学生時代は友達同士で連れ立ってトイレに言ったり、みんなで食堂でランチをするのがステータスで、1人の人は「ぼっち」と言われたりもします。
ところが、最近の世の中は「お一人様」に寛容になってきたようで、「1人カラオケ」や「一人焼肉」なども普通になってきましたね。
むしろ、人間関係に依存せずに自分の軸で生きる力として、『孤独力』のスキルはあった方が良いようです。
今回は、『孤独力』について、まとめてみました。
目次
孤独力のある人ってどんな人?
孤独力の定義
孤独力は、一人ぼっちに耐える力のような、寂しいものではないようです。
孤独力とは、社会の中で人と関わりあいながらも、つねに自分の意志を主軸に置いて、自己責任で生きようとする姿勢のことです。
この姿勢があれば、誰かと一緒でも楽しめるし、ひとりでもたのしめます。物理的に孤独になったとしても寂しさを感じることはありません。
『人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力』午堂登紀雄
孤独力のメリット
なぜ孤独力が必要なのでしょうか?
「目に見える『つながり』(一緒に行動できる相手がいる、つながっている人の数が多い)にとらわれることは、人生を豊かなものにするどころか空虚で不安定なものにしてしまいます。
また、目に見える『つながり』を中心に生きてしまうと、「つながっている」という温かさをじんわりと感じる機会が損なわれる、という側面もあります。
『「孤独力」で“ひとりがつらい”が楽になる』水島広子
また、孤独力は成功者の必須条件でもあります。
自分のための時間を作ること(一人の時間・孤独)、そしてその時間を使ってより多くのことを行うこと(努力)が成功を導くのです。
何か大きな目標をもつ人たちにとって、寂しさを埋めるための時間は浪費でしかありません。
ストイックに何かに打ち込む時間を確保することが、必然的に成功を引き寄せるのです。
偉大な人とは、たとえ群衆の中にあっても、ひとりのときと同じ独立心を保ち、にこやかな態度で人と接することのできる人である。
自分に取って、すでに意味を失った慣習に従う必要はない。そのようなことをすれば、自分の力を浪費するだけだ。時間は無駄になり、自分らしさも失われる。
『自己信頼』ラルフ・ウォルドー・エマソン
孤独力のある人の特徴
ここまでをまとめると、孤独力のある人には、こんな特徴があるようです。
- 社会の中で人間関係を築きながら、依存せずに自分らしさを保てる
- 物理的・表面的な目に見える繋がりよりも「つながっている」感覚を大事にしているので寂しさを感じない
- 群れるために時間を浪費せず、ストイックに努力して成功する
孤独力のない人の特徴
逆に、孤独力のない人の特徴は、次のようになります。
- 集団に入れず孤立し、寂しさを感じている
- 集団には所属しており付き合いは多いが、切り離される不安があったり、1人でいる時間に寂しさを感じていたりする
- 集団に合わせるために自分の軸を曲げ、無理をする
ここで、思ったのですが、孤独力は元から皆に備わっていて、社会性を学ぶ段階で一度封印されているのではないでしょうか?
私と孤独力の体験を思い出したので、シェアしたいと思います。
孤独力のある人になるには?
