ほとんど昇給がない、役職手当が付かない…なかなか年収が上がらないと、このまま働き続けて良いのか迷ってしまうと思います。
しかし転職で年収アップを狙うとなると、20代のうちに第二新卒でやり直すか、もう少し経験を積んで30代になってから中途枠を狙うか、これまた悩ましいところですね。
結論から言うと、上司の様子を見ていて年収アップが見込めない会社なら20代のうちに早めに見切りをつけた方が良いと思います。
この記事では私自身の失敗談や周りの人から聞いた話も含めて、20代のうちに転職した方が良い理由をまとめました。
もちろん、転職さえすれば年収が上がるわけではないので、年収の上がる転職のポイントもご紹介します。
まずは、私の失敗談からどうぞ。
目次
今の会社では年収が上がらないと知ってしまった
就職活動をしていた当時、私はあまり給料に重きを置いていませんでした。
給料が高くても東京で家賃も高くて電車通勤で、全国転勤もあって、みたいなところでゴリゴリ働くよりも、そこそこの給料で地方都市で家賃も安くて徒歩通勤の方が良い生活できるんじゃないかな、と思ってたんですね。
それで仙台が本社の中小企業に就職したわけですが、それにしても給料は本当に安かったです(笑)。
まあ、新卒の給料が安いのは良いとして、30歳になってもギリギリ年収300万ぐらいでした。
そしてショッキングなことに、上司の給料もあまり変わらなかったのです。
先輩も同期も後輩も転職したり、ネットワークビジネスを始めたりしてバタバタ辞めていきました。
残された私は、長く務めているというだけで20代のうちに管理職になります。
「お祝い金」は10万もらったけれど、給料はさほど変わらず。
入社するときはそれでも良いと思っていたのですが、事情が変わり、もっと稼がないといけなくなりました。
(その事情というのが、結婚もしないのに家を買っちゃったり、スピリチュアルのオバさんにお金を貢いだりという残念な事情だったのはさておきます。)
転職しても年収が上がらないケース
「ちくしょう、転職だ!」となるわけですが、特別なスキルも経験もない私には年収の上がるような転職先はありませんでした。
地方ということもあり契約社員で220万〜とか、逆に年収が下がっちゃう求人ばかりだったんです。
東京で探したとしても、未経験可・経歴不問の求人は良くても年収300万前後。
このように、いくら勤続年数が長くても役職に就いても、コレといったスキルが何もなければ転職市場では「未経験者」の扱いとなります。
その場合は転職で年収を増やすのは難しく、せいぜい同程度か会社の規模が変わってちょっと良くなるぐらいでしょう。
業種が違っても、たとえば「住宅の営業からシステムの営業」のように職種が同じで経験や実績が活かせるなら話は別です。
営業成績や資格など、経験やスキルが可視化できると強いですね。
あとはマネジメントの経験も、役職にさえ就いていればOKというわけではなく、どのぐらいの規模でどういう実績を残したのかが面接でツッコまれます。
ブラック企業とかで、対外的に箔をつけるために名ばかりの役職を付けてたりしますが、そういうのは全く役に立たないと思っておいた方が良いでしょう。
20代の転職はポテンシャル採用
以上のように、30代で転職して年収を上げようとすると、それなりの経験やスキルが求められます。
だからこそ、「この会社に長くいてもヤバそうだな」と思ったら、20代のうちにサッサと見切りをつけて、一瞬は給料が下がってでも将来性のある会社に移るべきなのです。
20代で第二新卒扱いのうちは未経験者OKの「ポテンシャル採用」の枠がまだ多くあります。
ポテンシャル採用とは、潜在能力を重視した選考により、今後、大きな成長が期待できる人材を採用することです。
不況時に新卒採用枠を狭めていた企業では、20代の人材不足は深刻な問題になっています。
社員の年齢構成の歪みを解消するため、現在、このポテンシャル採用を導入し、20代の人材を積極採用を実施する企業が増えています。
なので、まだ転職でPRできるようなスキルも経験も何もなくても、若ささえあれば転職は可能です。
新卒と同様の扱いですので転職後すぐにで条件が大きく良くなることは滅多にありませんが、後々の昇給に差があるのなら転職は早い方がよいと言えます。
しかし、闇雲に転職をしてもまた「思ってたのと違った」となって不毛な職歴を重ねることになりかねません。
転職で年収を上げるにはどんなことに気をつけたら良いのか、またどんな事前準備ができるのか、ポイントを以下にまとめました。
20代が転職で年収を上げるポイント
5年後、10年後どうなっていたいのかビジョンを持つ
このまま同じ会社で働くにしても、思い切って転職するにしても、重要なのは「受け身にならないこと」です。
5年後、10年後、自分はどうなっていたいのか、そして周りの人や会社やお客さんとどう関わっていきたいのか、自分なりの理想を掲げていないとちょっとしたことでブレてしまいます。
たとえば、本音はもっと家族を大切にしたいのに、給料がいいからといって残業が多くて休みの取れない会社で働いてしまったりとかするわけです。
お金はもちろん大切です。私もお金は大好きですし、少ないよりはたくさん稼げた方が良いと思います。
でも、きっとあなたにも「どんなにお金を積まれても、これだけは絶対に譲れない」という価値観がいくつかあるのではないでしょうか?
