思考を鍛える

旧帝大卒の学歴コンプレックスはいかにして解消されたか?

学歴コンプレックス

恥ずかしながら、私はずっと学歴コンプレックスをこじらせておりました。

小・中・高と成績優秀で通ってきて、大学は旧帝大に現役合格しているので、それでコンプレックスがあるなどと言うと「贅沢言うな」と非難轟々になりそうです。

ですが真面目な話、学歴コンプレックスは「学歴で人を測る」という価値観を採用しているかどうかで症状の有無が決まるので、傍から見て良さそうな最終学歴だったとしても、当人は苦しんでいることがあるんですよ。

今回は、私が抱えていた学歴コンプレックスと、どのように解消できたのかをまとめてみました。

密かに学歴コンプレックスに悩んでいる方の心が少しでも軽くなれば幸いです。

私の学歴コンプレックス

学歴にこだわりがなかった頃

私は、東北大学の教育学部出身です。

山形の地元で東北大に受かったとなると「すごいねー、頭いいねー」と言ってもらえますが、私自身はそんなに興味がありませんでした。

大学受験のとき、親からは以下の条件が与えられていました。

「県外なら国公立文系限定、私大は自宅から通える東北公益文科大学限定、医者になりたければ防衛大に入れ、ただし浪人しても予備校に行かせるカネはないから宅浪限定」

当時の私の希望は、「とにかく山形の田舎から出て都会で一人暮らしをしたい」というだけで、学問に格段のこだわりはありませんでした。

ただ、偏差値が高ければ高いほど良いらしい、程度の常識はあったので、模試を受けてギリギリA判定になるラインを探しました。

娯楽のない田舎の実家に残って1年も自宅浪人するなんて耐えられませんから、チャレンジする気なんかありません。

確実に入れる、県外の、学費が安い国立文系、という条件で絞ったら、ちょうど東北大の教育学部が良さそうだったというだけでした。

当時、教育学部は東北大文系学部の中でも倍率が低く、法学部・経済学部・文学部などの人気学部に比べて入りやすそうでした。

なんで教育学部が人気がないかというと、近くに宮城教育大という教職専門の大学があって、先生になりたい人はそっちに流れるからです。

東北大オープン模試では成績が2番だったので、まあ本番でよほどのヘマをしなければ入れるだろうと踏んで、受験したところ無事に前期で合格しました。

で、入学してからが学歴コンプレックス地獄の始まりでした。

学歴コンプレックスに火が着いた

文系コンプレックス
そもそも東北大ブランドが全国的に知られているのって、実は理系だけなんですよね。

ノーベル賞の田中耕一さんは工学部、川島隆太教授は医学部、ミュージシャンの小田和正さんまで工学部です。なんでだ!

東北大の中では工学部が人数もいちばん多く、工学部がサークル等でもマジョリティを形成しています。

「学部どこ?」と聞かれた時に「法学部」は「はひふへほう学部です」と言わなければ「工学部」と間違えられるほど、東北大とは工学部が中心の世界なのです。

教育学部なんて、「そんな学部あったっけ? 宮教(ミヤキョー、宮城教育大)じゃないの?」程度の認知度でした。

だからって教育学部がダメってわけではないんですけど、サークルで皆がやれ線形代数だの微積だのと、文系な私にとっては宇宙な言葉が飛び交っており、「自分だけ分かんない」という疎外感と劣等感が生まれました。

実は文系ってダメなんじゃないか、もう一回理系を受験し直そうか、と本気で悩み、再受験とか転学部とかできないかと考えたことがあります。

そこでも、理系から文系への「文転」はできるけど、文系から理系に移る「理転」はほぼ不可能に近いことを思い知らされました。

私の中では、完全に「理系>文系」というヒエラルキーができてしまったのです。

まあ、4年間遊べるんだからいいじゃないか、と気を取り直して通い続けましたが、就職活動でも文系の弱さを思い知らされます。

就活で学歴の壁を味わう

研究室のコネでなんなく有名企業に内定を取って涼しい顔の理系の同級生を尻目に、私は合同説明会やら何次面接やらをかけずりまわり汗だくになっていました。

面接では「へえ、東北大の…教育学部? なんで先生にならないの?」と、どこかで覚えのあるセリフを何度聞いたことか分かりません。

地元の宮城県では東北大の就職は有利かと思われるかもしれませんが、最王手の地銀では経済学部と法学部以外は弾かれます。

他でも教育学部には大したネームバリューはありません。

同じ学部・コースの同級生の進路はというと、大学院進学が1人、経済学部への転学部が1人、教員採用試験に受かったのが1人、公務員が1人、民間に就職したのが私を含めて3人でした。

民間に行った友達の就職先は、電力会社と、アパレルのデザイナー職とぜんぜん教育関係ないところで、学習塾に就職した私がいちばん教育学部っぽかったです。

就職したらしたで、今度は教育大を出た人に引け目を感じるようになりました。

東北大の教育学部では、一応教職科目はあるけれど教育実習とか指導方法とかは勝手にやれって感じで、ほとんど実技をやらないまま教員免許が取れてしまうのです。

私が教育実習に行った時には既に就職内定が決まっていたため、邪魔にならないように、ということで研究授業の1回だけしか教壇に立たずに終わりました。

なので、塾で実際に子どもに教えることとなると、教育大出身者には敵わないように感じていました。

そんなこんなで、私の学歴コンプレックスは受験を勝ち抜いたというプライドと、無名な文系学部で就職先でも使えないという劣等感が複雑に絡み合った感じになっていたんですね。

