行動を変える

ネットワークビジネスだった!ドテラのアロマに洗脳されてた体験談

アロマのネットワークビジネス

人から勧められて愛用していたエッセンシャルオイルが、実はネットワークビジネスでした。

振り返れば、

「そうか、そういうこと(マルチ)だったのか!謎はすべて解けた…!!」

と非常に納得がいくことばかり。

今回は、私がアロマのネットワークビジネスに洗脳された体験談をシェアさせていただきます。

アロマに出会った経緯から、どんな風に精油を使っていたのか、そして後でネットワークビジネスと知って気づいたこと、などまとめました。

実際どうなの? と思う人のために、なるべく中立の立場から書いたつもりです。


セミナー講師が宣伝していたアロマのサロンに行ってみた

まずは、私がドテラのエッセンシャルオイル(精油)に出会って使い始め、使うのをやめるまでの経緯からお話ししたいと思います。

ちなみに、使っている途中も、やめてからしばらく経つまでにも、ネットワークビジネスだったとは全く気がついていませんでした…!!


アロマとは無関係のセミナーに参加

きっかけは、アロマとは全く無関係のビジネス系のセミナーでした。

ちょうどフリーランスでライターをやっていた頃で、ビジネス系のセミナーにはライティングの仕事に繋がりそうな経営者や事業主の人が参加していることが多かったので、私は手頃なセミナーといえば片っ端から参加していました。

そのセミナーも、たしか2時間で参加費が3000円くらいの気軽なものでした。

内容は普通に勉強になるもので、終わってから講師にひと言お礼を伝えて帰ろうとしたら、

「あ、ちょっと待って…」と呼び止められました。

なんだろう?と振り返ると、

セミナー講師
セミナー講師
この近くでサロンをやってるから、良かったらこんど遊びに来てね。ビジネスの相談にも乗ってあげるから

とのこと。

チラシを見てみると、アロマオイルとかヨモギ蒸し、ビワのなんちゃらとかのメニューがあって、自然派な健康サロンのようでした。

そういうのは今までやったことがなかったので、純粋に興味があって後日行ってみることにしました。


実店舗だったのでネットワークとは思わず…

サロンはまだオープンして間もないようで、明るくてとても綺麗なお店という印象でした。

白を基調として、壁の1面だけがラベンダー色。

入り口近くには白い煙く加湿器みたいなのがいっぱい並んでいて(ディフューザーという専用の機械だと、後で知りました)、扉を開けるとフワッと良い香りが立ちこめています。

壁面には大きなテレビが掛かっていて、アロマオイルの説明みたいな映像が流れていました。

奥には講師の人(以下、土手さん(仮名)としましょう)と何人かの女性が丸テーブルを囲み、いろんなアロマオイルの香りを試しながら談笑していました。

土手さんは私に気づくと、

土手さん
土手さん
わー、久美さん来てくれたんだ、嬉しい!ちょっと待っててね

と声をかけてくれました。

奥様方はちょうど一区切り付いたところだったようで、あれこれ購入してぞろぞろと帰って行かれました。

その後、コーヒーをご馳走になりながら、「先日のセミナーで教わったことやってみましたよ」とか「こういうので悩んでて」みたいな話をしたのですが、土手さんはとても親身に聞いてアドバイスをしてくれました。

そして、話題は周囲にいっぱい置いてあるアロマオイルへ

土手さん
土手さん
せっかくだから、アロマもちょっと試してみる?



エッセンシャルオイルはすごいらしい。

手のひらに精油をたらし、こすり合わせるようにしてあたためて臭いを嗅ぐ、と言う方法で何種類か試してみました。

また、その間にエッセンシャルオイルはすごい!という話を聞きました。

  • 薬事法の関係で表向きには言えないけれど、アロマは認知症に良いということ。
  • 日本の法律ではレモンなど一部の精油しか「食品添加物」の扱いになっていないが、ドテラの精油は水に垂らして飲んだり、料理の香り付けに使ったりできるほど安全なものであること。
  • また、日本の医療は薬を出せばいいと思っている、アロマで治っちゃうと医者や製薬会社が困ってしまうから、こういった情報はもみ消されているということ。