- 押しのコンサートがあるので土日休みは絶対
- 海外に住んでみたい
- ペットの猫が何よりも大切
- 夕飯は絶対に家族で食べたい
- 趣味の小説を書き続けて文学賞を取りたい
何も立派なものじゃなくても構いません。
自分にとってこれがなきゃ生きてる意味がないと思うもの、大切にしたいこと、理想の未来像を書き出してみてください。
そして仕事を含めて生活の全部をその理想に向けて最適化していきましょう。
転職先もその軸に沿って選べばブレません。
今は給料が安くても経験・スキルが得られるならOK
転職の前にひとつ確認しておきたいのは、実は今の会社でもまだ学べることがないか?ということです。
給料の話はいったん置いといて、もうしばらく働くことで自分の市場価値が上がるような経験やスキルは得られるかどうかを検討しましょう。
これは聞いた話なのですが、年収600万円もらっているプログラマーだけれど、やっているのがスクリーンショットをエクセルに貼り付けるような作業だけで、転職したいけれどスキルが足りなくて転職できない、という人もいるそうです。
これって、会社に依存しているかなり危険な状態だと思うんです。
万が一その会社が潰れちゃったら、プログラマーとして再就職ができないのでその辺の派遣とかアルバイトに応募するしかないわけですよね。
よくある「ビジネスの仕組みで楽して稼ぎましょう、会社を辞めて自由になりましょう」っていう怪しいビジネスも同じです。
その仕組みに依存して「何もできない人」になっちゃったら、仕組みが崩壊したときに詰みますからね。
だから若いうちは苦労してでも世の中に価値を提供できるようなスキルや経験を身につけておくのが良いと思います。
あ、苦労して何のスキルも経験も身につかないブラック企業はもちろんダメですよ!
転職に応募した企業からも「あそこにいたなら根性あるな」と思ってもらえる可能性が若干あるぐらいでしょうか。
メンタルを鍛えるために1回ぐらいは経験しておいても良いと思いますが、そんなに何年もやっても身体壊すだけです。
勉強する
会社でも社会人のマナーとか、業務に関連する知識や仕事のやり方は研修をして教えてくれると思います。
でも、その道のプロを目指すには会社の先輩から教えてもらったぐらいでは不十分で、自主的に勉強・研究を続けていく必要があります。
勉強した方がいいことは、次の2つです。
- 業務に関する専門知識・スキル
- ビジネス全般の知識
1の「業務に関する専門知識・スキル」は、その道のプロフェッショナルを目指す勢いで徹底的に勉強しておくと良いです。
勉強の方法としては、たとえばこんなやり方があります。
- 業界のニュースや雑誌をチェックする
- 専門書を読む
- 資格を取る
- 技能の練習・トレーニング
- 業界のトッププロの話を聞きに行く(講演会・セミナー等)
- 自分なりにリサーチしてレポートをまとめる
- 勉強したことをブログなどでアウトプットする
ここまでやっていれば、同期とはかなり差がつき上司からも一目置かれるようになると思います。
仮に転職して他の業界に移るときでも、何かで必ず役に立ちますので一回は本気で極めてみるのがおすすめです。
2のビジネス全般の知識は、視野を広げておくためにやっておいた方が良いです。
会社の中、業界の中にだけいると、世の中の感覚が分からなくなってくることがあります。
また、優れたビジネスパーソンは大きなスケールで物事を見ています。
本を読んで考え方に触れると、小さな悩みなんか吹き飛んでしまうでしょう。
転職活動はじっくりやること
転職活動は、新卒の一括採用と違ってタイミングがあります。
募集枠も1人とか2人とか若干名だったりして、良いなとおもった求人もあっという間に募集を終了してしまうなんてこともザラ。
焦って「もう無理!」となってしまうのはもったいないことです。
マイナビ転職によると、転職にかかる期間の目安は3ヶ月から半年とのこと。
