子どもにとって毒になる親が「毒親」と呼ばれています。
毒親の特徴は、子どもを思い通りにコントロールしようとすること。
しつけと称した暴力や精神的ないじめにより、恐怖で言うことを聞かせようとするパターンもあれば、親本人は愛情を掛けているつもりで子どもに過剰な期待を掛け過干渉して自立を妨げるというパターンもあるようです。
虐待とまではいかなくても、ほとんど誰でも親の干渉をうっとおしく思ったことの一度ぐらいはあるかと思います。
今回は、毒親の「毒」に含まれている物は何なのか、スピリチュアルの視点から分析してみたいと思います。
毒親の例として、『ど根性ガエルの娘』からエピソードを見てみましょう。
毒親の例|こんな父親が嫌い!
父親の猛毒っぷりを娘が描いた漫画『ど根性ガエルの娘』が話題になっています。
『ど根性ガエル』という大ヒット漫画を世に出した後、スランプに陥って荒れる父親となんとか機嫌を取ろうとする母親が二人揃って毒親化しているのですが、15話が非常に象徴的です。
あらすじだけ一部ご紹介すると…
ソファに座る両親と弟、床に正座する娘(作者)。
母親「謝りなさい、お父さんは何も悪いことはしていなかったのよ」
娘「申し訳…ありませんでした」
涙を流して震える娘がまるで存在しないかのように、両親と弟は和やかに夕食を取る。
父親は、娘の財布からお金を抜いていた。
母親はそれを知っていたが、「お父さんがまた出ていったら困るから」と父親の機嫌を損ねないために娘を悪者にしたのである。
娘も父親の機嫌を損ねないように顔色を伺うようになっていく。
父親はギャンブルに依存して雀荘・パチンコに入り浸り。フラッと蒸発したかと思えば戻ってきて娘の財布から金を抜くという調子です。
娘が少しでも思い通りにならずに気に入らないと、すぐにキレて怒り狂います。
毒も毒ですが、それ以前にクズですね。
この「毒」成分をスピリチュアルから分析してみましょう。
毒親をスピリチュアル視点から見ると…
先ほどの『ど根性ガエルの娘』の例では、父親が娘の財布からお金を抜き、それが無かったことにされて娘が逆に謝ることになっていました。
そのとき父親がどんな状態だったかというと、デビュー作が大ヒットしたものの2作目以降はそれ以上のヒットを飛ばすことができず、スランプに陥って荒れています。
スピリチュアル的に言うと、完全に「エネルギー切れ」状態です。
※エネルギーは、ここでは「気力」とか「元気」みたいなものと考えて下さい。
エネルギー切れになった人が何をするかというと、周りの人からエネルギーを奪おうとします。周りの「気」を引こうとするんですね。
さて、人の気を引きたいときは何をすると良いと思いますか?
一番簡単な方法は、ちょっかいを出すことです。注目してもらうためだけに悪さをするんです。
よく、下の兄弟が生まれると上の子が赤ちゃん返りしてワガママになったりするアレです。小学生男子が、好きな子に意地悪して泣かせるのもそうですね。
『ど根性ガエルの娘』の毒親なお父さんは、表面的にはパチンコ代のためにお金を抜いたと思われます。しかし、スピリチュアルな面を考えると、おそらく娘の気を引くためでしょう。
注目してもらう別のやり方に、「良いことをしてあげる」という方法もあります。
会社とかでお土産にお菓子を配ったら、皆に注目してもらえて「気」を引くことができます。
例の毒親なお父さんも、娘のためにカレーを作ってあげる場面があります。別人のようなニコニコ顔でカレーを振る舞います。
しかし、娘は「父親が望む通りの反応をしなければ」と気が気ではありません。父親は、娘の反応が少しでも気に入らないと急にブチ切れるからです。
「気にする」と、気にしている対象の方に気=エネルギーは抜けていきます。
娘のために何かしてあげるという体で、実は気を引きたいだけ、エネルギーを吸い取りたいだけなんです。
毒親を持つことのスピリチュアルな意味とは
優しくて子ども思いの善良な親も、実は子どもにコッソリ毒を盛ってエネルギーを抜こうとしてきます。
「あなたの幸せのために言ってるんだから…」
だから、ああしろこうしろと、いろいろ干渉してくるときは要注意です。
「うるさいなあ…」とイライラしても、「気」にしている時点で既にエネルギーが奪われていますし、親の言うとおりに「ああしなきゃ、こうしなきゃ」と思っても葛藤が生じてしまいます。
