職場の上司が高圧的な態度を取ったり、怒鳴ったり暴言を吐くなどの「パワハラ」をしてきてツラい…。
一度でもそんなことがあると、
- どこか自分に非があるのではないか?
- 何か気に障ることをしたのだろうか?
- 失礼な態度をとってしまったんじゃないか?
と悩んでしまって、業務にも集中が出来なかったり、職場の居心地も悪くて仕方がなくなるものです。
だからと言って上司や先輩に、
「なんで私にそんな冷たい態度を取るんですか?」
「いつも高圧的な態度を取りますけど私なにかしましたか?」
と聞けるはずもないし…。
悩むだけ悩んで、忍耐ばかりの日々を送るのは避けたいところだと思います。
そもそも何であなたの上司や先輩は、怒鳴ったり威嚇したり罵声を浴びせたりするのでしょうか?
どうして「普通の大人」の対応が出来ないのでしょう?
「私が悪いんだ…」と一人で頭を抱えて思い悩む前に、パワハラする人の心理を掴むことから始めてみましょう。
あなたの上司や先輩の心の状態を掴めれば、それだけで今すぐあなたの心持ちはかなり楽になるはずです。
上司のどんな言葉遣いがパワハラに該当するかは、パワハラ上司の言葉遣いの悪さにグサグサ傷付く…どんな対処をすべき?という記事に書いています。
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目次
パワハラ上司の心理5パターン
上司からパワハラを受けると、多くの人は「私が悪いんだ…」と自分を責めてしまうと思います。
もちろん、入社して数年と経っていない新人の立場だと、上司を怒らせる原因を作っている可能性はあるでしょう。
なので、もし自分に非があると感じたら、その点についてはしっかり反省して次に繋げることは大事です。
ただ、特に何も問題を起こしていないのに、上司が暴言を吐いたり怒鳴ったりするのであれば、「なぜ上司はパワハラをするのだろう?」という視点で観察してみてください。
すると、上司には上司なりに色々と事情を抱えていることが理解できます。
ここでは、そんなパワハラ上司の心理について5パターンを見ていきましょう。
まずは、あなたが相手の立場に立ってみて、なぜ上司はあなたにパワハラをするのか、その原因を少しずつ解明してみてください。
パワハラ上司の心理1:自分の弱さを隠したい
意外かもしれませんが、パワハラ気質の人ほど、実は「ガラスのハート」の持ち主である場合が多いです。
彼らは自分が「傷つきやすい性格」であることを知っています。
だからこそ、他人に攻撃を与えられないように、自分を守ることに必死なのです。
そして、攻撃は最大の防御と言われるように、他人に攻撃的な態度を取るとることで、自分の弱さを必死で隠そうとするのだと思います。
つまり、「弱い犬ほどよく吠える」という言葉通り、心が弱い人間ほど虚勢を張って「自分を強く見せなきゃ」といった心理が働くのですね。
かつて僕が飲食チェーン店に勤めていた頃の上司(副店長)がまさにそんな感じの人でした。
いつも僕に対して高圧的で、「ボケ」だの「カス」だの暴言や人格否定は当たり前。パートさんやアルバイトに対しても偉そうな態度で、常に威張り腐ってばかりの人でした。
最初は「何だか物騒な人だな」と思っていましたが、でも実は、ただ口だけ達者のチキン野郎だったのです。
ある日、新卒社員をフォローするために、人事部の社員が店舗に訪問するという機会がありました。
それを聞き、「お前みたいなカスを採用したことに文句を言ってやる!!!」と意気込んでいた副店長。
しかし、実際に人事部の社員が目の前に現れると、副店長は借りてきた猫のように急に大人しくなって、文句の一つすら言えないでやんの。
そのとき、ようやく僕は「あっ、こいつただの屁たれなのか!?」と気付きました。
犬、チキン、猫とやたらと動物が出てましたね…。
それはともかく、パワハラをする人は「自分が弱い人間」だと自覚していて、それを露呈したくないからこそ、自分よりも弱い立場の人間に対して高圧的な態度を取っています。
まずは、パワハラ上司にそんな側面があるのだと知っておいてください。
パワハラ上司の心理2:自分の思い通りにしたい
自分の思い通りにならないと気が済まない完璧主義ほど、他人に対しても厳しい視線を向けます。
そんなタイプの上司は、部下の些細なミスに寛容になれず、厳しい対応を取りがちです。
また、仕事の手順や方法にしても、自分のルールでやってくれないと納得ができず、思い通りに事が進めないとイライラして相手を非難します。
確かに、仕事の内容よっては、一つのミスさえ許されない場合もあるかもしれません。
しかし、上司の本来の仕事は他人のミスを見逃さないことではなく、なるべくミスが起きないような仕事のしやすい環境を作ることです。
にもかかわらず、事あるごとに仕事に対してケチをつけたり、怒ったり非難したりしていれば、その下で働く人間は仕事がやりにくくて仕方がないですよね?
