私がフリーランスのライターをしていて、異業種交流会や朝活にちょいちょい参加していたときのことです。
ある交流会で、貿易ビジネスをやっているという女性社長さんと知り合いました。
と教えてあげたら、喜んでくれ、しかもたまたま家が近所だったことが判明。
と誘ってくれ、2週間後に約束をして解散しました。
朝活の日。車に乗せてもらうと、社長さんプリプリしてます。
*オリヴィス株式会社で扱っているステビア入り健康食品。ネットワークビジネスの商品です。
私にもお誘いが来ていたけれど、断っておいて良かった!!
Sさん、ネットワークのネの字も出してませんでしたが、明らかにネットワーカーっぽかったので敬遠してたんですよね。
私も何回も何回もブラインド勧誘に騙されまくり、時間を無駄にしまくってきた結果、ネットワーカー・マルチ商法勧誘員はパッと見でなんとなく分かるようになりました。
マルチセンサー(笑)
そこで今回は、マルチの勧誘で貴重な時間を無駄にしたくないフリーランス・自営業・起業家の皆さんのために、勧誘員の特徴とブラインド勧誘の手口、そして追い払うために知っておきたい法律知識をまとめました。
目次
マルチ商法・ネットワークビジネス勧誘員の見分け方
交流会やセミナー、朝活、社会人サークル、ママ友、同窓会、職場など、あらゆるところにマルチ商法の勧誘員は潜んでいます。
私が5年間に渡り観察してきたネットワーカーの特徴はこれだ!
交流会や朝活、低額セミナーに毎回いる
ネットワーカーは、地域の異業種交流会や朝活、勉強会、3,000円以下の定額セミナーの常連さんです。
だいたい、そういうところって人脈を作りたい経営者とか保険屋さん、士業や企業の営業マンなんかが多いんですけど、たま〜に会社員や主婦、エステティシャン、聞いてもなんだか良く分からない人が来ます。
「ネットワークビジネス歓迎!」という交流会だと、みんな普通に「商材なんですか?」とか「アップは○○さんです」みたいな話をしてますが、一般的な交流会や勉強会ではマルチ商法の販売員であることをハッキリ名乗らないことがほとんどです。
ネットワークじゃない人は、「コピー機のリースをしてます」とか「心理学のセッションをやってます」「事業主向けのクレジットカード作りませんか?」とか、何かしら売り込みたい物があります。
または、「保険の営業を一緒にやってくれる人をスカウトしてます」など会いたい人もハッキリしています。
ところが、いつもいる会社員や主婦・謎の人たちは、何を売りたいのかハッキリ言いません。
「友達を作りたい」「会社以外での人脈が欲しい」で通すか、ビジネスをやっている体の人だと「キラキラした女性を応援したい」などと抽象的な話をします。
異業種交流会なんかオジサンばっかりなのに、女性向けのエステサロンやってる人が営業に来るのも謎です。
そして、彼らは無料セミナーとか高くても3,000円ぐらいのお試しセミナー的なのには来るけれど、数万円、数十万円のガッツリ勉強したい人向けのセミナーにはぱったり来ません。
名刺がカラー印刷で派手で謎
ネットワーカー人は名刺も特徴的です。
マルチとも、主催会社名も書いていませんが、次の特徴に当てはまったら多分マルチです!
