
「病気は仕方がないけれど、喘息なのにタバコを吸い続け、何度注意しても禁煙しようとしない。治す気があるのか疑わしい…。」
最初は心配していましたが、最近では、わざと具合を悪くしているようにしか思えません。
子どもが親の気を引くために、無意識に怪我をしたり、微熱を出したりすることがあります。普段は忙しくて構ってくれない親も、熱を出せば仕事を中断して迎えに来てくれ、看病してくれることを、潜在意識で知っているからです。
この癖が大人になっても抜けないと、「病気の僕を構って!優しくして!」と言わんばかりに、頻繁にお腹を壊したり、風邪を引いたり、熱を出して寝込んだりするようになります。
仮病ではなく、本当に具合が悪そうに見えるのですが、本当の病気と違うのは、本人に完治する意思がないことです。健康になってしまったら、もう気を引けなくなってしまいますから。
エネルギーを吸い取られる側としては、イライラを通り越して、呆れてしまいますよね。
では、なぜ夫たちはエナジーバンパイア化してしまうのでしょうか?
夫がエナジーバンパイアになる理由

人がエナジーバンパイアになる主な原因は、「エネルギー不足」です。
愛情不足、承認欲求の欠如など、エネルギーが不足した人が、自分で回復できずに、周囲からエネルギーを奪って回復しようとすると、エナジーバンパイアになります。
エネルギー不足を引き起こす最大の要因は「感情」です。嫌な思いをしたり、傷ついたり、感情が揺さぶられると、エネルギーは大量に失われます。
実は、この「エネルギーが抜けていく感覚」は、中毒性があるほど気持ちが良いのです。
そのため、エナジーバンパイアは、わざと傷つくような行動を取り、エネルギーを低下させ、さらに周囲からエネルギーを奪うという行為を繰り返します。
人からエネルギーを奪うのは、実は簡単で、相手の感情を動かせば良いのです。
インターネットの掲示板やSNSで、他人を攻撃したり、嫌がらせをしたりする人がいます。彼らは、相手の感情を煽ることで、自分のエネルギーを補充しているのです。
エナジーバンパイアの夫も、妻を怒らせたり、悲しませたりするような言動によって、妻からエネルギーを補給しているのです。
彼らは、とにかく感情を動かして、自分に注意を向けさせたいがために、これまでご紹介したような様々な行動を取るのです。
エナジーバンパイア化した夫への対処法
エナジーバンパイアへの対処法は、
- 逃げて関わらないようにする
- きちんと向き合う
この2つに1つです。中途半端な対応が、最もエネルギーを消耗させます。
直接会っていない時でさえ、「また何か言われたら嫌だな」と気になってしまい、空間を超えてエネルギーを吸い取り続けられてしまうのです。
もし、エナジーバンパイアがママ友や、疎遠な同級生など、関わらなくても支障がない相手であれば、すぐに縁を切り、距離を置くのが賢明です。
たとえ家族であっても、DVなど、本当に危険だと感じたら、迷わず離れるべきです。
最初は怒って電話をかけてくるかもしれませんが、一切無視し続けることです。「もうこの人からはエネルギーを奪えない」と悟ったエナジーバンパイアは、諦めて次のターゲットを探しに行きます。
一方、多少自分のエネルギーを注いでも、この人に良くなって欲しいと思うのであれば、きちんと向き合い、関係を改善していく必要があります。
「エネルギーを注ぐ」というのは、今までのように相手に奪われ放題にしておくことではありません。
ここからは、エナジーバンパイア化した夫との正しい関わり方を、スピリチュアルな視点も交えながら解説していきます。
エナジーバンパイアからの脱却を促す3つのステップ

ステップ1:自分のエネルギーを守る
私は自分自身でなければならないのです。私にはもう、あなた方のために自分を破滅させることも、あなた方を破滅させることもできません。
ありのままの私を愛してくださるなら、私たちはもっと幸せになれるでしょう。
ありのままの私では愛せないと言うなら、ありのままで愛される人間になるよう努力するつもりです。
『自己信頼』ラルフ・ウォルドー・エマソン
まずは、自分のエネルギーを奪われないようにすることが大切です。
エナジーバンパイアは、あなたの感情を揺さぶり、エネルギーを低下させようとします。感情的になるのは避けましょう。
かつて、インターネット掲示板では、「荒らし」と呼ばれる迷惑行為をする人に対しては、反応せず放置することが鉄則でした。「迷惑なのでやめてください」などと反応してしまうと、相手は喜び、さらに迷惑行為をエスカレートさせるからです。
エナジーバンパイアに対しても同様です。彼らがちょっかいを出してきて、イライラするような場面でも、感情を動かさず、一切反応しないようにしましょう。
マリさん(仮名)は、いつも夫から些細なことでからかわれ、エネルギーを奪われていました。産後で太ってしまった体を「寝ているとトドみたいだ」などと、子どもの前でけなされるのです。マリさんは笑っていましたが、内心では深く傷ついていました。
