WEBライター5年目の久美です。
MacOSを使って文章を書く人にとって悩ましいことと言えば、日本語入力システムの選択かと思います。
元から入っているMacOSの日本語入力プログラムにするか、Google日本語入力か、そして有料ですがATOK Passport for Macか?
今回は、ライターとして毎日1万文字以上は執筆している私が、Mac版の最新のATOK、『ATOK Passport』を使ってみたので詳細にレビューしたいと思います!
ATOK以前、macOSの日本語IMとGoogle日本語入力の感想
ATOKを入れる以前は、Macに標準で入っているmacOS日本語入力プログラムとGoogle日本語入力を使っていました。
それぞれ使ってみた感想が以下です。
macOSの日本語IMは括弧と「ん」がアホ
ライブ変換は使ってませんでした
macOS日本語入力と言えば、ライブ変換ですね。
だいぶ便利だという話は聞きますが、私は勝手に変換されるのが気持ち悪くてオフにしてました。
なので、ライブ変換については正直良く分かりません!ごめんなさい!
ライブ変換オフで使った感想は、微妙…でした。
漢字の変換はスムーズ
漢字変換は意外にスムーズで、気が利いているとすら感じました。
括弧は気が利いてない
ただ、『』【】《》こういう括弧のたぐいが最初と最後で勝手に合わせてくれることがなく、それぞれ選択しないといけません。
それか、先にセットで変換してから括弧の中にカーソルを戻して入力するか。
いずれにしても少々詰まります。
「ん」の[nn]縛り
あと、困るのが「ん」の入力でした。
「ん」って、次に何か子音がくれば[n]一文字だけで「ん」になってくれますよね。
でも、次に母音が来るとナ行に変換されてしまうので、その時だけ[nn]と連打する必要があります。
しかし、これには2つ問題がありました。
- 連打は入力速度が微妙に落ちる
- ナ行や「やゆよ」が入り乱れると何回押したか混乱する
1については、ローマ字入力の場合はなるべく連打や同じ指で違うキーを押すのを避ける方が速度を上げられます。
たとえば「ふ」は右手人差し指で[hu]をトントンと入力するよりも両手を使って[fu]をトトっと押す方が楽だし速くなりますね。
なので、「ん」も[n]をトントン連打するよりは、[xn]と両手でヌルヌル行きたいのです。
が、macOS日本語入力だと[xn]が「ん」に変換されません。
また、ナ行やヤ行に隣接するときだけ[n]連打、は一瞬頭を使ってしまい、しかも混乱して割と間違えます。
たとえば「うんぬん」と入力するには[unnnunn]ですが、何回押したか分からなくなって「うんうん」とか「うんんぬん」になっちゃったりします。
いつも「ん」は[xn]で入力する、と決めておけば、[uxnnuxn]で頭の中では「う・ん・ぬ・ん」と1文字ずつの対応になるのでやりやすいのです。
それが、Macの日本語入力だと[n]連打するしかできない縛りがあるので、微妙にやりづらいのでした。
Google日本語入力
それで、調べてみたらGoogle日本語入力が良いらしいという情報を見つけて、導入してみました。
固有名詞の変換が賢い
人名・地名などの固有名詞の変換はそこそこ賢く、特にストレスはなかったです。
句読点変換がテンポ良い
句読点変換をONにすると「、。?!」の入力で変換が出来ます。
慣れるとこれがテンポ良くて快適でした。
ただ、たまに変換がおかしくて区切り位置を変えて再変換するなど詰まるときがあります。
括弧は問題なし
括弧は最初に入れたのと同じのを自動で第一の候補に上げてくれるので、楽でした。
「ん」も[xn]で入力可能
「ん」は[xn]で入力可能なので良かったです。
というわけで、Google日本語入力に大きな不満は無かったのですが、今度はATOKが良いらしいという評判を目にしました。
Mac版のATOK、先人たちの評判
MacユーザーにATOKはどんな評判なのか、ネットで見つけた声をピックアップしてみました。
学習結果や変換履歴の同期が便利
元々ATOKユーザーで、High Sierraの日本語IMに乗り換えたけどATKに戻ったという方のコメント。
プライベートと仕事で2台のMacを使っていて、両方とも日本語IMを使っていました。どちらも文章を書く利用頻度は高いです。
