毒親を描いた漫画・小説・映画・ドラマ・アニメのフィクション作品を集めてみました。
毒親キャラがちょっと出てくる、にとどまらず、作品として毒親または毒親からの自立・解放をテーマにしたものに絞っています。
毒親のタイプ、毒親度、鬱度、カタルシス度、特徴や関連作品もまとめています。
★…良い親でいたい人
いい親でいようと努力しているができない。一見は普通の親。
★★…子供よりも自分の幸せ優先な人
罪悪感はあるが、子供よりも自分を優先する身勝手な親。
★★★…子供なんかどうでもいい人
子供なんかどうでもいいと思っている。無関心。一応養育はしている。
★★★★…子供は親の所有物
虐待で心や体に消えない傷を残す、かろうじて養育はしている。
または、不自由なく育てるが完全に子供をコントロールしようとしてスポイルする。
★★★★★…児相案件
養育を放棄。生命を危険にさらす。
※以下の作品は、全部おすすめというわけではありません。胸糞悪くて見なくて良いのも入っていますので、見るかどうかは自己判断でお願いします。
目次
毒親を描いた漫画作品
イグアナの娘
母親は人間に見える妹だけをかわいがり、「イグアナ」の姉には冷たくあたる。母に好かれようと葛藤、そして諦めの先に起こるカタルシスとは…
作品情報 | 萩尾望都(著), |
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毒親のタイプ | モラハラ精神攻撃タイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | 「自分の娘がイグアナに見えて愛せない」という特殊な設定ではあるものの、きょうだいを平等に愛せないだけで虐待まではしない善良な母親。
残虐描写はないものの、兄弟姉妹と差を付けらて育った人には心に刺さる部分が多々あるだろう。スカッとはしないが、じわじわカタルシスが来る。 なお、菅野美穂主演でドラマ化もされており、こちらはドロドロ度高め。 |
ラヴァーズ・キス
女たらしとウワサされるイケメン藤井朋章と優等生っぽいのに惰性で男遍歴を重ねる川奈里伽子が、恋に落ちる。
爽やかな恋愛オムニバス作品と見せかけて、毒親の性的虐待によるトラウマからの回復というヘビーなテーマがぶち込まれている
作品情報 | 吉田秋生(著) |
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毒親のタイプ | 過保護・束縛・性的虐待タイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | 一般に性的虐待は父親・男兄弟から女の子に対してのイメージが強いが、ラヴァーズ・キスでは母親から男の子への性的虐待パターンが描かれている。お母さん、まじで怖い。
作者は『桜の園』『BANANA FISH』の吉田秋生。痛い恋を描かせたら天才だと思う。 なお、『海街diary』は続編にあたり、それぞれ映画化もされている。 |
舞姫 テレプシコーラ
娘にバレエ以外の人生を認めず追い詰める母親、娘を児童ポルノに出演させる母親、拒食症、ケガ、いじめ、と暗い要素が目白押しだが、主人公がのほほんとしているのが救い。
母の人生の延長を生きるバレエ少女たちが、それぞれの道を見いだして成長していく様子を描いたバレエ漫画。
作品情報 | 山岸凉子(著) |
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毒親のタイプ | 過剰な期待・子供の人生は自分のものタイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | 娘をバレリーナにしたい母親の期待に答えようとストイックに頑張る姉と、能力がなく期待もされずのびのび育つ妹が対照的。
バレエに不適合な体格、ケガ、体系の変化、経済苦など、そこまでして踊らないといけないのか、とバレエ素人には衝撃的な世界が広がっている。 |
血の轍
外で友達と遊ぶこともガールフレンドを作ることも許さない!何人たりとも息子を奪うやつは殺す!
言うこと聞かないなら息子だって敵だー!!