ひとりでいるのが怖くなかった頃
幼児期はだんだん社会性を身につける途中なので、皆さんもマイペースだったという方が多いのではないでしょうか。
私も小学校に上がる前までは、ひとり遊びが好きな方でした。
皆と遊ぶのも嫌いでは無かったのですが、皆が積み木遊びとかままごととかをしている横で勝手に1人で絵本を読んだり、絵を書いたりしてマイペースに過ごしていました。
送迎バスでも皆は友達同士でおしゃべりしている中、1人で空想に耽っているのが苦になりません。
あるときなどは、外遊びの時間に松の細い葉っぱで鎖をつくるのに熱中し、皆は引き上げるのに1人だけ気にせず遊び続けていました。
しばらくして先生が迎えに来てくれたのですが、「ちぇっ、おわりか」と思っていました。
皆と一緒がいいという願望はなかったようです。
これが年中ぐらいまでの話で、この頃が最もピュアに孤独力があったんじゃないかなと思います。
ひとりがつらいことを知る
それがだんだん変わってきたのが、年長から小学校1年ぐらいの間です。
友達が楽しく話している輪の中に入れないことに、寂しいような、羨ましいような気持ちを抱くようになりました。
最初に仲間に入れない寂しさを味わったのは「ピアノ」でした。
年長さんになるとピアノを習う子が出てきて、自由時間に教室のピアノで習った曲を弾いたり、「これ習った?」みたいな話をしたりが始まります。
一緒に習っているのか、ヤマハだかカワイだかのカリキュラムが同じなのか、2人で連弾している子たちもいました。
私も入りたかったのですが、弾き方が分からずにガンガンやっていたら「ちがーう」と退かされます。
私はこのとき始めて「仲間はずれ」という概念を知りました。
小学校に入ってからは、仲間はずれにならないように、という意識は更に強まりました。
最悪なことに、私は小学校から遠くの幼稚園に通わせられていたため、同じ幼稚園からの友達は男子1人だけというハードモードからのスタートです。
目下の課題は、小学校の隣の保育園から入ってきたグループにどうやって入れてもらうか、ということでした。
帰る方向が同じ友達が2人だけだったのですが、その子たちに合わせてスポーツ少年団に入り、ぼっち帰宅は回避できました。
完全に友達に合わせるマインドだったので、自分から話題を提供する能力はなく、3人で歩くと常に前の2人に後ろからくっついていくポジションに落ち着きます。
この傾向は中学、高校に上がっても変わらずでした。
いつも一緒にお弁当を食べていた友達が皆で休んだりしたらパニックになるぐらいの、完全に孤独力のない人ができあがりました。
孤独力を再び…
孤独でいることを再び学ぶ必要性を感じたのは、31歳のときです。
それまでは会社員をやったり、副業でライターをやってみたりもしていたのですが、すぐに人から影響されてキョロキョロしている性質は小学校のときのままでした。
あまりにも自分の軸がないので、会社では上司の機嫌を取ることに神経を使い、副業では積極的にいろんなコミュニティに参加して、あっちこっちかに自分から巻き込まれに行く状況でした。
表だっては元気そうにしていましたが、フタを開けてみれば稼いでいる割にお金がなく、振り回されて目を回していました。
そんなときにある友人に出会い、「いっかい、全部やめましょう」というアドバイスをもらいました。
会社もやめて、副業もやめ、SNSのアカウントもメールアドレスも全部消し、人間関係からいったん離脱して1人になってみました。
寂しいんじゃないかと心配でしたが、やってみたら意外とホッとした感じでした。
それ依頼、人に依存しないでちゃんとした関係性を作っていけるように、自立心を育てる修行を続けています。
今もまだまだ、「周りの人と一緒じゃないと嫌だ」と思ってしまうことがありますが、だいぶ本音を言えるようにはなってきたんじゃないかなと思います。
最後に、私の体験もふまえて孤独力の鍛え方をご紹介できればとおもいます。
孤独に耐える力を鍛えるには?
物理的な付き合いは最小限に
孤独力を鍛えるには、まず、もしも現在人間関係がすごく広がりすぎていて消耗しているのなら、一度お休みした方が良いと思います。
自分の時間と体力は限られていますから、余計な関わりを広げすぎてしまうと、本当に自分が関わるべき人のお役に立てなくなってしまいます。
私みたいに緊急を要する人は一気にリセットしてもいいですし、そこまでじゃない方は徐々にフェードアウトして減らしていくのでも良いでしょう。
家族や本当に親しい親戚、あとは仕事で関わる人だけで、本来は大丈夫のはずです。
同級生とか、ママ友とか、ただの仲良しグループは時間と体力を吸われるだけだというのは、多くの人が実感されていると思います。
仕事関係の人との飲み会も、接待など仕事の一環のものや歓送迎会などの社内行事となっているもの以外は参加する必要はありません。
どうせ、みんな愚痴や悪口を言うだけで、参加したらせいぜい自分の悪口は言われないぐらいのものですからね。
物理的な人間関係は最小限に減らして、しっかり関わっていくか、全く関わらないかのどちらかにしましょう。
精神的にはつながりを感じる
付き合いを減らして、自分と向き合う余裕が出てきたら、今度は精神的な「つながり」を感じてみましょう。
孤独力とは、どんな感覚なのでしょうか?