ただ、プライベートと仕事では書く文章の内容が違うので、日本語変換の学習内容が異なります。よって、それぞれのMacで日本語変換の挙動が違います。人によっては些細なことかもしれませんが、同じように使えないのがストレスに感じることが多くなってきました。
ATOKは学習結果や変換履歴をクラウド経由で同期するので、こうしたストレスはありません。
引用:macOSの日本語IMからATOKにもどりました|YASUOS>COM
今のところ1台しか使っていませんが、たとえばパソコンを買い換えたときなんかに、またイチから学習させる手間が無くて良さそうですね。
変換精度が優秀
タイプミスをしても入力候補を修正してくれる機能はGoogle日本語にも搭載されていますが、ATOKはより精度が高いようです。
急いでタイピングをしていると間違えて隣のキーを押してしまったり入力ミスが出てきます。そんな時に、入力補正をしてくれる機能がそれぞれ搭載されています。たとえば、「タブレット」を「タブレッット」と入力してしまった時はATOKやGoogle日本語では「タブレット」と修正してくれます。
「スマーートフォン」と入力した場合はATOKだけはきちんと修正してくれました。
Google日本語も結構修正してくれるのですが、ATOKのミス入力支援機能はかなり制度が高いですね。
引用:macOS日本語入力・ATOK・Google日本語 3つの日本語入力システムの機能と使い勝手を比較してみた|シンスペース
変換精度でいうとやっぱりATOKは優れている
無料のGoogle日本語入力と、有料でしかも何十年ものさまざまな蓄積があるATOKでは、やっぱりATOKは優れています。
引用:Mac版のATOKはGoogle日本語入力と比べてどう?|りんごの使い方
私は速く入力しようとしてけっこうミスタイプが多いので、変換精度の高さはありがたいです。
ATOK独自の「なんとか変換」
ATOK独自の面白い変換機能もあるようです。
ナントカ変換はATOK独自の機能で、「あの温泉はなんていう名前だったかな…?」という時に「なんとか温泉」と入力してTabを押すと温泉の名称がずらりと出てくる機能です。
「なんとか警察」と入力してTabを押すと..いろんな警察の名称が出てきます。
他にも「なんとか駅」、「なんとかフォン」などなど、とりあえず「なんとか」と付けることで固有名詞を引き出すことができるので、僕のように物忘れが激しい人にはおすすめの機能です。
引用:macOS日本語入力・ATOK・Google日本語 3つの日本語入力システムの機能と使い勝手を比較してみた|シンスペース
これならど忘れしたときに一回ずつググらなくても良いから便利そうですね。
使うほど馴染む老舗の実力
ATOKが誕生したのは、1982年。Google日本語入力の公開は2009年。
日本語入力プログラムひとすじで積み上げられた歴史の重みが使い勝手の違いにも表れているのかも?
「賢いっ!!!」
そう思わせてくれたのがこのATOKだった。実は、私は初めてATOKを使ったのだがクオリティの高さに驚いてしまった。
多少のタイピングミスもカバーしてくれるし、ちょっと文字を入力しただけで予測変換も行ってくれる。さすが、歴史のある日本語入力ソフト。
引用:【比較レビュー】最強はどれ?Apple純正 Google日本語入力 ATOK|Mac iPad|Apple信者1億人創出計画
やはり長年かけて鍛えられてきた日本語入力プログラムですね。使い込むほどに馴染んでいくのはさすがです。
ややお節介な感じもしなくはないですが、“正しい”日本語を使うように注告してくれるのも、ありがたい機能ではあります。敬語や献上語を使う際、耳にした覚えがあるからといって使っていると、実は日本語として正しくないということも教えてくれます。色々と勉強になるなぁと、謙虚に学ぶ姿勢で向かい合うとすごくいいソフトですよね。
引用:使い込んでから考えたMacの日本語入力(ことえり・ATOK・Google)|iPhone研究室
個人のブログなら口語表現や多少の変な日本語は許容範囲ですが、ライターの仕事で正しい日本語を求められるときにはお節介機能は心強いですね。
Mac版ATOK Passportベーシックのレビュー
というわけで、私も最新のATOK パスポートとやらを試してみることにしました。
やっぱり、自分で使ってみないと分からないよね!