作品情報 | 押見修造 (著)、ビッグコミックス |
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毒親のタイプ | 過保護・過干渉・メンヘラ・サイコタイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | これを書いてる時点でまだ4巻までしか出てないので結末がどうなるか分からないが、お母さん怖すぎる。 極端な例だから主人公も母親の異常さを自覚しているけれど、これが普通だと思ってしまうとママがいなきゃ何一つ決められないマザコン男になるんだろうな。 主人公には全力で逃げて欲しい。 |
毒親を描いた小説作品
永遠の仔
作品情報 | 天童荒太(著) |
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毒親のタイプ | ・男遊び無関心タイプ ・DVタイプ ・性的虐待タイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | 気軽な気持ちで読めないミステリー。3つの殺人事件の謎を追うのが本筋だけど、虐待・心の傷のテーマが重すぎる。
子供の「子」でなく動物の「仔」なのは、人間扱いされなかった子供たちの意味か。 親にされて嫌だったことを子供にしてしまう人、してしまうんじゃないかと不安になる人、過去の傷から抜け出せない人に寄り添ってくれる作品だ。 ドラマ化されている。【ドラマ】永遠の仔 |
白夜行
作品情報 | 東野圭吾(著) |
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毒親のタイプ | 娘を売春させる・クズタイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | ある男が殺された事件を追っていったら、その裏にとんでもない悲しい事実が見つかった。
せっかく過去を葬って幸せになろうとしてるのに、刑事が邪魔すぎる。 頼むからそっとしておいてあげて! ドラマ化・映画化もされていて、ドラマ版は主人公の心情描写が多め、映画版は比較的原作に忠実な印象。 |
毒親を描いた映画作品
誰も知らない
実話のかわいそうな事件を元にしたフィクション。
シングルマザーの母親は子供3人をアパートに置いて出て行き、たまにわずかな現金を送ってくる。
子供達は学校にも行けず、公園の水や廃棄の食べ物でたくましく生き延びるが、ついに悲劇が起こる。
作品情報 | 是枝裕和(監督) |
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毒親のタイプ | ネグレクトタイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | You演じる母親の毒っぷりがすごい。
子供たちがひたすらかわいそう。周りの人も異変は感じてるけど見て見ぬふり。 映画も鬱だが、元となった事件を調べたらもっと鬱だった。 |
作品情報 | ミヒャエル・ハネケ (監督, 脚本) |
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毒親のタイプ | 箇条な期待・過干渉タイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | 最初は気の強そうなピアノの先生とやんちゃな生徒のラブコメかな?と思いますが、なんだこの変態なオバハンは!?ってなります。
本当に変態。引いた。そしてラブシーンが暴力的すぎて引いた。DVDジャケット見てロマンチックだと思って見ると100%後悔する。 唯一の救いは主演のブノワ・マジメルが美形なこと。 |
作品情報 | 崔洋一(監督) |
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毒親のタイプ | 暴力・DV・クズタイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | 1923年、日本で一旗揚げようと朝鮮から大阪に渡ってきた男が、のし上がり、寂しく死ぬまでの話。
乱暴なDV親父に家族はサンドバッグにされる。 救いなし。カタルシスなし。映画的なエンタメ要素もなし。ただただ暗く、胸糞わるいだけの映画。 |
こっちも救いのない映画だけど、脚本・演出が素晴らしすぎて何回も見ちゃう名作。
作品情報 | ロマン・ポランスキー(監督) |
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毒親のタイプ | 性的虐待タイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | 探偵業を営むギテスはモーレイ夫人から夫の浮気現場を押さえて欲しいと依頼を受けるが、実はこの夫人は偽物でモーレイ氏は水死体となって見つかる。
事件の黒幕を暴こうとギテスが奔走していくうちに、衝撃&ドン引きの事実が明らかになる。結末も衝撃&ドン引き。 見終えたあと、あなたは言うでしょう、「警察仕事しろ!」と。 |
白夜の時を超えて
母親は双子の姉妹を施設に捨てておいて、育ってからサーカスで働かせるためにフラッと引き取りに来る勝手な人。
物語は双子の妹ヘレナの回想として語られる。才能豊かな姉への劣等感、母と姉から愛されたい思い、男にこびる母への失望など過去の心の傷が、ある少女との出会いで癒やされていく。
作品情報 | ピルヨ・ホンカサロ(監督) |
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毒親のタイプ | 勝手・都合の良いときだけ子供を利用するタイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | 画面は白黒鬱々とした現在と、色鮮やかな過去が切り替わりながら進んでいく。
身勝手で、子供よりも男が優先の母親がひどい。そんな母親からでも、子供は愛されたいのだ。 暗いけれど、ノスタルジックなサーカスの場面やフィンランドの自然など、きれいな映像が盛りだくさんで、それだけれも見る価値あり。 |
ギルバート・グレイプ
お兄ちゃんがとにかく大変すぎるけど、ハッピーエンドで良かった!
