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親との程よい付き合い方。親のストレスから解放される5つの方法

親との付き合い方

皆さんは、親と仲良しですか? それともケンカばかりですか?

どちらにしても親との付き合い方でストレスに感じることがあるのではないでしょうか。

『親を殺したくなったら読む本(親に疲れた症候群の治し方)』の石蔵文信さんがオンライン書店・株式会社ブークスの協力で行ったアンケート調査によると、777人のうち65%が「親に不満やストレスを感じる」と回答したそうです。

親への不満やストレスは、ごく当たり前のものであると言えるでしょう。

とはいえ、親のストレスが原因で鬱や不安障害、高血圧や不眠など心身の病が現れる人がいるのもまた事実です。

親との付き合い方に悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、親に関するストレスを減らす方法についてお送りいたします。

親と付き合うストレスの種類

ひとくちに「親のストレス」と言っても、そこには様々な種類が存在します。

以下にいくつか例を挙げますので、あなたと親の関係に思い当たるものがないか確認してみてください。

親の過干渉

過干渉な親

「今日はどこに行ってたの?」「誰と会ってたの?」というふうに、親から詮索されることにストレスを感じていませんか。

何気ない雑談といえど、まるで自分の行動や交友関係について監視されているかのようで、気分の良いものではありませんよね。

あるいは、就職活動で「聞いたこともない会社なんてやめておきなさい」と価値観を押しつけられる、婚活で「今度、この人に会うからね」などとお見合いを勝手に決められる、などと干渉された経験のある人もいるでしょう。

エスカレートすると以下のような行動が見られることもあります。

  • 子どもの日記やLINEを勝手に見る
  • 気に入らない友人や異性との交際を妨害する
  • 職場など子どものテリトリーに入ってくる

親は良かれと思ってやっているかもしれませんが、親の価値観でコントロールされて自分の行動が制限されてしまっては精神的にストレスが溜まってしまいます。

親の依存

親が子離れできない、子どもに依存しているパターンです。

たとえば、

  • 親が気分屋ですぐに機嫌を損ねるのでなだめ役になっている
  • 無意識に親の顔色を伺い、機嫌がよくなるような行動を取ってしまう
  • よく愚痴を聞かされる、八つ当たりされる
  • 親から自立することに罪悪感がある
  • 自分が世話をしないと親はまともに生きていけないと思う

といったことはありませんか?

もしも、あなたが親と離れたいと思っているのに、自分がいなくなると親が心配で、あるいは親に申し訳なくて抵抗があるのなら、親に依存されているかもしれません。

一方的にストレスのはけ口にされる子どもにとっては、ストレスでしかありませんね。

「お母さんはあなただけが頼り」「あなたのために我慢して働いてきたんだよ」「将来はお母さん達の面倒を見てね」などが、依存する親の口癖です。

きょうだい差別

兄弟・姉妹と扱いに差があると感じる人は多いでしょう。

  • 女子に厳しく男子を甘やかす
  • 長子に厳しく末子を甘やかす
  • 長男だけが特別扱い、など

一番風呂がいつも男の兄弟だったり、おかずの品数や学費、お年玉・お祝い金に差を付けられたり、積もり積もった不満は大きなストレスになります。

親も人間ですから、きょうだいで差をつけるのは良くないと分かっていても、つい育てやすい子ばかり可愛がってしまうことはあるでしょう。

しかし差別をされる側にとってのショックは大きく、心の傷は大人になっても残ります。

ゆくゆくは、きょうだいと経済的に差を付けられて育ったにも関わらず、親の介護の負担を押しつけられるなど介護の問題に発展することも。

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経済的な問題

経済DV
親への経済的な援助も大きなストレス要因です。

  • 「貯金しておくから」と言われたお年玉やアルバイト代が使い込まれて無くなっていた
  • 自分が働き手となって家族を養うために進学を諦めざるを得なかった
  • 「今まで育てるのにかかったお金を返すまでは」と、親に給料を全て預けさせられる
  • ギャンブル依存の親が作った借金を肩代わりして返済している
  • 年金で足りない分の生活費を仕送りしている、など

子どもは自分の生活が脅かされてまで親の面倒を見なければならないのでしょうか?

成人した子どもは親と相互に扶養し合う関係となりますが、あくまでも自分の生活が第一で経済的な余力があれば助けてあげる程度で問題ありません[1]