- 両面カラー印刷、派手
- 名前と連絡先、抽象的なキャッチコピーが書かれている
- 具体的に何の商売なのか良く分からない
なんちゃらコーチ、のような謎の肩書きや、エステサロン経営、スポーツインストラクター等を名乗る人もいます。
人懐こい・テンション高い
ネットワーカーの多くは、人好きのするフレンドリーな性格です。
話が面白く、テンション高めで場を盛り上げる、アゲアゲな、いわゆる「陽キャ」。
クラスメートの中だったら、割と運動ができてお調子者、友達だぜウェイウェーイっていうノリの人ですね。
自分が嫌われるなんて夢にも思わない。人からウザがられても気にしない。怒られてもほぼノーダメージ。羨ましいぐらいのポジティブ志向です。
基本的にテンション高いけど、低い時の落差が大きい。躁鬱かと思うぐらい。だから、もしかしたら頑張って陽キャを演じている陰キャの人もいるのかもしれない。
たまに普段からテンション低めで暗い人もいるけど、たぶん売れてなさそうです。
Facebookでコピペ友達申請してくる
ネットワーカーはFacebookにも出没します。
私自身もけっこう自分からバンバン申請してたんですけど、友達の友達からコピペっぽいメッセージを添えて友達申請をしてくる人は1割ぐらいネットワーカーでした。
なお、残りは…
- 「LINEでやりとりしましょう」と誘導してくる詐欺師7割
- 単にFacebookを楽しんでいる無害だけど何も繋がらない人1割
- 投稿や私の仕事に興味を持ってくれた人1割
見分け方ですが、詐欺師は写真が不鮮明な美男美女で、すぐに「Facebookあまり使ってないからLINEでやりとりしましょう」「スマホでポチポチ稼げます詳細はLINEで」みたいなのを送ってきます。
ネットワーカーさんは、しばらく普通にいいね・コメントをやりとりした後、頃合いを見計らって「そろそろ会いましょう」とメッセージが来ます。
Facebookのカバー写真は海外旅行
ネットワーカーはほぼ100%、カバー画像を海外旅行ときの写真に設定しています。
南の島の高級リゾートっぽいところか、人が大勢映っているパーティーの写真が多いですね。
とにかく金持ち&自由&友達いっぱいをアピール!!
普通の旅行好き・パーティー好きの経営者の人と見分け方は、プロフィールに会社名や事業内容がハッキリ記載しているかどうか。
ただし、会社経営もしながらついでにネットワークやってる人もいるので、会社名があれば安心というわけではないです。
あと、単なる高収入なリア充の場合は会社の同僚や同窓生など同年代の友達と一緒に映っていることが多いですが、ネットワークの人は交友関係の年齢層にバラツキがあります。
何をやっている人なのかは一切謎で、「人生を楽しむ」「輝いている人と知り合うのが大好き♪」みたいなキラキラワードがちりばめられていたら、その人は大体ネットワーカーを怪しんで良いでしょう。
投稿はパーティー、飲み会、私素敵アピール!
普段のFacebook投稿は、パーティーや飲み会の集合写真や、料理、自撮り画像、旅先の旅館やホテル、美容院行きました、など。
「私、素敵な生活してます」アピールができるものばかり。
ネットワーカーは自分の下に付く信者を増やすため、金持ちで優雅な生活をしているフリをしないといけないのです。
たまに良い感じのフリー画像と自己啓発系の名言みたいなのをひたすら投稿してる人もいます。
久しぶりの同級生、退社した元上司・元同僚、そんなに仲良くないママ友
そこまで仲良くなかった同級生や、職場が一緒だった人、謎に近寄ってくるママ友から、急に連絡が来たら警戒が必要です。
私が働いていた会社の元上司は、退職するときに社員やアルバイトを片っ端から勧誘して一通り商売してから居なくなりました。
私も会社を辞めたあと、Facebookで「久しぶり!」とメッセージが来て繋がったのですが、けっこう儲けているようで海外の表彰式に行ったらしいです。
スルーしてたら、私の友達にも勧誘し始めたのでブロックしました。
社員時代も営業マンとしても優秀な人だったから、ネットワークビジネスでも強引に売りまくってたんだろうなぁ。
マルチってのは、面の皮が厚い強メンタルでないとできない仕事だと思いました。
謎に会いたがる
私はライターという仕事柄、近場だったら打ち合わせとかで直接会うことはありますが、別にSkypeで事足りるのでお客さんと1回も会わないで仕事を完結することもあります。
だから、面白い人でこっちからお願いしてでも会いたいという場合以外は、できるだけアポイントを入れずに済ませたい。
仕事を頼みたいならとりあえずメールで詳細を教えてください、って感じなのです。
しかしネットワーカーは会わないと商売にならないので、やたら会いたがります。
さまざまな手口は後半でご紹介していますが、とにかく本当の用件「マルチ商法に勧誘したい」は隠して会おうとしてきます。
将来の夢・現在の収入への不満を聞き出す
マルチト知らずにノコノコお茶に出かけていくと、「どんなお仕事してるんですか?」から始まり、
「今の給料で満足してる?」
などと、今の収入や生活スタイルへの不満を引き出し、
「これからの夢ってありますか?」「やりたいことは?」
と将来の夢やビジョンを引き出し、じゃあその夢ってお金があれば達成できるよね!MLMやろうぜ!と話を持って行くわけです。
権利収入・不労所得を語る
ネットワーカーの人は、いろんな人に何回も語っているであろう自分のサクセスストーリーを持っています。
途中までは人それぞれ違いますが、結末は同じ。
働かなくても不労所得が入ってくるビジネスオーナーっていいよね! 労働なんかダメ!
