災害や事故が起こったとき、病気が流行ったとき。人々は、国や宗派を超えて一緒に祈りを捧げます。
でも、こんな風に考える人もいるかもしれません。
「祈りなんて、本当に意味があるの?」と。
確かに、祈ってもらったからどうなる、というのは物資やお金の支援よりも分かりにくいですよね。
しかし、祈りによって確実に変わっているものがあります。
祈りには何の意味があるの? 祈ることで現実に変化が起こっているとしたら、それは何でしょう?
今回は、「祈り」をテーマに解説します。
- 祈りの意味とは?
- なぜ祈ると幸せになれるのか?
- 「祈り」と似て非なる「念力」の違い
- 映画『祈りのちから』の解説
- おすすめの祈り方
読み終える頃にはきっと、いつもより少し穏やかな気持ちで、大切な人のために祈りたくなっているはずです。
それでは、どうぞ。
目次
祈りに意味はあるのか?
祈りによって、祈る人も、祈られる人も幸せになります。
それがなぜなのかは、不幸の原因を考えてみると分かります。
不幸の根本原因は?
常時100%幸せいっぱいです、という人以外は、多かれ少なかれ「不幸」だと感じることがあるはずです。
例えば、Kさんは職場の上司から毎日1時間以上も長話を聞かされ、自分の業務を進める時間が減ってしまうことが不幸だそうです。
その上司は、質問をしても見当違いの事を長々と話し、質問の答えは返ってこない、さらにその上の上司からの指示と違う指示を出してよこすなど、なかなか仕事のおできにならない人な様子。
無能な上司に振り回されて、内心「もう構わないでくれ」「余計な事をするな」と職場ではイライラしっぱなしのKさんですが、友達の要領を得ない長話をプライベートで聞くのは何ともないとのこと。
なぜ、似たような事をされても、イラっとしてしまうときと、そうでない時があるのでしょうか?
それは、「期待」の問題です。
「上司とはデキる人である」「質問には的確かつ完結に答えてくれて、指示出しもかんぺきであってほしい」と、上司に対する期待が大きいから、そうでない上司にイライラしてしまうのですね。
夫婦関係のトラブルも、多くは「期待」によって起こります。
- 夫は/妻は/父親は/母親は、こうあるべきだ
- これをしてほしい/やめてほしい
そして期待通りにならないとイライラして相手を責めたり、要求を受け入れてもらえない自分がかわいそうに思えて被害者意識が出てきたりします。
不幸の原因は「期待」である。
期待を手放すには?
では、どうしたら期待を手放せるでしょうか? やり方は2つあります。
一つは、とんでもない苦労をすることです。
会社が倒産する、信じた人に裏切られる、病気や事故で死にかけるなど、大変な不幸を乗り越えた人は、期待値がぎゅーんと下がります。
「命があって、普通に生活ができるなんて幸せだなあ」と心から思えるようになるんですね。
しかし大変ですから、わざわざやりたくはありませんよね。
もう一つの方法が「祈り」です。
普段から祈りの習慣を作ることで、期待を手放し幸せになることができます。
誰かのせいでイラっとするのは、その人の心の奴隷にされているようなもの。
「その人がどうであっても、自分は幸せ」でいられるのが自由な状態です。
まだピンと来ないと思いますので、祈りによる変化を疑似体験できる映画を1本、ご紹介しましょう。
期待を手放す方法は、①大変な目に合うか、②祈る。
映画『祈りのちから』に祈る方法を学ぶ
『祈りのちから』は、祈りというものが良くわかる映画です。
期待が祈りに変わる、とはどういうことなのか。頭ではなく、ストーリーから感覚的に学ぶことができます。
原題は「WAR ROOM」、戦争部屋。なぜこんなタイトルなのかは、映画をご覧いただければ分かります。
『祈りのちから』について
予告編
あらすじ
ある日、老婆クララ(カレン・アバクロンビー)は、家を売却するため不動産屋のエリザベス(プリシラ・シャイラー)を呼んだ。彼女は働きながら夫トニー(T・C・ストーリングズ)とともに、小さな娘と生活していた。一見理想的なこの家族は、ある問題を抱えていた。その問題に気が付いたクララは、彼女を自室のウォークインクローゼットに案内した。そこは人生を幸せにおくる為の祈りの部屋であり、クララは彼女に神に祈ることを勧めた。最初は渋々だったエリザベスだが、祈り続けることで、彼女の周りに不思議な出来事が起こり始める。
Amazonより
『祈りのちから』を見る方法
『祈りのちから』は、以下から観られます。
dTV(300円+税)
Amazonプライムビデオ(199円)
GooglePlay(300円)
*
ここからは、映画のストーリーの核心部分についてのQ&Aとなります。
ネタバレが気にならないかたは先に読んでいただいても構いませんが、映画を観てから読み進めていただくとより理解が深まると思います。
※映画の部分を後で読みたい場合は「祈り方のポイント」までジャンプしてください。
『祈りのちから』の3つの謎
Q1 「この家の主は変わった」の意味
中盤、トニーが浮気をしているという知らせを聞いたエリザベスが家で真剣に祈り、臭い靴を家の外に投げ捨てて「悪魔(サタン)よ出ていけ、この家の主は変わった」と叫ぶシーンがありました。
このシーンが象徴するものとは何でしょうか? 「家」、「サタン」とは何のこと? 主は誰に変わりましたか?
