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お客様は神様ですの本当の意味|クレーマーは神様でもお客様でもない

お客様は神様ですの本当の意味

日本は接客のレベルが高い背景には「お客様は神様」の文化があります。

客の立場からすれば柔軟に対応してくれるのは有り難いことですが、中には調子に乗って「オレは神様だぞ!」と威張り散らすモンスター顧客もいるようです。

「お客様は神様なんだから、何でも言うことを聞け!」というわけですが、実はこの使い方は本来の言葉の意味とは違っています。

今回は「お客様は神様です」の元ネタ、本当の意味を探り、悪質なクレーマーやモンスターカスタマーの撃退アイディアを集めてみました。

接客業でストレスを感じている人、悪質な客のせいで従業員がやめて困っている人は、ぜひご参考になさってください。

それでは早速、「お客様は神様」とは本来どのような意味だったのか、元ネタを見てみましょう。

「お客様は神様です」の本当の意味

「お客様は神様です」を言い始めたのは、演歌歌手の三波春夫さんだと言われています。

神前で祈るように歌う。元ネタは演歌歌手の三波春夫さん

三波さんにとってのお客様とは、コンサートの観客、オーディエンスのことです。

お客様の前で歌うときの心持ちを、次のように語っています。

歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。

ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。

だからお客様は絶対者、神様なのです

引用:「お客様は神様です」について|三波春夫オフィシャルサイト

澄み切った心で歌い、お客様に喜んでもらうために、お客様を神様に「見立てて」いるわけですね。

神様の前で気持ちが引き締まるのは、歌手に限ったことではありません。

神楽の名人のやる気が変わった「神棚」

私が通っていた大学に、神楽かぐらという伝統芸能を研究をしている教授がいました。

踊りの技はどのように受け継がれているのかを調べるため、神楽の名人のおじいちゃんにモーションキャプチャーを付けて踊ってもらったそうなのですが、その名人、最初は非情にやる気がなかったそうです。

神社で神様の前で踊るのと違って、無機質な研究室の中では気分が乗らなかったのでしょう。

そこで、研究室に御神酒やお供え物を準備して、簡易的に神棚のようなものを設置してみたそうです。

効果はてきめん。神棚の前で名人は急に真剣な表情になり、動きのキレや場の空気まで変わってしまいました。

「そこに神様がいらっしゃる」と見立てることで、気分も行動までもガラッと変わってしまうのです。

会社や飲食店に神棚がある理由

 

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会社やお店でも神棚を見かけることがありますよね。あれも同じ理由です。

言ってしまえば神棚なんて、ただの木の棚とか、水やお酒や葉っぱが置いてあるだけのインテリアに過ぎません。

しかし「神様に見られている」と意識することによって、職場やお店の空気が変わります。

神棚を祀るとは、「神様に守ってもらえるような人になる」「神様に守ってもらえるような会社になる」という姿勢を養うことにつながっているのです。

神棚をつくることで、まず始めに会社の雰囲気や、気の流れが変わってきます。なぜでしょうか?

目に見える範囲にありがたそうなものがあれば、無下にはできません。あえて雑に扱う人もいないでしょう。

それが会社の偉い人が大切にしているなら、なおさら大切にしなければという思いが出てきます。

引用:なぜ神棚を大切にする会社は繁栄するのか?

神様の前ではゴチャゴチャ散らかしたり、悪いことをするわけにもいきませんよね。

実際、昔の『所さんの目がテン!』で不法投棄の多い場所に小さな鳥居を置いたところ、逆にゴミを掃除して帰る人やお供え物を置く人まで現れたという話がありました。

会社やお店を神社のような神聖な場所にすることで、気持ちが引き締まり皆が良い仕事ができるのです。

  • きちんとおもてなししよう
  • 隅々まできれいに整えておこう
  • 正直な商売をしよう

どちらかというと、「神様がお客様としていらっしゃっても良いように」、神様がお客様としてやってくるイメージですね。

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誤解されて伝わった「お客様は神様です」

さて、冒頭の三波春夫さんの「お客様は神様です」の言葉ですが、お笑いトリオ「レツゴー三匹」のツカミにしばしば引用されることになります。

「ジュンでーす」「長作でーす」「三波春夫でございます。お客様は神様です」

このギャグが大ウケして定番となり、三波春夫さんの元々の意図を知らない人たちにも「お客様は神様です」の言葉だけが浸透していきました。

こうして、「客なんだから神様扱いしろ」という勘違いしたクレーマーが誕生したのです。

自分で「お客様は神様だぞ!」と言うクレーマーは客じゃない

以上のように「お客様は神様です」はサービスを提供する側の心構えであって、客が神様のように威張ってよいという話ではありません。

神様どころか、お客様ですらありません。ただの「営業妨害をする人」です。

そんなクレーマーにはどう対応したら良いのでしょうか?