状況によっては、「この人に会って人生が変わった」「楽しいサークルみたいなのがあるんだ」などと、その場で勧誘せずにワンクッション置き、イベントやABCといって「すごい人」(アップの人)に会う約束を取り付けるだけの場合もあります。
『金持ち父さん、貧乏父さん』『ユダヤ人大富豪の教え』
『金持ち父さん貧乏父さん』と『ユダヤ人大富豪の教え』はネットワーカーのバイブルです。
これらの本は別にネットワークビジネスについての本ではなく、私も読みましたが素晴らしい内容だと思います。
しかし、
と聞いてくる人は高確率でネットワーカーです。
たぶん「労働者からビジネスオーナー・投資家を目指しましょう」っていうコンセプトが分かりやすいからじゃないでしょうか。
MLMも最上位層以外は、結局営業活動に明け暮れてるので立派な労働じゃないかと思うんですけどね。
高い健康意識だがトンデモ寄り
マルチ商法の商材と言えば、アムウェイの浄水器やナベが有名ですが、サプリや化粧品、洗剤など長期的に購入し続ける消耗品も結構あります。
しかし、普通に売ったんでは市販品と差別化できませんので、「他では教えてくれないけど、コレ実は危険なんです!」という教育を済ませてから、「うちの商品なら安心安全ですよ」と売りつけるわけです。
そのせいか、健康意識は高いけれど科学リテラシーは低い人が妄信的な販売員になりやすいようです。
というか、リテラシーの低い人だから上手い話を信じて安易にMLMに手を出してしまうんですかね。
病院に行くな、医者の言うことを信じるな、ワクチンは危険、薬は危険、抗がん剤が人を殺す、製薬会社の陰謀、海外ではこれが常識、フッ素入り歯磨き粉は危険、酵素、電磁波、自然療法、ホメオパシー、経皮毒、布ナプキン、奇跡の○○、etc…
こういったトンデモなキーワードが出てきたら、話半分に聞いておいた方が良いでしょう。
まあ、必ずしも販売形態はMLMじゃないかもしれませんが、毒にも薬にもならないサプリメントや健康食品、なんちゃら療法を売ってる人であることには変わりないので、どっちにしても注意です。
難しいのは、売ってる人も完全に洗脳されて信じてるので、よかれと思って勧めてくれるところなんですよね。
本物の健康ガチ勢は、最新の論文をチェックし、医師に会いに行って直接話を聞き情報を仕入れます。
また、病院にも通って検査を受けたり、点滴を受けたりしますし、サプリメントは色んな銘柄を片っ端から試して選ぶので、1社のサプリに統一することにはこだわりません。
引っ越しが多い
夫婦でマルチをやってる人に多いのが、頻繁に引っ越しする人です。
子供つながりのママ友を勧誘しまくっていると「ネットワークビジネスをしているママがいる」とだんだん警戒されてしまうので、商売がしづらくなったら新天地に引っ越すのです。
焼き畑農業みたいですね!
キーワード:ご縁・ワクワク・引き寄せ
ほか、ブログやSNSなどでこんなキーワードが多い人も怪しい。
ご縁 ワクワク 引き寄せ 波動 「おはよう御財増す!」
人間関係を換金するような商売だから、そりゃご縁に感謝するよね!
スピリチュアル好きの人と見分ける方法は、スピリチュアル好きは1人でも神社とかパワースポットに出かけていきます。
ネットワーカーはあまり単独行動はせず(金にならないから)、とにかく誰かと一緒、人数が集まるところにしか出没しません。
マルチ商法・ネットワークビジネスのブラインド勧誘の手口・体験談あり
続きまして、マルチ商法であることを隠して勧誘の場に誘い出す「ブラインド勧誘」の手口をご紹介しましょう。
詳しくは後述しますが、「マルチ商法を始めておすすめしたいから、会って話を聞いてくれない?」などと目的を伝えずに勧誘することは特商法違反です。
しかし罰則規定がないため、現行犯逮捕することもできず、野放し状態になっているのが現状。
引っかからないように、しっかり見分けましょう!