絶対にコレが正解というものはありませんので、自由に考えてみてください。
Q2 「祈りながら堂々と戦う」何と戦う?
クララは初めてエリザベスに会ったとき、
「口論で戦うんじゃなくて、祈りながら堂々と戦うこと。正しい武器と正しい戦い方を教えるわ」
と言い、1週間に1回1時間、会って話す約束をしました。
「祈りながら堂々と戦う」とはどういうことでしょうか? 誰と戦うのでしょうか?
Q3 祈ることで何が変わったか?
後半、エリザベスがトニーにこんなことを言います。
「私は、神様のことを愛しているから、あなたと一緒にいられるの」
つまり、神様を愛していなかったらあなたと一緒にいられない(!)という意味にもなりますが、祈りによって、エリザベスの何が変わったのでしょうか?
解説編
それでは、解説です。あくまでも解釈のひとつとして、ご参考にしてください。
Q1 「この家の主は変わった」の意味
最初にトニーと喧嘩ばかりしていたときのエリザベスは、夫に対して不満をぶつけていました。不満が出るのは、期待があるからですね。
夫とは、こうあるべき。もっとこうしてほしい。やってくれたっていいのに…。
期待は、自分の欲求のために人を動かそうとする心。そして、期待通りにならないと恨みに変わります。
ところが、クララと出会い、祈り方を教わって熱く祈り続けた結果、娘のダニエルのためにもトニーを信じよう、許そう、と決めたのです。
サタンとは、期待通りに人を動かそうとする心。そして、期待通りにいかなかった恨み、怒り、悲しみです。
サタンのしもべになっていたエリザベスですが、祈りによって「彼を変えるのは、私ではなくて神様だ」と言うことに気づきます。
トニーに言いたいことはもちろんあるけれど、祈って、神様お願いして、結果は神様が決めること。
「神様を 信じる」と完全に決めきったときに、家の主はサタンから「私」に変わったのです。
Q2 「祈りながら堂々と戦う」の意味
最後の方で、クララがエリザベスに「今度はあなたが祈り方を伝える番よ」と言います。
この「祈り方」は元のセリフでは“how to fight”となっています。
なぜ「戦い」という言葉なのかというと、祈って信じて許すためには「心の強さ」「勇気」が必要だからです。
誰かのために祈るよりも、その人に直接「なんでこうしてくれないの?」「あなたはここが間違っている」と感情をぶつける方がずっと簡単です。
でも、それは「堂々とした戦い」ではなく、正しい武器・正しい戦略でもありません。
エリザベスは、直接トニーに感情をぶつけるのをやめて、神様に「どうか導いてください。悪いことをしたトニーも許してあげてください」と祈りました。
「私は、彼を失いたくなかった」。彼女はやっぱり夫が大事だったのですね。
下心や自分の都合ではなく、本当に家族みんなのためを思って、神様お願いします、と熱烈に祈っていました。だから、祈り部屋をトニーに見られても平気でした。
これが堂々とした戦い方です。
正面から受け入れ、許し、信じるには、心が強くないとできません。
戦う相手は、自分の心の弱さ(サタン)だったのです。
そして奇跡的なことが起こりますが、感動の結末は映画でご覧ください。
Q3 祈ることで変わったもの
では、結局、祈りが持つ力とは、何を変える力なのでしょうか? 祈りによって、何が起こるのでしょうか?