熱く語る土井さんに、「へぇ、アロマって良い物なんだなあ」と素直に感化された私は、その場でレモンとペパーミント、ゼラニウムの3本を購入し、「アロマタッチ」という背中に精油をかけるリラゼーションを予約して帰りました。


アロマタッチの体験談

「アロマタッチ」は、土井さんもあんまり慣れてなかったのか、説明を読みながらやってる感じでした。

上半身は脱いで施術台にうつぶせになり、いろいろな精油を垂らして手で伸ばすのですが、マッサージみたいに揉んだりはせず、ただくすぐったいだけでした。

香りは良い香りでしたが…。

物珍しさに1回やって満足して、リピートはしませんでした。


私のアロマの使い方

レモンの精油は水にちょっと垂らして飲むと良い、ということだったのですが、美味しくはなかったので1回だけ試してやらなくなりました。

私の使い方としては、手首にちょっと垂らしてコロン代わりにしたり、ルームスプレーにしたり、というのがメイン。

あとは、ぞうきんがけをするときのバケツの水にレモンやティートゥリーを垂らすと家中が爽やかな香りになって良い感じです。

あと、認知症の祖母のためにディフューザーとレモン・オレンジ・ラベンダーのセットをプレゼントしました。

「夜はラベンダー、昼はレモンとオレンジを使ってね。水に1滴垂らして飲んでもいいんだよ」とレクチャーして使ってもらいました。

足りなくなったらまた買って送ってあげようと思っていた矢先…


サロンがなくなり、市販品を使うようになる

アロマを使い始めてから半年も経たないうちに、土井さんはサロンをたたんでしまいました。

テナントのオーナーとトラブルになった、ということでした。

その後、土井さんから

土井さん
土井さん
交通事故の共済の良いやつがあるから入った方がいいよ

と勧められ、話を聞いてみたらネットワークビジネスをやってる人向けの福利厚生みたいなやつでした。

「うわぁ」と思いながら、でもお世話になったし…と思って1回は加入したんですが、あとで解約して疎遠になっちゃいました。

土井さんのサロンで買った精油が切れてからは、カリス成城や生活の木などで市販品を買い求め、エッセンシャルオイルそのものは使い続けました。

なお、実家からは足りなくなったという連絡が来ないので、飽きて単なる加湿器になった模様です。

祖母は認知症が悪化し続け、数年後に特養に入りました。


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アロマ系マルチ商法、MLMが話題に…

そして、最近になってツイッターで「アロマ系マルチ商法」の注意喚起を呼びかけるツイートが出回っているのを発見。

ドテラ? なんか既視感があるような。

・・・

あーっ!! !!!

あのときの土井さんのアレはネットワークビジネスだったのか!!!

っていうか食べちゃダメだったの?!

最初は普通にアロマオイルを売ってる人が、なごみ共済のせいでネットワークビジネスにハマってしまった…と思ってたのは間違いでした。

最初からネットワークビジネスが本業の人で、アロマもMLM・マルチの商材のひとつとして扱っていたのです。

なんだよ、もーう。

・・・と思ったら、「どうりで!」と納得がいくことが色々でてきました。


ネットワークビジネスだったと知って気づいたこと



洗脳の手法1.「知ってる人だけ」の選民意識を煽られていた

土井さんは「薬事法があるから商品説明には書けないんだけど、本当は…」というように、何かにつけて言っていました。

あれは、今思うと知る人ぞ知る感を演出して、選民意識を煽っていたのではないかと思います。

私は何も知らずにただ「良さそう」と思って使っていたアホでしたが、そうじゃない賢い人が、たとえば他で「精油を飲むのは危険」という情報を見た場合、

「これはウソだ、製薬会社の陰謀だ。みんなは真実を知らないんだ」

みたいに、脳内で勝手に修正するようになるんですね。

「日本では認可されていないけど海外では一般的に使われてる」とか「薬事法ではダメってことになってるんだけど、実は…」みたいなフレーズがマルチの常套文句です。

洗脳の手法2.大量消費する使い方「アロマ漬け」のライフスタイルを提唱

エッセンシャルオイルって、普通にディフューザーとか、希釈してコロンとして使う分には、別にそんなに大量には必要ないんですよね。

原液はほんの1滴でも、けっこう香りは強いので。

ところが、精油を贅沢に使う「アロマタッチ」とか、水や料理に入れて飲食する、うがいの水にも入れる、など、何でもかんでもアロマ漬けにするライフスタイルだと、消費量が増える=いっぱい買うことになります。

