こんにちは、久美です。
親は「とりあえず大学は出とけ」と言うけれど、今はせっかく大学を出ても、就活イス取りゲームに失敗したら中小企業とか下手したら派遣の仕事しかない…
特に女性は、大卒で就職すると結婚のタイミングが難しくなったり、出産・育児や夫の転勤などで仕事をやめることになったりするかもしれません。
となると、女が大学に行く意味って何だろう? ってわからなくなっちゃいますよね。
私は4年制の大学に行って就職しましたが、周りの友人には高卒で働いてる女の子や、大学に行ったけど速攻で専業主婦になった女性など、転勤族の妻、などいろんな人がいます。
果たして大学に進学する意味はあったのでしょうか?!
目次
大学に行く意味は? 彼女たちのストーリー
ここでは、大卒・専門卒・高卒など、いろいろな経歴を持つ私の友人・知人のストーリーから、大学に行く意味を考えてみたいと思います。
*登場人物は全て仮名です。
大学を卒業と同時に結婚、1年目で産休に突入した女
ユウコは地元でナンバーワンの進学校を出て、そのまま地元の旧帝大に進学した才女です。
勉強の面ではめちゃくちゃ頭がいいし、真面目に研究していたのですが、精神的にはちょっとフラフラしたところがありました。
同じ大学の別の学部に彼氏ができて、アパートを上下で借りて同棲状態に。
卒業と同時に結婚し、企業に就職したものの、2ヶ月目で妊娠。
なんと、1年目のうちに産休に突入したのです。
その後は復帰せず、10年経った今は専業主婦として家事・育児に専念していると聞きます。
旦那は地元では名の知れた金融機関に勤めていて、お金には困ってないから働く必要もないようです。
だったらわざわざ奨学金借りてまで大学に行く意味あったのか、かなり疑問ですよね。
このまま専業主婦を続けるとしたら、ぜんぜん学費の元は取れません。
子供の手が離れて再就職しようかな、となったときも、キャリアほぼゼロでブランク空きまくりだと、同じ大卒でも新卒の就職とはワケがちがいます。
それだったら看護師とか手に職があった方が良い仕事にありつけるんじゃないの?
…と、「本人の生涯賃金」だけで考えると、大赤字になります。
しかし、そもそも大学に行っていたからこそ、旦那さんとの出会いがあってアッサリ結婚でき、悠々と主婦をやってられるわけです。
これが普通に婚活で同じぐらいのハイスペックの男性を捕まえるとなると、相当、倍率が高くなるでしょう。
大学に進学して学生のうちに将来有望な男子とくっついてしまうのは賢明な判断だったのかもしれません。
まあ、ユウコ友人としては、せっかく頭がいいんだから、べつに企業とかでゴリゴリ働かないにしても、大学に戻って研究したりとか、何かしら才能を発揮してくれたらいいのになあ…と思わなくもないです。
けど、本人が家庭で幸せそうだからいいのかな。
大学に行って寿退社はもったいない?
もう一人、大卒で専業主婦になった人がいます。
ミドリは国立大の工学部を出て、大手メーカーに就職しました。
が、5年目で寿退社することになります。
相手は年収2,000万円の起業家、しかも20代の同年齢です!
どうやってそんな人を捕まえたのかと言うと、学生時代にバイト先の居酒屋で出会い、付き合ったり別れたりをずっと繰り返していたのが、ついに籍を入れました。
自分の奨学金が600万残っているので、仕事を続けるつもりでいましたが、家のことや事業の手伝いをして欲しいと言われて退職。
奨学金の残債は相手が一括で払ってくれました。
今は忙しい夫のために家事全般を引き受けながら仕事を手伝い、一緒に旅行やテニスを楽しんだりもしています。
出会いが居酒屋ならば、別に大学に行く必要なかったのでは? という疑問がでてくるかと思います。
これは、必ずしも大学に行かなくても良い例です。
しかし大卒以上の知識レベルがないと、そういう起業家の人とかと話が合わないので恋愛・結婚に発展する可能性は下がるかもしれません。
ただ美女に囲まれていたいような人を振り向かせるなら、知性よりも見た目の美しさに投資した方が良い、という発想は正しいです。
ですが、そういう人は自分が年齢を重ねた時に、より若くて美しい女性に乗り換えるでしょう。
なので知性・教養を磨いて、内面を見てくれるパートナーを得る方が幸せは長続きするのではないかと思います。
教養を深めて社会に目を向けるという意味では、大学に行くメリットも大きいのではないでしょうか。
(もちろん、大学のレベルにもよりますが…)
むしろ結婚のために大学に進学した女
これは私の友人ではなく、NHKの『ねほりんぱほりん』という番組の『ハイスペ婚の女』の回に登場した女性のお話です。
