思考を鍛える

自分の本心がわからない。自分らしさって?【読者さんからの質問】

自分の本心がわからない

私はその場の雰囲気で盛り上げるために本心とは違うことを言って、その場を盛り上げることがあります。

しかし、そうしている事が「あなたの本心が分からない。」というふうに感じさせてしまったようで、友人とケンカしてしまいました。

大事な話の時はちゃんと考えて自分の意見を言うのですが、それさえも私の本心ではないのでは?と思うようになり、自分の本心、自分らしさとは何なのか?と、思い始めるようになり、高橋さんの意見を聞きたいなと思いDMを送りました。

匿名希望(22歳女性)より。

自分の本心がわからないとき

こんにちは、GLOBOライターの高橋久美です。

読者さんからTwitterで質問のメッセージをいただいて、まるで私とそっくりなお悩みだったのでびっくりしました!

アドバイスと言うとおこがましいんですけれども、ご参考になればと思い、「自分の本心がわからない」で悩んでいた私の体験談と、学んだことをシェアさせていただきたいと思います。

結論から言うと、「わからなくてOK! むしろ、表面の思考や感情は自分の本心だと思わない方がいいよ!!」となります。

どういうことなのか、以下、解説していきますね。

キャラを演じてしまいアイデンティティがない人

私も匿名希望さんに似ているんですが、その場や状況に応じて自分のキャラ設定を変えて演じてしまう性質があります。

何が自分の本心だかわからない

例えば、誰か偉い人がいるとお笑い芸人のサバンナ・高橋さんのように(同じ高橋ですが親戚ではありません)調子の良い「太鼓持ち」キャラになってめっちゃヨイショします。

または、バイト先であんまり責任を負いたくなくて、わざと仕事のできない「ドジっ子」キャラを演じてサボっていたこともあります。

GLOBOの記事を書くときは、私が勉強しているセミナーの先生たちや本の著者さんのような「先生」キャラを憑依して、ちょっと偉そうに書いていたりもします(笑)。

そんな感じで、常時何かのキャラクターになりきって生活しているので、本当の自分とは一体なんなんだろう?とアイデンティティを見失いがちなんですよね。

恋人の前でも、無意識に相手が期待しているようなキャラクターを演じてしまってました。

ちょっとバカっぽくしたり、逆にお姉さんぽくしたり、その「演技している自分」を好きだと言われても、心のどこかで「この人は本当の自分を分かってくれない」と寂しい気持ちもありました。

しかし、本当の自分とはどんなキャラで、本心ではどう振る舞いたいのか、本音では何を言いたいのかは、自分でも分かりませんでした。

それなのに自分は性格が悪くて、本心・本音を出したらみんなに嫌われる!!と信じていたのです。

だから「いい人」を演じ続けなければいけない。でも、そんなブリっ子みたいな自分が大嫌い!

表では明るくひょうきんにしていても、内心では絶望的な孤独を味わっていました。

こじらせていた私でしたが、とあるセミナーで人の性格のタイプ分けの理論を習い、スーッと心から霧が晴れるような思いがしました。

演じることそのものが「自分らしさ」

ここでは詳しくは書きませんが、その理論とは体の作りから人を10種類にタイプ分けし、とらわれやすい価値観や癖に気づき乗り越えることを目指す、というものでした。

その10種類の中に、こんなタイプがありました。

タイプの特徴

キーワード:変身、ストーリー、整理

特徴:右脳型、フォルダ分け、イメージ、PC強い、 細かいことにマメ、事務作業が得意、まじめな秀才 タイプ、身ぎれいな印象、妄想する、変身願望が強 い、小説やアニメが好き、人に言われたことを守る、 記憶力が高い、ルールや規則に忠実、名言好き

まんま、私じゃーん!!

補足説明によると、このタイプはその場に合わせて「変化する」タイプとのこと。

ハンター×ハンターでいう変化系のキルアとかヒソカ、ビスケらへんでしょうか。変な人ばっかり(笑)。

でも変化する本質は悪いものではなく、役割に徹することができる良い面もあるのだそうです。

そうか、変化する自分、演技する自分でもいいんだ!