会わせたい人がいる→アップの人が来た
「○○さんに会わせたい人がいるの」
「絶対、将来に繋がるから」
「メンターを紹介したい」
などと、なんだか良く分からないけどすごい人に合わせてあげるよ、とアポイントを取るのが典型的なブラインド勧誘です。
これは業界用語でABCと言い、自分よりも勧誘が得意な上位の人(アップライン)を交えて三者で対面することにより、クロージング率を上げるのです。
ABCとは、A=アドバイザー(話し手)・B=ブリッジ(紹介者)・C=クライアント(聞き手)のこと。
BがAを持ち上げてすごそうに見せ、Cは初対面の人に失礼だと思いちゃんと話を聞くようになる効果があります。
日中のカフェやファミレスでよく見かけますね。
巻き込まれないためには、会う前にしっかり「すごい人」やらの情報を聞き出しておくことです。
その人の名前、具体的に何をしている人なのか、Facebookやブログ、著書はあるのか訪ね、予めチェックしてネットワーカーの特徴が見られれば「ネットワークビジネスの人なの?」と直球で聞いてみましょう。
すごすぎて表には出ていない、普通は会えない人なんだよ!などと言われたらやっぱり「ネットワークビジネスの人なの?」と聞いてみましょう。
そこでBがモニョモニョしたら怪しい。
「違う、ネットワークじゃない」とハッキリ言われも、あなたにとっての会うメリットが見いだせなければ別に時間を割く必要はありません。
料理教室だと思ったらアムウェイだった
料理教室に誘われて行ってみたらアムウェイだった、もあるあるです。
調理器具にも洗剤にもAmwayの文字、料理そっちのけでナベや洗剤の商品説明会が始まるらしい。
アムウェイのブラインド勧誘・料理教室には、こんな特徴があります。
- 価格が安い。500円、材料費のみ等
- 場所は個人宅・マンションの一室
- 知人がしつこく誘ってくる
もちろん、本当に料理を研究して自宅で教えてる先生もいらっしゃいます。
そういう人は無理に教室に誘ったりしないし、体験レッスンならともかく、それなりのお月謝を集めるし、「○○料理教室」をカンバンやタウンページも出しているはずです。
怪しいな、と思ったらあえて行かなくても良いでしょう。
もちろん、アムウェイ商品に興味があって説明を聞きたい、使ってみたい場合はどんどん参加してください。
キャッシュフローゲームだと思ったらフォーエバーだった
「キャッシュフロー 101」というボードゲームがあります。
キャッシュフロー 101 (日本語版)
考案者は『金持ち父さん、貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏。
プレーヤーは「給料のために懸命に働く生活」=「ラットレース」を抜け出すことを目指し、いろんな投資を行っていきます。
ゲームを通してお金持ちになるアイディアやが自然と身につき、会計、金融、投資についても理解を深められるとのこと。
実際に遊んだ人によると、非情によくできたゲームで大人が遊んでも熱中してしまうのだそうです。
このゲーム自体はネットワークビジネスを推奨するものではないのですが、「キャッシュフローゲーム会」「お金の勉強会」をエサに人を集めてネットワークビジネスに勧誘する手口はよく使われます。
ゲームで頭に血が上ったところで、現実のラットレースから抜け出そうぜ!って言うわけです。
私が誘われたのはフォーエバーの人がやってるやつでしたが、他にニュースキン、ニューウェイズなどに勧誘されたという例もあります[1]。
しかし、中には純粋にゲームを楽しむサークルもあるかもしれません。
見分けるには主催者の名前をFacebookで調べ、前半の勧誘員の特徴と照らしてみましょう。
特徴に当てはまらず、他にも色んなボードゲームをやっているような人なら、MLMの勧誘である可能性は低いと見て良いでしょう。
ホームパーティーだと思ったらフォーエバーだった
これは私の友人から聞いた話です。
30代の男性なのですが、単身赴任で仙台にやってきて友達を作ろうと地域のイベントにあちこち参加していたところ、同年代の既婚女性と仲良くなったそうです。
旦那さんも紹介され、あるときホームパーティーに誘われたんだとか。
行ってみたら実は夫婦でフォーエバー**をやっていることを打ち明けられ、お人好しな友人はノルマ(?)のために40万円分ぐらい商品を買ってあげ、その後もしばらく友達をやってたそうです。
**フォーエバーリビングプロダクツジャパン。アロエ製品を売ってるMLMの会社。
うーむ、友情をダシにお金を巻き上げたと見るべきか、金で友情を買ったと見るべきか。
「そんなにいっぱい使わないから」と私のところにもシャンプーを横流ししてもらったのですが、ホテルとか旅館に置いてそうな可も無く不可も無いシャンプーでした。
食事・お茶に行ったらアムウェイだった
何で知り合ったのか忘れてしまったのですが、同じ町内に住んでいる主婦の方とお食事に言ったことがあります。
町内会とかじゃなくて、街中の何かで会って「あれ、家近いじゃないですか、こんど食事でも」っていう流れだった気がします。
1回目、ジョイフルで食事したとき、おもむろに、
と聞かれました。
(おや、何だこの流れは? もしかして・・・)
と思ったら、予感は的中。
(来たー!!)
