敷かれたレールの上を走るだけの人生なんて嫌だ!」と思う気持ちがどこかにあるんだけれど、やっぱりレールから外れた人生は怖いような気もします。
今回は、人生のレールの正体は何なのか、そしてレールから外れるとどうなってしまうのか、まとめてみました。
目次
人生のレールとは?
これからは、レールがあるようでレールのない世界に皆さん突入していくことになると思います。
これまでは、卒業したあと就職活動とかまぁたぶんしたんでしょうけど、同じ会社でずーっと勤め上げて定年退職して、その間に家族を持って家を建ててみたいな、いわゆる普通の生活というのをこのあと皆さんは送っていくことになったのかもしれませんが、そんな未来は、おそらくみなさんのうちの本当にごく一部の人しかそういった未来を歩まない、いや、歩めないと思います。
良くある「敷かれたレールの上を走る人」のイメージ
「敷かれたレールの上を走る人」の一般的なイメージって、おそらくこんな感じじゃないでしょうか。
特殊なケースだと、親が政治家とか医者、伝統芸能の役者なんかで、家業を継ぐことを期待され、将来がもう全部用意されてるパターンもありそうです。
私も、大学までは順調にレールの上を走って生きてきました。
というか、親も高校の先生も「大学に行くのは当たり前」という文化だったので、自分で意識的にそれを選択したというよりも、自然にそうなったというのが正確です。
高校選びや大学進学など、レールを外れるチャンスは何度もありましたが、皆の反対を押し切ってまでどうしてもやりたいことは特になかったので、嫌だとも思わず流れに乗っていたのでした。
とりあえず高校は進学校に入って、大学も地方ではまあまあ良いところに合格できました。
これで卒業後に県庁・市役所とか学校の教員になれれば完全にレールの上コースだったのですが、残念ながら私は就職活動の段階でレールを外れてしまいました。
レールから外れると、一般的に収入は下がる
父は公立学校の教師、母は銀行員でしたが、両親もまたレールに乗りたくて微妙に乗り損なった人たちでした。
父は地方の国立大の出身ですが、卒業するのに6年かかって就職のタイミングが遅く、また、ちょっとしたトラブルを起こして出世ルートからは外れていたようです。
母は高校は市内ではトップの進学校でしたが、在学中に父親が亡くなり、経済的な事情から大学進学は断念。高卒で地銀に就職しました。
結婚してからも働いていましたが、2人目の子どもを妊娠したときに退職させられ、その後は介護などのパートをしています。
そして、よく「夫婦が二人とも公務員で共稼ぎの家だったら、もっとお金があったのに」とこぼし、私にも「公務員はいいぞ」とプレッシャーをかけてくるのでした。
自分たちがうまくレールに乗れなかったので、子どもには…という思いがあったのかもしれません。
そう、レールから外れると、一般的には収入は下がります。
就活のイス取りゲームに勝って正社員・正職員になれた人と、そのレールから外れて非正規で働く人との賃金格差は誰の目にも明らかです。
平成29年賃金構造基本統計調査 結果の概況より
男性の正社員・正職員では50代前半で平均437.3万円に達するのに対し、非正規は最も高くて60代前半の252.0万円。倍近い差が出ています。
なお、女性の正社員・正職員は50代前半が300.5万円、非正規は30代後半で196.8万円がそれぞれピーク。正社員は非正規の1.5人分稼いでいるのです。
非正規の収入だと自分が食べていくことはできても、とてもじゃありませんが、結婚したり子どもを育てたりする余裕はありません。
じゃあ、正社員に就職できれば安心かというと、そうとも限りません。
ブラック企業で働きすぎて病気をして、ブランクが空いたら再就職先が見つからず非正規コースへに行くこともありますし、大きな会社でもいつ傾いて路頭に迷うか分かりません。
レールに乗り続けるのは大変ですが、レールから外れるのは驚くほどに簡単なのです。
さて、ここで一つの疑問が浮かび上がってきます。
レールから外れることは不幸なのか?
レールから外れて、年収200万円ぐらいの非正規で働き続けて、結婚できずに一人で両親2人の面倒を見る…というのは、果たして不幸なのでしょうか?
確かに贅沢な生活は難しそうです。
しかし、家も車もなくて、結婚せず、子どもも持たなくても、健康で文化的な最低限度の生活はできます。
紛争中の国とか、水道も通ってない貧しい国に住んでる人から見たら、まるで天国かもしれません。
- マイホームやマイカーがないと不幸
- 結婚して盛大に式を挙げないと不幸
- 子どもがいないと不幸
こんな風に、不幸のジャッジをするから不幸のような気がするだけなのでは?
レールの正体とは、「これがないと不幸だよ」といういろいろな暗示なのです。
私は家も車も持っていないし、結婚もしていなければ子どももいません。
端から見たら残念な人生に見えるかもしれませんが、私としては別に困ってないし、今は不幸だとは思ってません。
でも、前はけっこう人の言うことを真に受けて、影響を受けていました。
人生のレールを敷いているのは誰か?
暗示をかけてレールを作っている黒幕は、一体だれなのでしょうか?