そのときは何も考えてなかったのですが、精油って「香り成分」だけを抽出しているものなので、仮に毒がないものだったとしても、味とか栄養とかは残ってないからわざわざ食べるものじゃないと思うんですよね。

レモンの精油を入れた水より、普通にレモン汁を入れた水の方が美味いんです!!

実際は、毒性があるやつでもよほど大量に飲まない限り大丈夫っちゃ大丈夫らしいのですが、アレルギーが出やすいという情報もあるし、一番の理由は美味しくないのでわざわざ食べなくて良いと思います。

洗脳の手法3.大画面で流れる宣伝映像

思えば、入り口のモニターで大画面で流れていたプロパガンダ映像みたいなのも、ネットワークビジネスにありがちなやつでした。

なんで気づかなかったんだろう…。


雑な売り方1.経口摂取を推奨、危険説明なし

そして思えば、売り方もまあまあ雑でした。

私は次のような説明を受けました。

  • 「アロマオイル」の表記だと香料が入っているから飲用できないけれど、「エッセンシャルオイル」なら添加物は入っていない。
  • ドテラは無農薬で香料とかも入っていない100%安全なやつだから、「化粧品」と書いてあっても飲んで問題ない。

ところが、公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)によると

精油を料理に使用してもよいですか?

AEAJでは、安全性の観点よりアロマテラピーの分野において使用する精油の飲用はもちろん、ほかの食品と一緒に摂取することはすすめていません。

精油は自然の状態に比べ、かなり濃縮された液体であり、消化管粘膜やその他の臓器(肝臓・腎臓など)への影響が懸念されます。

がーん!! 添加物がどうとかじゃなくて、精油そのものが飲むものじゃないってこと?!

粘膜や臓器への影響なんて、ひとっっっ言も説明なかったよ!


雑な売り方2.光毒性の説明もなかった

また、一部のエッセンシャルオイルには「光毒性」といって、皮膚についた成分が紫外線に反応すると炎症を起こすらしいです。

またまたAEAJさんのQ&Aを見てみると、

精油を直接皮膚に塗布してもよいのですか?

AEAJでは、安全性の観点から精油の直接塗布をすすめておりません。皮膚に使用する際は、希釈(薄める)して使用してください。

うぉおおおい!!

そんな説明もなかったぞ! っていうかボタボタ手のひらにも背中にもかけられたし、知らないでずっと原液をコロン代わりに手首につけて使ってたヨー!!!


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雑な売り方3.動物への危険について説明がない

そして、精油は動物には危険もあるらしいのですが、これも一切説明がありませんでした。

各エッセンシャルオイル(精油)を構成している成分のうち、フェノール類、ケトン類、ピネン、リモネンの4種は猫に対する毒性が特に高いと言われています。

(中略)

1. 猫の皮膚にはいかなるエッセンシャルオイル(精油)も使用しない
2. 絶対に猫がエッセンシャルオイル(精油)を舐めないようにする

実際には猫の皮膚に対して使用しても危険のないエッセンシャルオイル(精油)もあるかもしれません。とはいえ、無理にエッセンシャルオイル(精油)を使わなければならない理由がない以上、わざわざリスクを取る必要はないでしょう。

猫に対するエッセンシャルオイル(精油・アロマオイル)の危険性

実家に猫がいるのにアロマディフューザーがんがん炊いちゃってたよ!