しもきたのセブンのコピー機にアムウェイの勧誘用トークスクリプト置き忘れられてたのであげときますね。
ご査収下さい。 pic.twitter.com/SDU0RGzoKj— 逆海旅ミドレンジャー (@komeyadarumaya) 2016年5月13日
始まった! と思いましたが、付き合うのは面倒くさかったので、
と回答し、後はべらべらしゃべるのをスルーしながら自分の料理食べ終わったらお金置いて帰りました。
アロマのサロンに行ったらドテラだった
こちらも私自身の体験談です。
アロマオイルのサロンで気に入って商品を購入し、ディフューザーで炊くだけでなくコロン代わりに肌に付けたり、水に垂らして飲んだり、料理にかけたりして使っていました。
ところが、別の調香師さんにコロンを調香してもらったとき、肌には直接付けてはいけないこと、口に入れてはいけないことなどを教わってびっくり。
精油は飲用すると腹痛や発疹、肌に直接塗ると炎症を起こすことがあるらしい。
私が買ってたエッセンシャルオイルは「ドテラ」というネットワークビジネスの商品だったことを、後になって知りました。
モノは普通に良いと思いますが、販売員には使い方をちゃんと教育して欲しいですね。
この件に付いてはネットワークビジネスだった!ドテラのアロマに洗脳されてた体験談に詳しくまとめています。
保険の勧誘だと思ったらウィズだった
アロマの人の旦那さんからは保険に勧誘されました。
交通事故の被害者になったときにも補償が受けられるという内容は良さそうだったのですが、よくよく話を聞いてみるとウィズというマルチ商法の会員しか受けられない「共済」なのだそうです。
まあ、別に勧誘活動しないで保険だけ入れればいいかと思って入会したのですが、セミナーや勧誘を手伝わされそうになりました。
結局その人とは縁を切り、ウィズも退会しました。
クーリングオフ期間は過ぎていたので普通の解約となり、入会金は戻ってきませんでした。
が、ネットワークビジネスの勧誘であることを伏せて呼び出した違法性を付けば返金要求も通ったのではないかと、自分の知識のなさが悔やまれます。
ネットワークビジネスに関連する法律「特定商取引法」のポイントは次でまとめていますので、ぜひチェックしてくださいね!
マルチ商法を断るために知っておきたい特商法
知らないと損! 知って悪質勧誘員を撃退!