作品情報 | ラッセ・ハルストレム (監督) |
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毒親のタイプ | メンヘラ・責任押しつけタイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | 若かりしジョニー・デップが普通の人を演じている。こんなに爽やかだったのか! そして美少年だったころのレオナルド・ディカプリオの障害児役がかわいすぎ!ママはビッグすぎ!(物理的な意味で)。 原題は”What’s Eating Gilbert Grape”、ギルバート・グレイプを「イラつかせるもの」と「食べているもの」のダブルミーニングになっているそうな。 自分もまだ子どもなのに親の責任を押しつけられて、心を食べ尽くされる前に逃げろー!! |
毒親を描いたドラマ作品
家なき子
国民的大ヒットとなったドラマ。安達祐実の「同情するなら金をくれ」は流行語に。
改めて見ると、父親が本当にクズ。清々しいまでのクズオブクズ。
母親は優しそうに見えて、実は猛毒。
まともな大人が誰ひとりとして出てこない。
作品情報 | 日本テレビ(制作) |
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毒親のタイプ | 父・経済DV・DV・クズタイプ 母・過剰な期待・子供の人生はじぶんのものタイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | 頭のおかしいキャラがいっぱい出てき過ぎて毒親の印象がやわらぐが、両親は最初から最後までひどい毒っぷりである。
父親は働かずに小学生の娘から金を巻き上げ、家に女を連れ込み、酒を飲んで暴れる。 病気の母親は娘に優しい言葉をかけるが、DV夫と別れない共依存&過剰な期待をかけて子供を縛る猛毒。 助けてくれようとする先生や、養父、彼氏、親友など、みんな豹変しすぎて誰も信じられなくなる。 子供の頃は真剣に見ていたが、大人になって見直したらギャグだった。 すずには親に縛られずに幸せになって欲しい。 |
毒親を描いたアニメ作品
作品情報 | 幾原邦彦(監督) |
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毒親のタイプ | ・ネグレクトタイプ ・過剰な期待タイプ ・支配タイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | 主人公の3人は犯罪者の子供たち。「生きていることは罰を受けると言うこと」だった。
親から無償の愛を受けることができなかった子供たちだが、無条件の愛を与え合うことで再生していく。 作中に、「子どもブロイラー」という恐ろしい工場のようなものが出てくる。ここでは、選ばれなかったこどもが粉砕されて「透明な存在」にされる。 優秀で自慢できるこどもは欲しいけれどそうじゃなければ要らない、という毒親を象徴したものか。 最初の数話は日常ほのぼのシーンでしんどいが全て伏線になっている。後半はボロ泣きできるので頑張って見て欲しい。 |
作品情報 | 庵野秀明, 摩砂雪, 鶴巻和哉(監督) |
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毒親のタイプ | 無関心タイプ |
毒親度 | |
鬱度 | |
カタルシス度 | |
特徴 | 息子を放置していたと思いきや、急に呼び出してワケ分からん乗り物にのせてワケ分からん化け物と戦わせる猛毒親の碇ゲンドウ。
人類の命運がかかった仕事だから非情にならなきゃいけないのも分かるし、子どもなんか構ってられないのも無理はないけど、ちょっとかわいそうすぎじゃない? 親に認められたい駄々っ子だったシンジくんが、責任ある仕事をこなし、周りの人と関わっていく中で「僕は、エヴァンゲリオン初号機のパイロット、碇シンジです!!」とパパに啖呵を切るまでに成長する。 なお、あまり詳細には描かれないがアスカも母親に認められたかったが叶わなかった過去のトラウマを抱えている模様。 テレビシリーズがしんどい人は、映画版がまとまっているのでおすすめ。 |
毒親が出てくる・親子関係がテーマの作品|まとめ
毒親作品シリーズ、いかがでしたでしょうか。
フィクションではありますが、作者の体験など現実にある話が大いに反映されており、共感・カタルシスが得られるのではないかと思います。
親も人間ですから完璧じゃないし、愛せなくて苦しかったりもするのでしょう。
もっと愛情をかけて欲しかった、認めて欲しかった、お金を出して欲しかった…親ならこうあるべき、という思いを手放せたとき、本当の意味で毒親から解放されるのかもしれません。
また一方で、親にされたこと・言われたことにずっと囚われる必要はないし、親の期待に応える必要もありません。
さっさと自立して、自分で幸せをつかみましょう。
毒親と完全に縁を切る方法を以下の記事にまとめましたので、合わせてチェックしてみてください!
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
・9割の人が見落とす〝引き寄せられない〟根本原因
・想像すら超えた未来を引き寄せる、運命を変える秘訣
といったことにも触れています。
よろしければ読んでみてくださいね。
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