東大卒、年収1800万円の会計士を射止めたナナコさんは、高校生の頃から『ハイスペ婚』を目指して進路選択をしていたそうです。
東大卒の平均年収は1000万円以上、しかも親も金持ちが多い、ということで、東大生と結婚するために大学に進学したと言います。
高校の進路相談で先生に勧められたのは、「3S1F」、すなわち聖心女子大学・白百合女子大学・清泉女子大学・フェリス女学院大学というお嬢様大学4校でした。
ナナコさんはそのうちの1校に進学し、週5で東大卒の社会人との合コンに参加します。
そこまで容姿に自信がなかったというナナコさんは、マナー本をたくさん読んで勉強し、お嬢様らしい言葉遣いや立ち居振る舞いを身につけたり、お嬢様らしくオーケストラのバイオリンをやったりして、今の夫を落としたのでした。
ところが、いざ東大卒の人と結婚するというゴールを達成してしまったところ、夫にはお金以外の魅力が何もないことに気づき、その後は「人生下り坂」と感じているそうな。
現在は素敵な人と浮気しながら、自分にとっての幸せとは何かを探しているところ、だそうです。
結婚するために大学に行くことそのものは良いけれど、結婚したその先の人生も考えておかないと目的を見失ってしまうのですね。
せっかく大学で学ぶ機会があるんだから、「結婚する」ためだけじゃなく純粋に自分が興味のある分野とか、結婚してからの子どもの教育とか、複数の目的を持つのがいいんじゃないでしょうか。
大学に行きたい…高卒で市役所で働く女
一転して、今度は大学に行かなかった友人の話です。
アミは中学の同級生で、同じバンドが好きという共通の趣味から、高校から別になっても交流が続いていました。
工業高校を卒業してすぐに他県の市役所の土木課に就職。
給料は大卒に比べたら少ない…と言っても、そこそこもらえているようです。
私がバイトに明け暮れて貧乏学生をしていたころ、アミは駅から近いオートロックの単身向けマンションに住んで、ブランド服を好きなだけ買い、他県のコンサートにもばんばん遠征に出かけていました。
私はそんなアミがうらやましく、大学を卒業してさっさと就職して、自分が稼いだお金でいっぱい服を買ったり、ライブを見たりしたいと思っていました。
さらに月日は流れ、私も社会人になって少しお金に余裕ができた頃のある日のライブ後、居酒屋で二人で打ち上げをしていたときのことです。
1杯目のレモンサワーを飲み干したアミが、ぼそっとつぶやきました。
「大学に行きたいんだよね…」
そして、同じ役所で働く大卒の人たちに引け目がある。大学に行ったら心理学を学びたい。といったようなことを語り出しました。
バンドとかファッションにしか興味がなさそうなアミからそんな言葉が出てきたのが驚きでした。
大学に行かなくても稼げて、何不自由ない生活ができても、やっぱり「大学に行った」という経験がないことだけは惜しい気がするのでしょうか。
大学に行って学費がお金の無駄だった、と言う人もいますが、それも「大学に行った」という経験があってこそです。
「舞妓さんになりたい」などと進路がハッキリしていて完全に大学に行く理由がない場合は、きっと後悔もないでしょう。
しかし、家庭の事情ですぐ働かなきゃいけないとか、自分の本心じゃない理由で大学に行かない選択をしてしまうと、「やっぱり行っておけばよかった」と思うかもしれません。
幸いなことに、大学は社会人になって後から入り直すことができます。
放送大学とか夜間部のある大学など、働きながら学べる大学もいっぱいあります。
だから、もしも今、あなたが大学に行く意味が見出せないのなら、親とか先生とかに何を言われようと、社会に出てみたら良いと思います。
もしも後でやっぱり大学に行きたい、となったら、その時は自分のお金で大学に行けばいいだけなんですよね。
専門卒、優雅なパラサイト・バンギャ
同じくバンギャ仲間のカナは、服飾系の専門学校に進学しました。
が、服飾の仕事は一切せず、田舎に戻って親が経営する田舎のコンビニを手伝っています。
実家暮らしなので家賃や光熱費もかからず、親の店なのでシフトもある程度は融通が効くらしく、バンドの追っかけ活動を軸とした生活が成り立っているようです。
そんな親に依存したパラサイト・シングルは、趣味をエンジョイするにはこの上ない環境と言えます。
バンドの追っかけ趣味を楽しむことを人生の目的に据えると、大卒・正社員で働くのは時間的な制約が大きすぎるからです。
正社員で責任ある仕事を引き受けてしまうと、バンドの全国ツアーだからと言って好きなように休みを取ることは難しくなります。
かといって、時間の融通の効くアルバイトだと、お金はあまり稼げません。