マルチ商法に関する法律「特定商取引法」のポイントを押さえましょう。
マルチ商法自体は合法
マルチ商法とは、特定商取引法33条で定められた「連鎖販売取引」のこと。
れっきとした合法の販売形態です。
特定商取引法ガイドの解説によると…
具体的には、「この会に入会すると売値の3割引で商品を買えるので、他人を誘ってその人に売れば儲かります」とか「他の人を勧誘して入会させると1万円の 紹介料がもらえます」などと言って人々を勧誘し(このような利益を「特定利益」といいます)、取引を行うための条件として、1円以上の負担をさせる(この 負担を「特定負担」といいます。)場合であれば「連鎖販売取引」に該当します。
実態はもっと複雑で多様な契約形態をとっているものも多くありますが、入会金、保証金、サンプル商品、商品などの名目を問わず、取引を行うために何らかの金銭負担があるものはすべて「連鎖販売取引」に該当します。
引用:連鎖販売取引|特定商取引ガイド
なお似たようでも、特定の商品を扱っておらず、勧誘による会員の登録料でまわす「ネズミ講」は無限連鎖防止法で禁止されています。
ブラインド勧誘は違法、ただし罰則規定なし
マルチ商法そのものは合法ですが、マルチ商法であることを告げずに勧誘する「ブラインド勧誘」は特定商取引法34条で禁止されています。
特定商取引法は、統括者または勧誘者が契約の締結についての勧誘を行う際、取引の相手方に契約を解除させないようにするために嘘をつくことや威迫して困惑させるなどの不当な行為を禁止しております。具体的には以下のようなことが禁じられています。
1.勧誘の際、または契約の締結後、その解除を妨げるために、商品の品質・性能など、特定利益、特定負担、契約解除の条件、そのほかの重要事項について事実を告げないこと、あるいは事実と違うことを告げること。
2.勧誘の際、または契約の締結後、その解除を妨げるために、相手方を威迫して困惑させること。
3.勧誘目的を告げない誘引方法(いわゆるキャッチセールスやアポイントメントセールスと同様の方法)によって誘った消費者に対して、公衆の出入りする場所以外の場所で、特定負担を伴う取引についての契約の締結について勧誘を行うこと。
引用:連鎖販売取引|特定商取引ガイド
つまり「誰でも不労所得が簡単に得られます」と嘘をついたり、相手を怖がらせたり、「マルチの勧誘です」と目的を告げずにセミナー等に連れて行くのはダメですよってことですね。
しかし、この違反規定には罰則が定められていません。
弁護士の見解によると、違反したからと行って刑事事件にはならず、逮捕することもできないようです[2]。
再勧誘は禁止
いちど断ったのに再び勧誘することも、特商法の訪問販売の項目で禁止されています。
買う人の自宅以外でも、取引の場所が喫茶店やホテルなど、「期間、施設等からみて、店舗に類似するものとは認められないもの」も訪問販売に該当するんですね。
2.再勧誘の禁止等(法第3条の2)
事業者は、訪問販売を行うときには、勧誘に先立って消費者に勧誘を受ける意思があることを確認するように、努めなければなりません。
消費者が契約締結の意思がないことを示したときには、その訪問時においてそのまま勧誘を継続すること、その後改めて勧誘することが禁止されています。
引用:訪問販売|特定商取引法ガイド
クーリング・オフ制度がある
押しに負けて契約してしまった場合は、書面または商品を受け取った日から数えて20日間以内であれば、クーリング・オフができます。
8.契約の解除(クーリング・オフ制度)(法第40条)
(中略)
この場合、業者は契約の解除に伴う損害賠償や違約金の支払いを請求できず、商品の引取り費用も業者の負担となります。ただし、原状回復義務については、契約を解除する双方が負うことになります。業者は支払われた代金、取引料を返還するとともに、消費者は引渡しを受けた商品を業者に返還しなければなりません。
引用:連鎖販売取引|特定商取引法ガイド
商品は未開封・自分で使っていない状態ならOKです。
クーリング・オフの連絡方法は証拠が残る特定記録郵便や書留、内容証明郵便が確実です。
中途解約・返品ができる
クーリング・オフの期間を過ぎても、以下の条件を満たせば契約の解除・返品ができます。
9.中途解約・返品ルール(法第40条の2)
(中略)
1.入会後1年を経過していないこと
2.引渡しを受けてから90日を経過してない商品であること
3.商品を再販売していないこと
4.商品を使用または消費していないこと(商品の販売を行ったものが5.その商品を使用または消費させた場合を除く)
6.自らの責任で商品を滅失またはき損していないこと
引用:連鎖販売取引|特定商取引法ガイド
マルチ商法に勧誘されたときの相談先一覧