そうした感覚を強く持つためには、自分との対話、つまり内省という習慣を手に入れることです。
内省とは、自分の価値観を受け入れ、それをベースに経験を振り返って分析し、思考体系と行動体系を軌道修正し、自らを成長させていく、高度に知的な作業です。
『人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力』午堂登紀雄
内省は、いつもの自分ではなく、心の奥にある「魂」あるいは「本当の自分」とでも言うべきもう一人の自分との対話です。
知識は勉強して学ぶものですが、私たちは学んでいないことを「直感」として知ることがあります。
なぜなら、1人ひとりの人には人類全員の叡智と「つながる」力が備わっているからです。
国や地域によって文化や風習の違いはあっても、人が無条件に「善い」とか「美しい」と思うものには共通点があり、離れた場所で同時多発的に文明が起こるなどのシンクロニシティが多々起こっています。
これは、人類の意識がつながっているからに他なりません。
後天的に授けられるものを教育というのに対し、この根源的な智慧は「直観」と呼ばれる。この奥深い力、どんなに分析しても明らかにしえない究極の事実の中に、万物の期限がある。
穏やかな気持ちでいるとき、なぜかはわからないが魂の中に実在の感覚――自分はあらゆるものや空間、光、時間、人間と異なるものではなく、一体であり、それらの命や存在と同じ源から生じているという感覚が湧き上がってくる。
『自己信頼』ラルフ・ウォルドー・エマソン
静かに自分の内面と向き合って、直観(=魂の声)を聞くと、なぜかそこに「つながり」が感じられるんですね。
まるで自分が消えてしまうような感覚かもしれません。
そうして感情が静かになったときに、温かな一体感が残り、直観がどっちに進んだら良いかを教えてくれます。
ヒントとしては、魂はとてもパワフルで、ダイナミックに成長したいと思っているので、自分では「ちょっとそれは無理なんじゃないか」ということが出てくるかもしれません。
また、魂がさせることは、お金とか損得に関係なく、ただ純粋にやっていたいような無条件にいいもの、になるはずです。
新しい関係性の基準
魂の声が教えてくれることこそが自分の軸となり、人との関わりもその軸を中心としたものに変わっていきます。
何の損得も抜きにして、あなたの魂が、一生、関わっていきたい人や大切にしたい人はどんな人たちですか?
逆に、どんなにお金を積まれてもこういう人の仲間にはなれない!と思うのはどんな人でしょうか?
自分の中で、新しく関係性をつくるときの基準をつくりましょう。もう、全員から好かれようとか、皆と仲良くしようというのは終わりです。
ご縁のある人に100%の力を注ぐために、無闇に人間関係を広げるのは避けましょう。
孤独力のある人なるには・まとめ
孤独力とは、社会の中で関係を構築しながら、自分の軸を貫く力です。
孤独力のある人は、グループの中にいるときも、ひとりでいる時も変わらずに独立心を保ち、温かなつながりを感じています。
人は、みんな最初は孤独力を持っていますが、社会性を養う段階で迎合してしまいます。
孤独力を磨くには…
- 物理的な人間関係のつながりは最小限度に減らし、本当に自分が役に立つべき人に時間と体力を集中しましょう
- 一日の中で、静かに魂と向き合う「内省」の時間をつくり、魂の声(直観)を聞いて行動や考えを修正しましょう
- 新しい人間関係は、自分の軸を基準に構築していきましょう
あなたも孤独力を磨いて、充実した人生を!
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
・9割の人が見落とす〝引き寄せられない〟根本原因
・想像すら超えた未来を引き寄せる、運命を変える秘訣
といったことにも触れています。
よろしければ読んでみてくださいね。
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