映画『祈りのちから』には非常に象徴的なシーンがありました。
製薬会社の敏腕営業マンだったはずのトニーは、実は商品を横流ししていたことがバレ、会社をクビになってしまいます。
きっとエリザベスは不満をわめき散らすだろう、と思っていましたが、
「あら、そう、じゃあ私が仕事を増やすわ」と穏やかな表情で言います。
「それだけか、不満はないのか?」と驚くトニー。
そう、祈っている人は、言動だけでなく、表情、顔つき、雰囲気まで変わってしまうのです。
ちなみに、祈っている場所の空気感も変わります。映画ではクララの祈り部屋を牧師さんが気に入って商談が成立していましたね。
特に宗教を信じていない人でも、教会や神社、お寺など、人々が祈りを捧げている場所に静ひつな雰囲気を感じるでしょう。
祈る神様も、キリスト教の神様でも、アッラーでも鬼子母神でもアメノミナカヌシ様でも、なんの神様でも構いません。
自分よりも次元の高い存在に祈りを捧げ、その存在に全てを委ねる人は、幸福な雰囲気・オーラをまといます。
これは実際に試していただくと分かるのですが、人は誰かのために祈る時に幸せを感じます。
自分の幸せを期待すると、サタンの奴隷になって期待すればするほど不幸になりますが、祈れば祈るほど幸せになります。
住む世界が期待・エゴ・サタンの世界から、信頼・愛・祈りの世界に変わると、「なんて素晴らしいんだ、この世界は!」と幸せを感じる時間が長くなるからです。
もちろん、「神様に祈ったら、この人も変わるだろう」と期待したらいけませんよ。
どこまで自分のエゴを捨てて純粋に祈れるのか、が勝負です。
あなたは、どう戦っていきますか?誰の、何を許しますか?
今すぐ許せなくても大丈夫です。「許す」と決めたときから、世界は変わっていきます。
祈りを習慣にすると、自分の雰囲気・言動が変わり、周囲の人にもすごい影響を及ぼす。
祈り方のポイント
最後に、祈る時の注意点と、おすすめの祈り方をご紹介しましょう。
「祈り」と「念力」の違い
祈りの言霊は「意乗り」。意識(イメージ)を神様の世界(天、4次元)にアップロードする、ということです。
こうしろ、こうなれ、と相手に直接期待をぶつけて変えようとするのは「念力」です。
期待して見返りを求めている限りは、心の奴隷、サタンの手下のまま。それでは、自分も不幸に感じるし、相手も反発しますので上手くいきません。
期待は二者間の一方通行ですが、祈りは「神様」も加わって三角形になります。
神様にお願いして、その結果どうするかは神様次第。「あとはお任せします」の気持ちで、期待をしないことが重要なポイントです。
いいイメージを天にアップロードするかのように祈り、結果は神様にお任せする。
おすすめの祈り方
映画『祈りのちから』に出てくるクララの祈り方は真似しても良いですが、キリスト教ベースなのであまりピンと来ない人にはこんな祈り方もおすすめです。
どうか、○○さんの体も心も魂も、明るく、暖かく、軽く、元気になっていただけますように。
結果は全て神様にお任せいたします。
○○には誰かの名前を入れても良いですし、「お客さん」や「今日出会う全てのかた」などを入れても良いです。
みんなが笑顔で元気になって、喜んでくれているところをイメージしましょう。
朝起きた直後、仕事でお客さんに会う前、料理をする時、寝る前などにお祈りするのがおすすめです。
続けていると、幸福度の平均値がじわじわ上がっていき、意識や行動、周りの人の反応も変わっていくはずです。
ぜひ、祈りを日々の習慣に取り入れてみてくださいね。
まとめ
- 祈りとは、自分のエゴと戦うための武器であり、周りの人との関係を改善するための正しい戦い方である。
- 祈ることで相手への期待が減って幸福を感じやすくなり、自分の雰囲気・表情・言動が変わる
- 相手が幸せになっているイメージを天にアップロード(意乗り)するような感覚で、神様にお願いし、結果は神様にお任せする
- 相手に直接「こうなれ」と願うのは、祈りではなく「念力」
「祈り」のパワーで、あなたと周りの方々がますます幸せいっぱいに過ごされますように。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
・9割の人が見落とす〝引き寄せられない〟根本原因
・想像すら超えた未来を引き寄せる、運命を変える秘訣
といったことにも触れています。
よろしければ読んでみてくださいね。
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