Mac版のATOKは月額のPassportのみらしい
昔はパソコンのソフトというと箱に入ったCDを買うイメージでしたが、それがダウンロード方式に変わり、今はAdobe製品に代表されるような月額のクラウドサービスが主流になりつつあります。
ATOKも例外ではなく、2019年1月現在、Mac版のATOKは既に買い切りの製品は販売終了、ATOK Passportという月額サービスのみとなっています。
月額286円(税抜)のベーシックプランと、クラウド辞書やクラウド文章校正、クラウド翻訳変換などが加わった月額476円(税抜)のプレミアムプランの2種類があります。
機能の違いはこんな感じ。
どちらも契約月は無料で料金は翌月から請求されますが、
お申し込み当月の解約も1ヶ月分の料金がかかります。
引用:注意事項【必ずお読みください】|日本語入力ATOK Passport
とありますので、「無料お試し」ではありません。
たぶん、月の途中使い始めたときの不公平感を無くすぐらいの意味合いなんでしょう。
無料!30日間の無償試用版があるよ
使い勝手をお試ししたい人は、30日間の無償試用版を使ってみるのが良いと思います。
ただし、
乗換案内 駅名変換辞書 for ATOK※、Macスマート連携機能※、ATOKクラウドサービスは提供されません。
とのことです。
無料版でも十分に使えましたが、ATOKの真価を発揮するのはやっぱりPassportでクラウドサービスが使えるようになってからなので、主にそちらをレビューしたいと思います!
ATOK Passportに登録したよ!
ATOK Passportは、ベーシック・プレミアムいずれのプランも初月無料で、プラン変更は随時可能とのこと。
ただでさえ機能が豊富で使いこなせるかどうか心配な私は、とりあえずベーシックプランでお試ししてみることにしました。
ATOK Passportのページから「注意事項に同意して次へ」と進み、Just MyShopのアカウントを作成〜クレジットカードを登録するとすぐに使えるようになります。
設定がいろいろ細かくできる
ATOKをインストールして、まずは初期設定の項目の多さにびっくりしました。
サブウェイのサンドイッチばりに自分でカスタマイズできちゃいます。
句読点の種類が選べる
まず、句読点の種類が選べます。
普通の「、。」じゃなく「 , . 」をデフォルトにできるのが論文を書く人とかには便利かもしれません。
ローマ字入力を好みに登録できるのがすごい!
これはMac標準・Googleにはない機能だと思うんですが、入力スタイルやローマ字変換を選んでカスタマイズできちゃうんです!!
スタイルは
- ATOKスタイル
- macOS標準風スタイル
- MS-IME風スタイル
を含む5種類から選べて、更に好みでカスタマイズできます。
ずっとATOKに慣れている人やWinからMacに移行した人にはすごく使いやすいんじゃないでしょうか!
ローマ字もこんな風にひらがな1文字に対して複数のローマ字パターンを設定できます。
私はしばらくMacの変換を使っていたので、MacOS標準風スタイルをベースに以下のアレンジを加えました。
- ん…n’ とnn が標準。xn を追加しました。(n’は初めて使ったけど良かった!)
- ぁ…xa が標準。laでも変換出来るように追加。
- き…ci 本来は「し」だけど kiって中指連打で入力しづらいから両手で打てるciを「き」に割り当てました。
- く…cu
- こ…co
自己流で最適化したい人には超おすすめです!
一発目の変換はアホだけど、割と学習してくれるみたい
精度が高いと噂の変換機能はどうでしょうか?
感想は、まだ使い始めて1ヶ月少々だからなのか、最初に使う単語がパッと変換できないことが多い印象です。
けど、2回目からはちゃんと学習してくれて変換候補に出てきます。
単語登録をしなくても、こんなに勝手に学習してくれてました!
固有名詞やよく使うフレーズは勝手に候補に出てきてくれるので、とても楽ちんです。
誤入力を勝手に修正してくれる
タイプミスを勝手に修正してくれるのは地味に有り難いです。
「ぱっすぽーと」と入力しても、
ちゃんと「パスポート」に変換してくれます。賢い子!
日本語の間違いが叱られる
正しい日本語入力をアシストしてくれる機能もすごい。
「食べれる」などを使おうとすると「ら抜き表現ですよ〜」って怒られます(笑)
これは、うるさく感じる場合は設定で非表示にすることが可能です。
表現のバリエーションを増やす「連想変換」
言い換え表現を探すとき、これまではいちいち類語辞典を引いていましたが、ATOK様の連想変換を使うと即座に言い換え表現の候補を挙げてくれます。
たとえば、「書く」を連想変換してみると…
こういうのがいっぱい出てきます!
しっくりくる表現を探したいときに助かりますね。
覚えきれないショートカットたち
後変換とか色々とショートカットを覚えるとより便利そうです。
しかし、ATOKショートカットいっぱいありすぎ!