…と思ったら、すごく気持ちが楽になりました。

開き直って、周りにも「私って、その時でキャラが変わるんで」とか「今はこういうキャラを憑依してるんで」と伝えてみました。

そうしたら「今日はそういうキャラなのね」って面白がってもらえたり、「多分、後で変わるでしょ」と予想してもらえたり、いい関係が作れるようになったんです。

匿名希望さんも、茶化さずにちゃんと向き合わなきゃいけない状況もあると思いますがが、もしかしたら「明るく楽しく盛り上げる」のが本質で、それを生かすことができたらすごい才能を発揮するかもしれません。

または、「相手に気配りして自分が言いたいことを抑える」タイプなのかもしれません。

どちらにしても、自分のタイプを把握して「私はこういう傾向があるんです」とオープンにすることが、本音を伝えやすくする準備段階になるのではないかと思います。

ただ、もう一段階つっこんだ話をしますと、以上のような「自分らしさ」は表面的な自分にすぎず、その奥に別の本心・本音が存在しています。

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自分の本心には「層」がある

匿名希望さんが、

大事な話の時はちゃんと考えて自分の意見を言うのですが、それさえも私の本心ではないのでは?

と書いてくださったのですが、これはまさにその通りなのです。

自分の思考や感情などは、自分の心の表面の部分でしかありません。

その下に、自分でも気づいていない信念みたいなもの(潜在意識)があって、さらに一番奥のコアの部分に魂(良心・本当の自分)があります。

ちょっと具体例で説明しましょう。

心の3層

恥ずかしい話なんですが、一昨年ぐらいに友人(男性)が結婚して、私は全然好きとかそういうんじゃなかったんですが、どちゃくそいじける!という謎の事件がありました。

「私なんか、女として価値がないんだー!!ぎゃー!!!」と、泣いて暴れるという超迷惑なことをやらかしたんですね。(その節はすみませんでした!)

この時の(1)思考・感情、(2)信念、(3)魂がどうなっているのか、それぞれ見てみましょう。

(1)思考・感情

これは、そのままです。

奥さんばっかり愛されてずるい!結婚焦る!なんか嫌だー!!

と思っていました。

でも、その人が結婚して「わー、本当によかったね、おめでとう!嬉しいな」と一緒に喜べる人もいれば、「ふーん、そうなんだ」としか思わない人もいますよね、きっと。

私のような反応が出るのは、明らかに私の内面に原因があるようです。

そして、反応しているだけなので、落ち着いたら意見も気分も変わるかもしれませんね。

よって、思考や感情は本当の本心とは言えません。

その思考や感情の元になっているのが、隠れた「信念」であり、無意識に思っている「前提」です。

(2)信念

  • 女性は結婚して子供を産むなら35歳がタイムリミット
  • 結婚できる人は偉い、いい歳して結婚できない人は何か欠陥がある
  • 結婚する人は愛されている

真実かどうかは別として、私の中には潜在的にこんな信念が隠れていたようです。

そのため、友人が賃貸契約の審査を通しやすくするために「じゃあ結婚する?」っていうノリで籍を入れたというだけの話が、「お前は選ばれなかった、誰からも愛されないダメ人間だ!」というメッセージに勝手に変換されてしまったのです。

この信念も、きっと結婚相談所のブログや親・親戚の話や、ドラマとかから影響を受けて取り入れた価値観なだけです。

本当に自分の本心なのかというと、怪しいですよね。

むしろ、いろんな影響から作り上げられた信念や前提をぜーんぶ取り払ったときに残るピュアなものこそ、本当の自分なはずです。

(3)魂

誰からこう言ってたから、本やサイトにこう書いてあったから、ではなく、無条件にそう思うこと、「良心に耳を傾けましょう」と言うときの「良心」こそが、本当に本当の自分です。