最後に、悪質な勧誘をされたとき、お金を払ってしまったときの相談窓口をまとめました。
本社の消費者窓口
ネットワークビジネスの会社自体はコンプライアンスにのっとって勧誘するように指導しています。
ブラインド勧誘行為はあくまでも悪質なディストリビューター(代理店)個人によるもの。
会社の消費者窓口にクレームを入れれば、会社から本人に警告するなど、何らかの対応を取ってくれる可能性があります。
主なMLM企業の窓口はこちら。
アムウェイ
アムウェイ(Amway)相談室
0120-88-33-44(月〜土9:00〜17:00、日・祝日はサービス停止)
モデーア(旧ニューウェイズ)
モデーア消費者相談ダイヤル
0120-588-469
ニュースキン
消費者相談室
0120-400-512(月~金9:00~17:30、土・日・祝 休)
フォーエバーリビングプロダクツジャパン
お客様相談室
0120-448-446 携帯からは03-6671-9140(土・日・祝日を除く9:30~17:30 )
ドテラ
お問い合わせ
0800-100-0789(無料)携帯からは03-4589-2610(月~金9:00~19:00、祝日・年末年始を除く)
こちらに掲載していない情報も「会社名 消費者」で検索するとホームページが見つかると思います。
会社で対応してくれない・相談窓口がない場合は、以下の相談先を利用してください。
消費者ホットライン188(いやや)
局番なしの188番にかけると、日本全国のお近くの消費生活相談窓口を案内してくれます。
または全国の消費生活センター等に直接相談することもできます。
マルチ商法についても相談事例が多く、アドバイスがもらえます。
法テラス
自力で解決が難しく、金額が大きい場合は弁護士を入れても良いでしょう。
法テラスは国が設立した法的トラブルの案内所です。
収入条件などを満たす人は、弁護士による無料法律相談を1回あたり30分、1つの問題につき3回まで受けることができます。
また、弁護士費用を法テラスが一時立て替え、分割支払いができる制度もあります。
まずは相談してみましょう。
法テラス・サポートダイヤル
0570-078374(平日9:00〜21:00、土曜9:00〜17時)
マルチ商法勧誘員の見分け方|まとめ
ざっくりまとめると、こんな感じの人はマルチ商法の勧誘員である可能性が高いので、会うのは様子を見てからで良いと思います。
- 派手な名刺、何してる人なのか謎
- Facebookのカバーが海外旅行、投稿はパーティー
- 社交的、人懐こい、テンション高い
- 引き寄せ、キラキラ、夢、ご縁
- 金持ち自由人アピール
- 『金持ち父さん・貧乏父さん』
- 何かしら理由を付けて会いたがる
私は、そういう人からアポイントやイベントのお誘いをもらったら、「ネットワークビジネスですか?」って聞くようにしてました。
「違います」と言うとさすがに違法になってしまうので、たいてい教えてくれます。
「そうです」と言われたら「ネットワークビジネスやらないことにしてるので、もう勧誘しないでください」でOK。
しつこいようなら本社の消費者相談室にチクりましょう。
交流会で会ったばかりの人なら適当に断っちゃっても平気ですが、勧誘してきた人が、親しい友達だったりすると色々考えちゃいますよね。
やめた方がいいんじゃない? 洗脳されてるのかな、とか。
友達から勧誘されたときの断り方については、以下の記事をご参考にどうぞ!
[2]ブラインド勧誘の被害に遭った場合、現行犯逮捕は可能ですか?|弁護士ドットコム
マルチ商法で扱われる商品や報酬形態の種類|勧誘をいち早く見破る知識|あなたの弁護士
マルチ商法の女を誤ってナンパして勧誘されたが大喧嘩して撃退した話し|東京インスパイア
マルチ商法で洗脳された友人がスゴイ|NIMONOISM
マルチ商法に関する俺の体験談を書く|sunomononanoの日記
マルチ商法の本質 ~自己啓発とマインド・コントロール~|マルチ被害の日記
MLM(ネットワークビジネス)は不労所得(権利収入)ではなく実は労働収入!?本当に不労所得になり得るのか?|taisei’s lifestyle produce
最近増えているママを狙うマルチ商法勧誘!あなた自身の見極めが大切|mamari
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
・9割の人が見落とす〝引き寄せられない〟根本原因
・想像すら超えた未来を引き寄せる、運命を変える秘訣
といったことにも触れています。
よろしければ読んでみてくださいね。
(下のボタンを押すとフォームが開きますので、情報を入力して〝送信する〟ボタンを押してください。メールにてレポートをお届けします。)