そう、毒親の「毒」の主成分は「期待」です。
『ど根性ガエルの娘』のお父さんは、分かりやすく「自分の機嫌を損ねないようにして欲しい」という期待を掛けています。
娘は期待に応えようとして、内心ビクビクしながら作り笑いをして「良い娘」を演じます。
子ども思いでつい口を出してしまう普通の親も、「子どもに(自分が考える)幸せな人生を生きて欲しい」という期待を掛けています。
子どもは、親の期待に応えなければ…と思うと、どんどん苦しくなって行きます。
私の親は優しい真面目な人たちなのですが、自分たちの思う「幸せ」に収まって欲しいという期待はすごく強いです。
その毒性に気づいていなかった頃は、無意識に期待に応えようとし続けてきました。
ちゃんと大学に行って、会社に勤めて、安定した収入を得て定年を迎えて欲しいという希望があったようです。「会社は絶対に辞めるな」と口酸っぱく言われていました。
私も素直にその通りにやってきました。
あるとき、それがお互いのためになっていない事に気づくまでは。
毒親の毒を消す唯一の方法
ゲームとかでは、「毒」の攻撃はそのターンにダメージを与えるだけでなく、毒消しアイテムを使わない限りずっと相手の体力をじわじわ削り続けます。
毒親の毒も、解毒しない限りずっと子どもにダメージを与え続けます。
下手すれば親が死んだ後も親の期待に応えるための人生になってしまいます。
『ど根性ガエルの娘』の場合は、人の顔色を見るクセが友人関係にも影響を及ぼし、友達にも自分の気持を言えず、相手に合わせて作り笑いをするだけになっていました。
私もすごく似た部分があって、会社の人でも友達や恋人でも、誰かの期待に応える自分でいようとする習性が身についていました。
それは、期待に応えられない自分には価値がないと思っている、ということでした。他の人が作ったレールの上しか歩けない人生になってしまったんです。
一方で、親の方も「子どもの幸せ」を期待していると自分が不幸になってしまいます。
子どもが目の届く範囲でコントロールしながら「幸せ」に暮らしてもらわないと心配で仕方がなかったり、自分の生きがいが子どもになってしまったりするためです。
私は社会に出てすこし自分の世界が広がり、親の干渉をだんだん煩わしく感じるようになって何年もほとんど帰省も連絡もしない状態を続けていました。
電話も手紙も無視していたら、あるとき親が急にこちらに来ると言い出しました。県外で一人暮らしをしていたのですが、高速道路で3時間弱の距離です。
会うのが嫌だったので外に泊まる旨を一応メールで知らせ、その晩は留守にしました。
それでも親はやってきて近所の人に聞き込み調査をし、警察に捜索願を出すことまで考えていたようです。
幸せを願ってもらうのは有り難いことですが、もうちょっと信頼してくれてもいいのに…と思います。
子どもが「自分の思う幸せな状態」になっていなければいけない、というのが親自身の幸せの条件にもなってしまっているのです。
なので、子どもが期待はずれだったり、言うことを聞かなかったりすると親は不幸になっちゃうんですね。
かといって、子どもが親の期待に応え続けていると、期待はどんどんエスカレートしていきます。
親の毒=期待を消す唯一の方法は、究極に期待を裏切って親を絶望させることです。
完全に期待外れになって、諦めてもらうんです。
「生きててくれれば、それでいいか」
と、子どもに諦めがつけば親も自分自身の人生を生きられるようになります。
スピリチュアルから見た毒親|まとめ
「親を安心させたい」とか「こうしないと親がうるさい」と親の期待に応えるのは、魂が進みたい方向とは真逆です。
親に逆らっては親を不幸にするようにも見えますが、実はスピリチュアル視点から見ると、親を絶望させることがお互いの魂を成長させ幸せになれる方法なのです。
親なんか無視して、幸せになりましょう!
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
・9割の人が見落とす〝引き寄せられない〟根本原因
・想像すら超えた未来を引き寄せる、運命を変える秘訣
といったことにも触れています。
よろしければ読んでみてくださいね。
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