万が一倒して精油入りの水を舐めたりしてたらと思うと恐ろしい…。


モノは悪くはないし、特別高くもない

しかし、申し添えておきたいのは、アロマのマルチの人は売り方が雑だったけれど、製品そのものは悪くはなかったということです。

他社の製品もいくつか使ってみましたが、正直、特に変わらないです。

使い方さえ間違えなければちゃんとした物だと思います。

価格についても、ネットワークの商品はマージンがあるから割高、という人もいますが、普通のお店で売られている精油も卸を経てますので、そこは大して変わらないのでは…?

と思って価格を調べてみました。

「レモンのエッセンシャルオイル」のアマゾン値引き前の定価で比べてみると…

ドテラ 15mlで¥2,350→10mlあたり¥1,566

生活の木 10ml¥1,785

無印良品 30ml ¥2,480→10mlあたり¥826

NOW  30ml ¥1,188→10mlあたり¥396

あ、まあまあ高い方でしたね(笑)。

マルチだからダメ、と毛嫌いするのも自分の選択肢を狭めることになると思うので、そこはオープンでありたいですが、「ドテラのしか使いません」ってこだわる必要も無いと思います。

色々使って比較して自分の中でコスパを検討して決めたら良いんじゃないでしょうか。


マルチの人は「商品ありき」ではなく「MLM」ありき

マルチ商法は違法でもないし、良い商品を扱っていたりすることもあるのですが、マルチをやる人に節操のなさを感じる理由がわかりました。

後にメディカルアロマを専門でやってる調香師の人にも調香してもらって色々教えてもらったことがあるのですが、「マルチ商法をいろいろやっててアロマの商材も扱っている人」とは、知識レベルが全然違っていてびっくりしました。

マルチの人は、アロマの説明はパンフレットを見ながらでしたが、調香師は何も見なくても次から次へスラスラとアロマの雑学が出てきます。

マルチの人は、手のひらにボタボタ精油をかけて、臭いが混ざろうがお構いなしだったのですが、調香師さんはサンプルの瓶を仰いで嗅ぐようにして、香りが混ざらないようにしていました。

また、いろいろ臭いを嗅ぎすぎて分からなくなったら自分の手の甲の臭いをかぐとリセットできること、「この精油は肌には付けないように」などと注意事項も教えてくれました。

もちろん、たった1人ずつでサンプルが少ないので、たまたまそのマルチの人がショボかっただけかもしれません。

でも、「アロマがダメなら次は保険!」みたいにMLMという販売形式で儲かるならなんでもやるっていうのは、個人的にちょっと嫌だなと思います。

私は、どうせアロマオイルを買うのだったら「アロマが儲かるMLMだから、やる人」よりも「本気でアロマに人生をかけてやってるプロフェッショナルな人」から買いたいです。


マルチのアロマ、物は良くても人がまずい…こともある

アロマの件で思ったのは、薬事法とかの法規制とかはやっぱり理由があってそうなっている、ってことです。

医者も薬剤師も100%信用できるわけではないけれど、少なくともMLMで儲かるからって商品パンフレットだけ読んで知った気になった素人よりは勉強してるはず。

誰々さんが言っていたから、ここにこう書いてあるから良い物だ、と盲信してはいけません。

本当は、ちゃんと自分で論文とか探してエビデンスを調べた方がいいんだろうけど、とりあえず根拠の分からない新しい万能薬的なのは疑って掛かったほうが良いでしょう。

マルチの商品は全部ダメだ、というのもまた盲信なのでどうかと思うんですけど、私が出会った限りではアロマ専門の人に比べて、MLMのアロマ部門の人はだいぶアテにならないと感じました。

何でも、最後は自分の責任でよく考えて選ばないとダメですね。以上、ご参考までに。

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会社を8年でやめてフリーライター4年目。たまたまブログから見つけた佐藤想一郎さんのご縁で最高の仲間たちと出会い、WEB媒体の他、最近はブックライティング、雑誌の編集など忙しくも充実した毎日を送っている。読んだ人の心が明るくなって、人生まで良くなってしまうような文章を目指して修行中。→ 詳しいプロフィールはこちらから
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