エナジーバンパイアである夫は、妻が反応するのが面白く(エネルギーが奪えるため)、さらにモラハラのようなからかいを繰り返すようになりました。
マリさんは、ある時から「無視」をすることにしたそうです。
何か構って欲しそうにからかってきても、まるで聞こえていないかのように、真顔で無視を決め込みました。
しばらくすると、夫はエネルギーを奪えないことを悟ったのか、大人しくなり、マリさんは心穏やかに過ごせるようになったそうです。
ステップ2:夫のエネルギーを奪わない
相手を変えようとする努力は時間の無駄です。
誰かを変えようとする考え自体、その人がそのままでは良くないと言っていることになり非常に主観的で避難に満ちています。
それはその人に感謝したり、その人を愛したりするのとは逆で、粗結局そうした思考はその人とあなたの距離を大きくしてしまいます。
『ザ・シークレット 日々の教え』ロンダ・バーン
夫にエナジーバンパイア行為をやめてもらうには、夫自身のエネルギーを高める必要があります。そのためには、少なくとも、あなたが夫からエネルギーを奪わないようにしましょう。
つまり、夫の期待に応えないと同時に、あなた自身も夫に期待しない、ということです。
私たちは、無意識のうちに相手に期待し、エネルギーを奪ってしまうことがあります。
例えば、コノミさん(仮名)は、家族の健康を願い、食事には非常に気を遣っていました。無農薬の有機野菜、飼料にまでこだわった肉、化学調味料無添加の調味料を選び、栄養バランスも完璧な献立を、毎日食卓に並べていました。
しかし、コノミさんの夫は、「会社でもらったから」と、砂糖とトランス脂肪酸たっぷりの菓子パンを食べてしまうのです。「あなたの健康を考えて、私がどれだけ苦労していると思っているの!」と、嫌味を言って喧嘩になることもありました。
しかし、スピリチュアルな学びを深めたコノミさんは、相手をコントロールすることをやめようと決意しました。「夫は健康診断で異常もないし、私のイライラをぶつけられる方が、砂糖よりも体に悪そうですから(笑)」
コノミさんは、夫がいつか気づき、自分の体を大切にするようになると信じ、しかし期待はせずに、自分にできることを続けることにしました。
夫が好きなものを食べることに口出しせず、ただ心を込めて食事を作り続けたのです。
すると、3ヶ月後、夫は会社の先輩に誘われ、突然ジムに通い始めました。さらに、インストラクターから食事指導を受け、自分でも節制するようになったのです。
相手をコントロールしようとすることをやめると、相手のエネルギーが高まり、結果的に良い方向へと進んでいきます。
ただし、あなただけが我慢し、自己犠牲になるのは良くありません。
ステップ3:エネルギーを受け取りながら与える
- 本当はあげたくないものを、誰かにあげる
- 自分にふさわしいと思う感謝の言葉、ご褒美、お返しがもらえない
- そのことに失望し、憤る
- 次に、無死の心でいられない自分に罪悪感を覚える
- 最終的に、また自分が犠牲にならなくてはいけないと思う
これは自滅のサイクルです。
子ども、会社、恋人、誰に対してであろうと、犠牲という行為は、いずれ憤りにたどりつきます。
『心を知る技術』ドクター・ジョン・F・ディマティーニ
エネルギーの授受は、本来、与えることと受け取ることが同時に起こります。
「私が我慢して話を聞いてあげれば、夫は機嫌が良いから…」と、自己犠牲になり、一方的にエネルギーを奪われ、疲弊し、不満を溜め込んでしまっては、いつか爆発してしまいます。それでは、お互いのためになりません。
大切なのは、お互いが本当に良くなっていけるような、新しい選択肢を探すことです。
その選択は、
- 夫の期待に応えず
- 夫に期待もせず
- 純粋に相手が良くなるために、やってあげたいこと
- それをすることで、自分も幸せを感じられること
これらを満たすものでなければなりません。
それは、一時的に距離を置くことかもしれません。落ち着いて、冷静に話し合ってみることかもしれません。ただひたすら、あなたが元気で、明るく、笑顔で、穏やかに、温かく接し続けることかもしれません。
今はエナジーバンパイア化している夫も、いつか成長し、エネルギーを高めてくれると信じ、自滅することなく、楽しみながら、気長に関わっていきましょう。
まとめ:夫がエナジーバンパイアになった時の対処法
夫がエナジーバンパイアになってしまった時は、まずはあなたが影響を受けず、自分のエネルギーを高く保つことに集中しましょう。
あなたが感情を揺さぶられなければ、エナジーバンパイアは「この人からはエネルギーを奪えない」と諦め、大人しくなります。「荒らしは放置」の原則を思い出し、相手の言動にいちいち反応しないようにしましょう。
そして、未来には必ず良くなると信じ、二人にとって最善の道を探りましょう。
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