面白い切り返し・対処方法を集めてみました。

一線を越えたら、客じゃない!

とある外資系のショッピングセンターでのクレーマー対応をご覧ください。

すると欧州系の支配人が出てきた。
どう対応するのだろう?と観察していると、
「出て行け!お前は客じゃない!」と
物凄い剣幕で怒りだしました。
(もう顔面が怒りで真っ赤でした)

支配人が出てくれば、あと一押しで「タダになる」と期待していた
ガラの悪いクレーマーは、ビックリ!

そして、
「スタッフはお前の奴隷じゃない、謝れ!」とまで言い放ちます。
結局、クレーマーが逆に謝罪することに。

引用:外資系の支配人のクレーム対応 (36)

ここまで言い返せたらスカッとしますね!

日本企業だと、上司が弱腰でクレーマーの要求を飲んでしまい「ゴネ得」にしてしまうことも多いようです。

ひるまず、毅然として対応したいものです。

宗教の勧誘はお断りしてます!

こちらは、若い店員さんが天然で「神様」を撃退してしまった事例です。

以前「お客は神様だぞ」と言ってた客に若い店員が「すいません、仰られてることが分からないのですが、宗教の勧誘ならお断りしております。他のお客様にご迷惑なので、これ以上は警察に相談させていただきます。我々とお客様だけだと対応が進みませんので。」と、普通に電話で通報しながら対応してたw

引用:「お客様は神様だぞ」という客の発言に対して若い店員の対応がキレッキレッだったお話

どうやら若い店員さんは「お客様は神様です」というキャッチコピーを知らなかったため、「神様? 宗教の勧誘か?!」と警戒したようです。

警察を呼ぶところまで含めてナイスな対応ですね。

知っていても「神様? 宗教ですか?」なんてすっとぼけちゃってもいいかも!

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武闘派の店員さん

アメリカのマクドナルドには、こんな武闘派の店員さんもいらっしゃるようです。

客からシェイクやトレイを投げつけられても全く動じず、見事に返り討ちに!やりすぎでは?!

日本の店員さんは大人しく土下座させられることもあるようで、本当に我慢強いですね。

暴力はいけませんが、たまには逆ギレしても良いと思います!!

クレーマーを追い出したらまともな客が増えた!

変な客を追い出して客層を良くすると良いお客さんを増やせます。

そんなことしていいの? と思われる人もいるでしょう。

いいんです!!

お店とお客で物やサービスを売り買いするのは一種の契約ですが、契約は当事者同士で自由に締結できるという原則があります(契約自由の原則)。

契約自由の原則は、契約の場面において最も 重要な考え方です。

この原則は、通常次の4つ の自由からなると説明されます。

第一は、契約 するかしないかを選択する自由です。
第二は、 誰と契約するか、契約の相手方を選択する自由 です。
第三は、契約の内容の自由です。
第四は、 契約の様式の自由です。

引用:民法の考え方の基本|誌上法学講座

第二の「契約の相手方を選択する自由」にご注目ください!!

お客さんがどの店から買っても自由なように、店にも客を選ぶ自由があるのです。

だから、ラーメン屋の頑固おやじが「1口目にスープを飲むなんて許せない!二度と来るんじゃねぇ!!」と理不尽に客を出禁にしても自由です。

スタッフの労力や他のお客様への迷惑を考えたら、「クレーマーは出禁」が良さそうですね。

お客様は神様です|まとめ

「お客様は神様」の元ネタは、演歌歌手の三波春夫さん「観客を神様に見立てて祈るような気持ちで澄み切った心で歌う」と語ったもの。

「お客様は神様です」の言葉だけが広まり、「客は神様なんだから何をしたって良い」というような間違った意味で使われるようになりました。

神様がお客様としていらしても良いように気を引き締めて丁寧に仕事をしつつ、神様でもお客様でもないクレーマーはバシバシ出禁にしましょう!

ABOUT ME
高橋久美
会社を8年でやめてフリーライター4年目。たまたまブログから見つけた佐藤想一郎さんのご縁で最高の仲間たちと出会い、WEB媒体の他、最近はブックライティング、雑誌の編集など忙しくも充実した毎日を送っている。読んだ人の心が明るくなって、人生まで良くなってしまうような文章を目指して修行中。→ 詳しいプロフィールはこちらから
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ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。

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よろしければ読んでみてくださいね。

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