きっと、そういう上司には柔軟性がなく、視野も狭くて自分のことで精一杯なんだと思います。
多忙でゆとりがないからこそ、部下に対しても思いやりの気持ちが持てず、つい自分のやり方を相手に押し付けがちになり、そのやり方でやってくれないと納得できずにカリカリしてしまうのでしょう。
だから、上司も仕事に追われて忙しい人なんだという、ちょっとした同情心を持って様子を伺ってみるというのも、大事なことなのかもしれません。
パワハラ上司の心理3:自分の能力の高さを示したい
自分は仕事ができる、自分は優れた人間である。
それを誇示したいがために、他人を平気で見下すようなタイプの人もパワハラ体質だと言えます。
そんなタイプの人間ほど劣等感が強く、競争意識が強い傾向にあります。
そして、負けず嫌いで他人を貶めてでも勝負に勝ちたい、優れている側になりたいと思っているのです。
だから、平気で人を批判しますし、そもそも基本的に他人に対して、特に自分より下の立場の人間に対して「尊厳」の気持ちを持とうとしません。
そんな人は、たとえ仕事がデキたとしても、人としての魅力に欠けていますよね?
こういうタイプの人は、他人にミスを指摘されることを極端に嫌います。
「お前は俺の部下なんだから、偉そうな口を聞くな!」
そんなことも平気で言います。
こういうタイプの人には「お灸をすえる」ことが一番です。
この上司のさらに上の立場の人に相談してみると良いかもしれません。
パワハラ上司の心理4:自分が味わった過去の辛みを部下に押し付けたい
ちょっと厄介なのが、
「かつてオレは当時の上司に厳しく鍛えられた。だから、部下も厳しく育ててやろう」
という心理が働いて、平気でパワハラをするタイプの人です。
これは会社の体制や風潮による影響もあるかもしれませんが、その上司は「自分がされたことは、自分もして良い」という固定観念に縛られている可能性があります。
こういうタイプの上司とは、出来るなら距離を取った方が良いかもしれません。
きっと、そんな上司の心の中には「過去への復讐心」が芽生えています。
「オレは上司に理不尽な目に遭い続けたけど、ひたすら我慢してきたんだ。それなのに自分の部下がぬるま湯のような環境で自由に働くのは許せない!!!」
そんな感じで過去のやり場のない怒りをぶつけるかのごとく、部下に厳しく接している可能性が高いです。
なぜ、パワハラを受けて育った人が、自分が人を育てる立場になった時に同じようにパワハラをするのか?
それは、過去の自分がひたすら耐えてきたことを「正当化したい」からだと思います。
過去の自分が厳しい環境にひたすら耐えてきた事実を、無意味なことにされたくない。
だから、オレが味わった辛い分だけ、お前を辛さを味わえ。オレが不幸な分だけ、お前も不幸になれ。
そんな一見するとメチャメチャだけど、当の本人にとっては理に適った心理が働いているのだと思います。
まあ、そういう可哀想な人も世の中にはたくさんいるのでしょう。
パワハラ上司の心理5:会社に対するストレスを晴らしたい
これも厄介なパターンですが、会社に対する不満やストレスを解消したいから、自分よりも目下の人間にパワハラをするタイプの人です。
これは部下と上司との間で板挟みになっている、中間管理職に多いと思います。
色んな重圧や責任がのしかかって、思うように仕事が進まずにイライラする。
そのストレスをどうにかして解消するために、自分の部下を捌け口にするわけです。
高圧的な態度を取ったり、暴言を吐いたりして、部下が泣きそうな顔になると、自分の立場を守れたような気がして束の間の安心感を得られるのでしょうね。
僕が飲食業の会社に勤めていた頃の、上司二人(店長と副店長)がまさにそんな感じでした。
この二人は常に折り合いが悪く、僕が店長の言う事を聞くと副店長の機嫌が悪くなる。逆に、副店長の言う事を聞くと、店長の態度が冷たくなる。
といった感じで、なぜか僕が両者の苛立ちの捌け口にされていて、メチャメチャ仕事がやりにくかったです。
しかも、飲食店の店舗は閉鎖的で、この二人の上司を見張る存在がいません。
たまにエリアマネージャーが見回りに来ますが、基本的に店長や副店長が暴君のような振る舞いをしており、パートさんやアルバイトも非常に仕事しにくそうでした。
このように自分の抱える不満や苛立ちを他人にぶつけるような人は、そもそも上に立つ器ではありませんよね?