変換操作だけでもこんなにいっぱい。
他に、編集、確定操作・候補操作・全候補操作・文節操作・機能操作・起動操作もショートカットが割り当てられています。
・・・ってそんなに覚えられるかーい!!
まあ、よく使うものから1個ずつ練習して覚えるしかないですね。
とりあえず、覚えておくと捗りそうなショートカットをメモ。*[macOS標準風スタイル]の場合
- 変換/前候補 shift+スペースバー …通り過ぎちゃって前の候補に戻りたいときに
- 推測変換 tab …クラウド変換などを呼び出す
- 再変換 control+shift+R …誤変換を後で直すときに
- ひらがな(後)変換 control+J…ひらがなに一発変換
- カタカナ(後)変換 control+K
- 半角(後)変換 control+;
- 全角英字(後)変換 control+L
- 半角英字(後)変換 control+:
- 文節の区切りを前へ移動 shift+←…変なところで区切られたときに
- 文節の区切りをうしろへ移動 shift+→
- 単語登録 control+shift+N
- 確定のアンドゥ control+delete …間違えて確定押しちゃったときに
クラウドサービスがいろいろ捗る
環境設定>ATOKクラウドサービスから初期設定をすると、いろいろなクラウドサービスが使えるようになります。
オンラインのときしか使えませんが、いろいろと捗ります。
ウワサの「なんとか変換」すごい
うろ覚えな言葉を「なんとか」または「?」で入力すると、推測して変換候補をいっぱい出してくれます。
たとえば、「なんとかてりあ」と入力すると…
犬のテリアのいろいろな種類や地名などがいっぱい出てきました!
「なんとかぱーく」だと…
候補がこんなにいっぱい!すごい!
クラウド推測変換
クラウド推測変換がONだと、固有名詞の一部を入力しただけでシリーズなどの候補がいっぱい出てきます。
「ファイナルファンタジー」と入れるだけで…
シリーズ名がいっぱい。
ATOKクラウドチェッカーはプレミアムプラン限定
文章校正ができるATOKクラウドチェッカーはプレミアムプラン限定なので、まだ試していません。
こんど使ってみたら追記したいと思います。
クラウドだけどiPhoneとは同期してくれない
ATOK Passportのメリットとして、10台までの端末にダウンロードしてデバイス間で単語を同期してくれるようなのですが、スマホはAndroidのみでiOSは非対応。
つまりMacとiPhoneでATOKを同期させることはできません。
というかiPhoneでATOKは使えません。ざんねん!
これはジャストシステムさんのせいじゃなくて排他的なリンゴ社のせいだと思う。
MacとiPhoneで単語を同期したい場合は、MacOSの日本語入力を使うしかないみたいです。
結論:MacにATOK良いと思います
特にWindowsから変えたばっかりの人はMacOSの日本語IMが感覚違うのでATOKで自分好みの設定にするのがおすすめ。
Google日本語入力でも無料でそこそこ無難に使えますが、ローマ字の設定とか学習機能はATOKに軍配です。
MacOSの日本語IMも、頑張って単語登録しながらLIVE変換を使いこなせれば最高速度は速そうです。
なので、それぞれこんな人におすすめです。
ATOKがおすすめの人
- トレンド系とか新しい固有名詞をいっぱい使うライターさん
- 誤入力が多いおっちょこちょいな人
- MacだけどMS-IME風のキー操作にしたい人
- ローマ字入力の設定をカスタマイズしたい人
- 月に300円払ってもいいよっていう人
MacOSの日本語IMがおすすめの人
- よく使う単語が限られている人
- LIVE変換が使いこなせる人
- iPhone、iPadと同期したい人
- 標準のローマ字入力の設定に不満がない人
- 無料がいい人
Google日本語入力がおすすめの人
- 無料がいいけどMacOSの日本語IMは気に入らない人
私はATOK Passportは月額286円+税のベーシック版でも今のところ特にストレスなく使えていますが、しばらく使ってみたらプレミアムがどうなのかも試して追記したいと思います。
WEBライターのお仕事ってどんなの? と気になる方は、以下の記事もどうぞ!
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
・9割の人が見落とす〝引き寄せられない〟根本原因
・想像すら超えた未来を引き寄せる、運命を変える秘訣
といったことにも触れています。
よろしければ読んでみてくださいね。
(下のボタンを押すとフォームが開きますので、情報を入力して〝送信する〟ボタンを押してください。メールにてレポートをお届けします。)