会社を辞めてしまってからだと、「早く決めなければ」と焦りが出て良い条件を逃してしまう可能性があります。
企業側も選考スケジュールに1ヶ月ほどかけるところが多いので、働き始められるのは早くとも応募の翌月か翌々月になります。
その間の生活費もありますから、できれば在職中にじっくり転職活動をして、次を決めてから辞めるのが良いでしょう。
私が働いてた会社を辞めていった人たちも、全員次の職場を決めてから辞めてました。
ただし、ブラックすぎて転職活動の時間が全く取れないとか、体調を崩しているという場合はサッサと辞めた方が良いです。
楽なコールセンターの派遣でもやりながら、のんびり転職活動しましょう。
参考)
→ここが天国か!コールセンターが楽すぎる。派遣の楽なコールセンター
自分のビジネスを持つ
自分のビジネスは転職するしないに関わらず、絶対にやっておいた方が良いと思います。
ビジネスと言うと大げさですが、安く仕入れたモノをメルカリで売るとか、ココナラで英語のレッスンをやるとかでも立派なビジネスです。
会社員として働いていると、自分が下駄を履かせてもらっていることをついつい忘れてしまいます。
大学を卒業し立てのペーペーでも商談を聞いてもらえるのも、アパートの賃貸契約ができるのも、会社の看板を背負っているからです。
自分でビジネスをやると、会社の信用のない「ただの自分」の無力さを思い知ることになります。
だからこそ、自分でビジネスをやってお金を払ってくれる人がいるのは良い経験になり、自信にも繋がるんですね。
私が初めてフリーランスでお仕事をいただいたときは、トライアルの原稿料が5,000円でそこから源泉も引かれて本当に微々たるものでしたが、通帳を見てなんだか嬉しくてニヤニヤしてました。
今は色んなプラットフォームがあって、個人でも手軽にビジネスを始められます。
中でも、スマホのアプリを作る、ブログを書いて広告を貼る、電子書籍を出版するなど、いちど作ってしまえば手間を掛けずに自動で販売できるものがおすすめです。
本業との相乗効果があるものだとなお良いですね。
注意点としては、ちょっと上手くいったからといって安易に会社を辞めないこと!
ビジネスは何が起こるか分かりませんので、最低1年は無収入でも生活できるだけの貯金はあった方が良いです。
また、どんなに年収が低くても会社員の方が社会的な信用の面ではプラスになるのは知っておいてください。
自営業で年収3000万円の人が賃貸の審査を通すのに、年収300万円の奥さんの名義を使うとか普通にあります。法人化するとまた違うみたいですが。
これも「自分が何をしたいのか」というビジョン次第ですかね。
月100万以上稼いでるのに、絶対に会社は辞めないっていうブロガーさんもいれば、30万円しか貯金がないのに会社やめて起業して自分で会社をやってる人もいます。
ただ、少しでも会社以外からも収入がある、今の会社じゃなくてもどこでも生きていけるんだっていう自信はかなりの精神安定剤になると思いますよ。
年収が上がらない20代の転職|まとめ
この会社に居座っても年収の上がる見込みが無さそう…と思ったら、20代のうちにサッサと転職するのがおすすめです。
ただし、次が決まるまで会社は辞めずに、良い条件のところを狙ってじっくり転職活動しましょう。
転職で年収を上げるには、自分のビジョンをしっかり持って、ちゃんと勉強とか自分のビジネスもやっておくとプラスになります。
視野を広げて、年収アップを目指しましょう!
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
・9割の人が見落とす〝引き寄せられない〟根本原因
・想像すら超えた未来を引き寄せる、運命を変える秘訣
といったことにも触れています。
よろしければ読んでみてくださいね。
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