そんな親は捨てて自分の人生を生きても良いはずなのですが、その環境から抜け出すのは容易ではありません。

親との付き合い方を変えてストレスを減らす方法

簡単には切れない親子の縁。できるだけストレスなく付き合っていけると良いですよね。

ここからは、親のストレスを減らす”程よい付き合い方”を5つご紹介していきましょう。

少し距離を取ってみる

親との関わり方を変えたいと考えたとしても、親に支配された環境から抜け出さないことには始まりません。

そこで第一歩として実践してほしいのが、家を出て一人暮らしをすることです。

物理的に離れることでお互いに依存していた部分に気づき、心理的にも距離感を改めることができます。

できるだけ実家から離れた場所にアパートを自分で契約して、別世帯として生活してみましょう。

経済的に難しければ、住み込みで働ける仕事に転職する、一時的に友人宅に居候をさせてもらう、などの方法もあります。

離れて暮らすと電話やメール・LINE・手紙がたくさん来るかもしれませんが、全部に相手をする必要はありません。

電話で愚痴が始まったら、「あ、職場からキャッチ入ったから切るね」などと何か理由を付けて逃げましょう。

また、毎年のように盆正月に帰省しなければならない法律もありません。4年に1回だって構わないのです。

やむを得ず実家暮らしを続ける場合でも、生活時間帯をずらすなどして接触を減らすと良いでしょう。

親との接触をなくすだけでもかなりストレスが減り、パワーが沸いてきますよ。

親を近所のおじさん・おばさんだと思う

「親が子どもの学費を出すのは当たり前」

「きょうだい平等に愛情をかけるべき」

こんなふうに「親ならこうするべき」と思うことってありますよね。

しかし現実の親は完璧ではありませんから、期待とのギャップで不満になりやすいのではないでしょうか。

夫婦関係の場合だと、夫への期待をなくして関係を良好にするには『夫は犬だと思えばいい。』[2]のだそう。

人間としては気が利かない夫でも、犬だと思えば上出来です。

ならば親のことは“近所のおじさん・おばさん”と思ってみましょう。

もしも近所のおじさん・おばさんが、他人の赤ちゃんを家に引き取り、夜泣きで寝不足になりながら、ミルクを飲ませたりオムツを替えたりして育ててくれたとしたら、とってもいい人だと思いませんか?

他人だと思えば親はいい人

または、親から「いうことを聞け」と言われると従わなければならないような気がしますが、近所のおじさん・おばさんからお説教されても別に聞き入れる必要はありませんよね。

少し人生経験の豊富な年長者の意見として参考にすることはあっても、その通りに従う義理なんてないのですから。

親を特別な存在ではなく「ただの大人」と思って期待をゼロにできれば、ストレスもなくなります。

嫌なことは嫌だと言う

親だって、間違えることはあります。親の世代の常識が、子どもの世代では時代遅れで非常識になっていることもあります。

そして、親の言うことの方が正しかったとしても、親に従わなければならないという法律なんてありません。

反抗期がなかったと言われる人は、今からでも反抗してみてはいかがでしょうか。

嫌なことは「嫌だ」とハッキリ言ってしまいましょう。

「私はそうは思わない」「私はこっちの方が好き」「嫌だからやめて」「その話は聞きたくない」

親の機嫌や期待は無視して、自分の気持ちや意見を表明します。

「私はあなたとは別の考えを持ち、別の人生を生きる人間ですよ」というメッセージを伝えることに意味があるので、意見そのものは親から理解されなくても良いし、親を打ち負かす必要もありません。

では、もしもそれで親が怒ってしまったら? 次の項目をご覧ください。

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親の機嫌が悪いときは放置する

親が機嫌を悪くしたり、怒ったりするのは、あなたのせいでしょうか?

「お前が反抗的な態度を取るから悪いんだ!」と親は言うでしょう。

ところが、『嫌われる勇気』で有名になったアドラー心理学によると、親がどう思い、どう行動するかは親自身のせいであり、あなたはどうしてあげることもできないことになります。

まずは「これは誰の課題なのか?」を考えましょう。そして課題の分離をしましょう。
どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか、冷静に線引きするのです。
そして他者の課題には介入せず、自分の課題には誰ひとりとして介入させない。
これは具体的で、なおかつ対人関係の悩みを一変させる可能性を秘めた、アドラー心理学ならではの画期的な視点になります。
引用:『嫌われる勇気』岸見 一郎・古賀 史健,ダイヤモンド社,2013

親の機嫌が悪いのは、親自身の課題です。

自分と違う意見の人がいても冷静に話し合える人も世の中には存在しまするわけですから、親の機嫌が悪いのは親のせいだと言えます。

だから、あなたが親にとって都合のよい存在でいる必要はなく、延々と親の愚痴を聞いてあげる義務もありません。

親の機嫌が悪いのは、気にせず放っておきましょう。

あなたが構ってあげなければ親は別のストレス発散ターゲットを見つけるなどして対処するはずです。

自分で自分を認めてあげる

頑張っても親に認めてもらえないのは、とても悔して悲しいことです。

しかし親があなたのことをどう思うかは親の課題ですから、どうすることもできません。

その一方で、あなた自身の気持ちはあなたの課題です。

つまり、親に認められなくても、親が何をしても、してくれなくても、自分で勝手に幸せになることはできます。

自分で自分を褒めてあげられるような、自分のやりたいことをやり通せば良いんです。親なんか放っておいて、楽しくやりましょう。

親の期待に全て応えるのが親孝行ではありません。

あなたが自立して、健康で幸せに生き、親から育ててもらった恩を世のため人のために返していくことが、最大の親孝行ではないでしょうか。

親との付き合い方|まとめ

親のストレスを無くすには…

  1. とりあえず物理的に距離を置き、できればひとり暮らしをしましょう。
  2. 親を近所のおじさん・おばさんだと思って、親に何か期待するのはやめましょう。
  3. 親に「イヤ!」を言い、何でも良いので反抗してみましょう。
  4. 親の機嫌が悪いのは親自身の課題です。放置でオッケー。
  5. 親に関係なく自分のやりたいことをやり、自分で自分を認めてあげましょう。

こうして距離を取ると、親は最初はびっくりしたり、怒ったり泣いたりするかもしれません。

でも心を鬼にして放っておくことです。3年ぐらい経つと、「この子は親の言うことを聞かないんだな」と諦めてくれ、お互いに期待のない大人同士の新たな関係を作れます。

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高橋久美
会社を8年でやめてフリーライター4年目。たまたまブログから見つけた佐藤想一郎さんのご縁で最高の仲間たちと出会い、WEB媒体の他、最近はブックライティング、雑誌の編集など忙しくも充実した毎日を送っている。読んだ人の心が明るくなって、人生まで良くなってしまうような文章を目指して修行中。→ 詳しいプロフィールはこちらから
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