そこで、実家に寄生し生活費を浮かせば解決!(親の干渉がうるさいことだけが悩みだそうです。)
バンドに命懸けなカナは、大学には全く興味がなく、大卒かどうかもどうでも良いと思っていて、行かなかったことに後悔は一切ないと言います。
人生でいちばん大事にしたい趣味やライフスタイルを実現するために…という視点で、大学に行く・行かないを考えてみるのも良さそうですね。
転勤族の妻、超絶に仕事のできるパートさん
私が以前働いていた学習塾では大卒のバイトを募集していたのですが、たまに高学歴な主婦の人の応募がありました。
その多くは、夫の転勤が頻繁にあるため長期の仕事に就けないという「転勤族の妻」でした。
家庭教師だとひとつの家庭に何年も長期的に関わるイメージがあるのですが、個別指導の学習塾だと担当が変わることに抵抗が少なく、長期休みや定期試験前の短期の需要もあるため、「いつまで働けるかわからない」人も働きやすいのです。
サエコさんも、転勤族の妻の一人でした。
夫が駐在所勤務の警察官のため、転勤したら必ず付いていかないといけないので、自分は短期のアルバイトしかできない、という事情でした。
ところがそのサエコさん、めちゃくちゃ仕事ができるのです。
小学生から大学受験生まで幅広い教科を教えられ、生徒からも保護者からも好かれ、たまに教室のちょっとした事務仕事を頼むと一瞬で片付けてしまう、超ハイパフォーマーだったのです。
せっかく大卒で、仕事もできるのに、夫の転勤のせいで能力に見合った仕事に就けない女性がいることは、本当にもったいないことです。
しかしテクノロジーの進歩により、在宅勤務やクラウドソーシングなど、働き方も多様化しています。
駐在妻でも大卒のキャリアを活かせる仕事が、今後は増えて行くことでしょう。
大卒で就職してフリーランスになってまた就職した女
最後は、私の話です。
私は4年制の大学の文系学部に行ったのですが、就活でズッコケて塾講師になりました。
かろうじて正社員でしたが、塾講師は大卒の最後のセーフティーネットと呼ばれるくらい、大卒としてはド底辺の仕事です。
大学の同級生たちはみんな公務員や教員、上場企業に就職してお給料もたっぷりもらって、休みはカレンダー通り。
塾は子どもが学校に行かない時間が稼ぎどきですから、土日も深夜も働いて、月給はやっと手取り15万。
奨学金の返済月1万円が重くのしかかります。
子どもたちはかわいいし、やりがいもあるけれど、自分に子どもができたら続けられる仕事じゃないなあと思っていました。お給料も少ないし…。
そんなとき、たまたま「コピーライティングセミナー」というのをフェイスブックで見かけました。
それまで文章を書くなんて、学校の作文か入試の小論文くらいでしたが、なぜか興味を引かれて参加してみたのです。
講師のフリーライターの人の話を聞くと、だいぶ稼げるらしい!ということでした。
で、感化されて私も副業でライターの仕事を始め、継続の仕事が取れるようになってから会社をやめ、フリーランスになりました。
何年かフリーで働いてたら、今の会社の社長から声をかけられ、また会社員としてライター・編集者の仕事をしています。
コピーライターになるには大卒資格も何も要らないので、大学に行ってなくても良かったかもしれません。
私は不真面目な学生だったので、4年間親の金と未来の自分からの借金で遊び倒すのは無駄だったんじゃないか、と思っていたときもありました。
しかし、記事を書くときに論文や海外のサイトを参考にしたり、インタビュー取材をするときにお酒やギャンブルなど遊んだ経験が話のネタになったり、大学で学んだことはかなり役に立っています。
大学に行くことは、一見無駄に思えても、後から実は役立つ可能性は大いにあるのです。
意味なんか、自分で与えろ!
大学に行った・行かなかった女性たちの、いろんな価値観や生活をご紹介してきました。
大学に行く意味、行かない理由も人それぞれでしたね。
大事なのは、親とか先生、友達みんなの意見に流されず、自分が将来どういう生活を送りたいのか、自分の軸で判断することだと思います。
大学に行っても行かなくても、そこに意味を与えるのは自分です。
だから大丈夫。いずれにしても自分の選択を信じれば、必ず自分なりの幸せは見つかりますよ。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
・9割の人が見落とす〝引き寄せられない〟根本原因
・想像すら超えた未来を引き寄せる、運命を変える秘訣
といったことにも触れています。
よろしければ読んでみてくださいね。
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