以上、パワハラ上司の心理5パターンをお伝えしました。
まとめますと、
- 自分の弱さを隠したい
- 自分の思い通りにしたい
- 自分の能力の高さを示したい
- 自分が味わった過去の辛みを部下に押し付けたい
- 会社に対するストレスを晴らしたい
となります。
そんなパワハラ上司とどう向き合えば良いのか?
パワハラ上司はある意味では被害者
上司がパワハラをするのは、もしかすると肉体的にも精神的にも限界に達しているからかもしれません。
業務が忙しかったり、会社からの重圧がのし掛かっていたり、責任のある仕事に対して神経を尖らせていたり。
夜も遅くまで会社に残って体力的にきつかったり、家に帰っても仕事のことが頭から離れなかったり、心身ともに休まる暇がなく、疲弊している可能性があります。
そうやって上司は「ゆとり」がないからこそ、部下が思い通りに動かなかったり些細なことでミスをすると、イラっとして攻撃的になってしまうのかもしれません。
要は、上司も上司で、自分の感情をコントロールできないほど追い込まれているのです。
そう考えると、ある意味では上司も「被害者」なのかもしれません。
もちろん、だからと言ってパワハラは許されるべき行為ではないですけどね。
パワハラ上司に対してやってはいけないこと
誰だってパワハラをするような上司とは、一定の距離を置いて付き合いたいと思うはず。
しかし、最もやってはならないことは上司に対して敵対心剥き出しにしたり、逆らったりすることです。
上司の心理としては、ゆとりがないときこそ部下に大人しく言うことを聞かせたい、屈させておきたいと思っています。
だから、反抗的な態度を取ることは何の解決策にもならず、寧ろ、パワハラの度合いを増幅させる可能性が高くなります。
問題はパワハラ上司にあって、あなたにあるわけではない
パワハラを受ける立場からすると、「何で私がこんな理不尽な目に遭うの!?」と嘆きたくなると思います。
しかし、パワハラはあくまでも上司の心の問題であって、パワハラを受けているあなたは自分で自分を責める必要は全くありません。
全ては上司の課題であり、あなたの課題ではないということです。
上司と接するときの「マイルール」を作る
ただ、そう開き直ったところで、急に上司からのパワハラが消えてなくなるわけでもありません。
なので、まずは上司のことをよく観察して、どのタイミングであれば普通の応対をしてくれる可能性があるか、あなたなりに掴んでおくことが大事になると思います。
上司と部下という関係上、「報告・連絡・相談」は毎日行う必要があるはずです。
朝一番だったら大丈夫なのか、誰かと談笑していて笑顔を見せたのを機に話し掛けようとか、あなたの中で上司と接するときのマイルールを作って、対応してみることをお勧めします。
それでも全然パワハラがなくなる気配がなく、もうどうすることも出来ないというのであれば、パワハラの状況をしっかりと記録しておき、然るべき対応を取りましょう。
職場には色んな人がいて、色んな影響を受け、ついイライラするときもあるはずです。
そんなときは下記の記事を読んで、自分の心の状態を自分で整えることを意識してください!
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
・9割の人が見落とす〝引き寄せられない〟根本原因
・想像すら超えた未来を引き寄せる、運命を変える秘訣
といったことにも触れています。
よろしければ読んでみてくださいね。
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