主に親
「ああしなきゃいけない」「こうしなきゃいけない」と思うことの大半は、元をたどると親の影響だったように思います。
うちの親はあまり直接的に口うるさく言うことはなかったのですが、「これが当たり前」というような常識は、まるで自分の家だと慣れすぎて分からない“家の臭い”のようにすっかり染みついていました。
たとえば、うちは親が公務員だったこともあり、「働いてサラリーをもらう」のが唯一、収入を得る方法のような気がしていました。
しかし実際は、そんなことはありません。
会社員をしながらアパートを経営している人もいれば、農家など自営業をしている人もいるし、デザイナーやプログラマー、ライターなどフリーランスの人もいます。
他にもいろいろな道があったのに、親の影響で見えなくなっていたんです。
周りの人・世間
親だけじゃなく、学校の先生とか、友達とか、なんとなく感じる「世間の目」からも影響を受けて、「こういうのが幸せで、これを持ってないと不幸なんだ」という価値観を作り上げてきたように感じます。
私は「皆が持ってる物」が欲しくなるクセがありました。
たとえば、
- 仲の良い友達の何人かがスマホを持ち始めたら、自分も欲しくなる。
- みんなに彼氏ができたら、自分も恋人が欲しいと思う。
- 20代の後半になったら皆が結婚し始めて、自分も結婚しなきゃと思う。
自分が心からそうしたい、それが欲しいと思っているワケじゃなくて、みんなそうしてるのに自分だけできない・持ってないと恥ずかしいような気がしていたんです。
影響されて何かを手に入れると、一瞬は嬉しいけれど決して満たされることはありません。
なぜなら、自分の収入が増えたり、関わる人が変わったりするにつれて「欲しいもの」もバージョンアップしていくからです。
それで儲けている人
これは、周りの人が意図的にそうしているというよりも、周りの人たちもマーケティングから影響を受けているのではないかと思います。
たとえば「結婚しなきゃいけない、プロポーズされて指輪をもらって、結婚式をやらなきゃいけない」というのも、ブライダル業界が頑張って結婚の素敵なイメージを宣伝してきた成果でしょう。
ドラマとかで結婚式のシーンが出くるのとか、「プロポーズされたらなんちゃら!」みたいなCMとかを見ているうちに、結婚はするものなんだという常識が形成されていくのです。
同じように、家や車、保険、etcいろんな業界が「これがあると幸せだよ」「これがないと大変なことになるよ」とイメージを植え付けて、お金を使わせようとしてきます。
「○○はするもの・当然持つべきもの」という思い込みの裏側には、それによって儲かっている誰かがいるに違いありません。
便利なもの・必要な物を買うな、と言うつもりはありません。
しかし、何かに影響をうけて本当は必要じゃ無いものまで必要のような気がしていたら…?
それはまんまと、誰かが敷いたレールの上を走らされているかもしれません。
「レールから外れたくない」という恐怖心につけ込まれて、私たちはお金を巻き上げられてしまうのです。
自分で自分の人生のレールを敷こう
敷かれたレールの上に乗っかると「その通り」になるけれど、何も無い所に、レールを敷く人生っていうのが、希望があると感じるんです。
谷亮子
それは誰かの影響じゃない?
レールから外れる恐怖を感じるときには、必ず誰かの影響を受けています。
「こうしなきゃいけない」「ああしなきゃいけない」と焦ってしまったら、いったん立ち止まって考えてみましょう。
- 何かの影響を受けて、そう思っただけじゃないか?
- そうじゃなきゃダメと、誰が言っていたんだろう?
本当はそんなに欲しくなかったのに、人の影響で手に入れてしまうと、後で持て余すことになります。
たとえば、本当はそんなに好きじゃない人なのに「恋人が欲しいから」という理由で付き合ったりなんかしたら大変です。
付き合っているうちに構うのが面倒になり、持て余すことになるでしょう。
恋人ぐらいならまだ良いですが、結婚とか子ども、マイホームを手に入れてしまうと、「本当はそんなに欲しくなかった…」と思ったときに手放すのは容易ではありません。
そうならないためには、人から影響を受けていない自分の本心に従って生きることが大事だと思います。
私は過去、人から影響を受けすぎていて、「ああしなきゃ、こうしなきゃ」に囚われてて生きていました。
レールの上から外れたくないとも思っていましたが、幸か不幸か、早々にレールから外れて何か吹っ切れることになりました。
今は、親の期待は裏切りまくっていますし、友達とか世間一般の理想とも違っていますが、「これをやっていくんだ!」と自分で良いと思った方向に進んでいます。
ルートは違っても、同じ場所にはたどり着ける
みんなが思ってる本来のレールの先にある物は、たぶん「幸せ」なのだろうと思います。
大企業に務めていて、結婚して子どももいて、定年退職したら趣味をやって、その結果「幸せ」でいたいわけですよね。
しかし、そのレールに乗れたからといって、もしもそれが誰かの影響で追いかけさせられた理想だとしたら、心から幸せは感じられないかもしれません。
逆に、レールから外れてしまったからといって、必ずしも「幸せ」にたどり着けないわけではありません。
大事なのは、本当に自分が手に入れたいもの、大事にしたいもの、に向かって自分でレールを敷くことです。
周りの人から何を言われても、自分はこういう生き方がカッコいいと思う、これをやってるときが一番幸せなんだ、というものを優先したら良いと思います。
そして、そのゴールにたどり着くためにはどういうルートにレールを敷くのが良いのか、自分で考えて自分の人生を設計できたら、そのプロセス自体もきっと幸せなんじゃないでしょうか。
まとめ
人生のレールとは、親とか周りの人、またはそれによって儲けている誰か、から影響を受けて形成された価値観であり、レールから外れるのには恐怖を伴います。
しかし、仮にレールに乗れていてもそれが自分が本当に欲しい幸せじゃないかもしれないし、レールを外れても別のルートで幸せにたどり着けるかもしれません。
外からの影響を差し引いて、自分が本当に欲しいもの・達成したいゴールに向けて、自分でレールを敷いていくのが良いんじゃないでしょうか。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
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