スピリチュアルな言い方だと「魂」になるでしょうか。

自分のことは置いといて、友人やその家族が幸せだったら、自分も嬉しい。そのために、何か役に立ちたい。

心を丸裸にしたら、きっとそんなピュアな想いが残るでしょう。

なので、頭で考えたことや、ボン!と出てくる感情は、周りから影響を受けた「信念」に反応して出てきているもので、本当の本心ではありません。

損得や好き嫌い、勝ち負け、常識などを全部取っ払って、自分を勘定に入れず、無条件に思うこと、「良心」こそが本当の自分の声なのです。

ちなみに友人は、私がギャーギャー言ってるのは「本心じゃないな」と見抜いて、信頼して放っておいてくれ、後で仲直りしました!

思考や感情を自分の本心だと思わないこと

というわけで、自分が考えたこと・感じたことは、本当の本心からはズレていることが多いです。

「これが自分の本心、本音だ!」と疑わなければそのままズレて変な方向に突き進んでしまいますが、「これは本当に自分の本心かな?」と鵜方って、良心・魂に問いかけ続けていると、軌道修正ができます。

なので、「本心がわからない」匿名希望さんは素晴らしい!ということなんですよ!!!

ただ、ご注意いただきたいのは、思考や感情は悪者ではない、ということです。

変なことをぐるぐる考えてしまったり、おかしな場面で感情が動いたりすると「あれ? どうしてこうなった?」と異変に気づくことができます。

そして、自分の中にどんな信念・固定観念があって、今までどんな影響を受けてきたのかも探ることができます。

魂の周りに変な信念がタケノコの皮のようにいっぱいかぶさっていて、それを1枚ずつ気づいたら引っ剥がしていくようなイメージですね。

つまり感情は、本心に近づくキッカケを与えてくれる「アラート」なのです。

私は感情を「ペットの犬」に見立てて、名前をつけてかわいがっています。

ソワソワしていたり、ウーウーうなっていたら「どうしたのかな?」と気にかけてあげると、大暴れすることも減ってきました。

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いい占い師は本心の方に背中を押す

ちなみに、腕の良い占い師は、その人の本心(魂・良心)の声を聞き、魂の進みたがっている方向に背中を押してくれます。

魂は「成長したい」「人の役に立ちたい」と思っているので、その道は大抵ちょっと大変そうだったり、大丈夫かなと恐怖が伴ったりします。

そこへ「やっちゃいなさいよ!!」と占い師が背中を押してくれるので、人生が進み、苦労もするかもしないけれど「チャレンジしてよかった」と思うような未来がやってくるのです。

占いに限らず迷ったときは、より成長につながる方・より人の役に立てる方はどちらだろう?と考えてみると、魂の声を拾いやすくなりますよ。

自分の本心がわからないとき|まとめ

思ったことをズバッと言わないのも、その人の性質であり必ず良い面があります。

「私はなかなか言えない性格なんだよね」などと、周りの人にオープンに伝えておくと、信頼を作りやすくなります。

そう言った性格的なものも含め、思考や感情は心の表面の部分に過ぎず、過去に人から影響を受けた「信念」が反応しているだけです。

外側のものを全部取り払ったときに残るピュアな「魂」「良心」の声こそが、本当の自分の本心・本音です。

「これは、自分の本心だろうか? 感情を抜きにして、無条件に良いと思えるだろうか?」と問いかけ続けている方が、より自分の本心に近づいてゆけるでしょう。

匿名希望さん、皆さんの成長をお祈りしています!

ABOUT ME
高橋久美
会社を8年でやめてフリーライター4年目。たまたまブログから見つけた佐藤想一郎さんのご縁で最高の仲間たちと出会い、WEB媒体の他、最近はブックライティング、雑誌の編集など忙しくも充実した毎日を送っている。読んだ人の心が明るくなって、人生まで良くなってしまうような文章を目指して修行中。→ 詳しいプロフィールはこちらから
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ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。

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よろしければ読んでみてくださいね。

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