問題は「学歴がないこと」ではなく「学歴がないとダメだと思っていること」


学歴コンプレックスの根本的な問題は何かと考えてみると、「学歴がないこと」そのものではなくて、「学歴がないとダメだと思っていること」、つまり思考の枠組みではないかと思います。

最初に、なぜか「理系学生の方がすごい」と思ってしまったのですが、事実としてそんなことはありません。

理系学生は、線形代数ができたり、就職に有利だったりはしますが、ただそれなだけです。

もうちょっとリアルに見てみれば、文系よりも圧倒的に課題が多く、実験で研究室に寝泊まりし、教授に付き従って機嫌をとらなければいけない、かわいそうな人達でもあります。

一部分だけを切り取れば、確かに「理系>文系」が成り立ちますが、そのモノサシを採用するかどうかを決めるのは自分自身です。

世の中には、「東北大の文系なんかダメだ」と言う人もいます。就職の面接でも言われます。

でも、それはその人達が「理系>文系」を採用しているだけであって、自分まで同じモノサシで見なくたって良いわけです。

  • 中卒/高卒では成功できない
  • 短大はダメだ
  • ◯◯大学だと一生学歴コンプレックスを持ち続ける
  • 浪人したら学歴コンプレックスになる

それ自体は別に何でもないのに、わざわざ「これはダメだ」という枠組みを採用して自分でダメなことにしているんです。

ダメだと思わなければ、別に中卒だって立派に働いてる人は全然ダメじゃないし、文系だっていいかもしれないし、その大学をすごいと思ってる人も世の中にはいっぱいいるはずです。

学歴コンプレックスを根本的に解消するには、思考の枠組み=自分の学歴の評価のモノサシを変える必要があります。

こんなアプローチでは根本的に解消できない

以上のことから、「学歴のモノサシ」をそのままにして、同じ思考の枠組みの中で解消を測ることはおすすめしません。

つまり、モノサシの中の良い方に行こうとしてもキリがないため、結局は苦しみが付いてくることになるのです。

学歴コンプレックスをかえって助長してしまう、ありがちなアプローチ方法は次の通りです。

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自分より学歴が低い人のコミュニティに所属する

たとえFランクの大学でも、大卒は大卒です。

高卒のコミュニティの中に入っていけば、相対的には高学歴となり、優越感を満たすことができるでしょう。

しかし、心の奥で学歴が低い人を見下しているので、それは微妙な雰囲気や態度に現れてしまい、周囲の反発を招きます。

「大卒なのにこんなこともできないのか」と逆・学歴差別に遭うなど、人間関係でトラブルを起こす可能性が高いです。

本心から学歴を全く気にしていなければ何ら問題はありませんが、そうでなければやめたほうがよいです。

より高い学歴を得る

私も一時期やろうかと思いました。

同級生で転学部をやった人や、他大学の医学部を再受験した先輩もいました。

高卒で就職した友達が「大学に行きたい」と言うのも聞きました。

勉強しているうちに新しい目標ができて、それを叶えるためにどうしても別の大学・学部に入り直すのは自然なことです。

でも、なんとなく今の学歴だとコンプレックスだから…という理由だけでより高い学歴を得ても、結局コンプレックスは残り続けます。

なぜならば、上には上がいくらでもいるからです。

仮に、世界でいちばん頭のいい大学で主席になったとしても、他の大学で素晴らしい研究結果を出して賞を取った人にコンプレックスを感じてしまうかもしれません。

「そんな、十分じゃないですか」と周りの人がいくら言っても、自分のモノサシが変わらなければ無理なのです。

難関資格をゲットする

学歴がだめならば、司法試験を…などと難関資格を取って体裁を取る方法もあります。

これはちょっと△ですね。

学歴のモノサシが、「学歴や資格の難易度で図られる頭の良さ」のモノサシにバージョンアップしているだけだからです。

自分よりも学歴や資格が低い人を見下し、高い人に劣等感を感じるという基本構造は変わっていません。

まあ、劣等感を感じている時間はだいぶ減るでしょうけれど。

では、学歴コンプレックスを根本から解消するにはどうしたら良いのでしょうか?

学歴コンプレックスの正しい解消法

学歴以外のモノサシを持つ

最終的には何のモノサシでも図らずに、目の前の人を1人の人間として見るというのがゴールにはなりますが、その途中段階として測るモノサシの数を増やすという方法があります。

学歴でばかり人を測ってしまうのならば、学歴以外のモノサシでも人を見られるようにしましょう、という発想です。

たとえば、芸能人の千秋さんは「お金」というモノサシを採用することで学歴コンプレックスを克服しています。

親が学歴が超高くて、私にも東大とかに入れさせるように育てたけど私には全然できなくて四流短大に行ったんですよ。だからその間はずっと超コンプレックスだった
(中略)
それを一生引きずるのは嫌だから、東大の人より給料が高くなればいいなと思って、高くなったと思った時点でなんとなく学歴コンプレックスはなくなった

出典:千秋、学歴コンプレックス克服できたのは「給料」

東大卒の人からしたら負け惜しみのように聞こえるかもしれませんが、大事なのは「自分が」どう思うかです。

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学歴によって欲しかったものを別の方法で得る

千明さんの方法にもちょっと含まれていますが、学歴によって最終的に得たいものを別の手段で得るというのも一つの方法です。

「学歴」そのものには何の価値もありません。

「知識」や「学び」が得たいだけならば「学歴」である必要はないですね。

本を読んだり、自分で研究所を作って実験したりしても良いわけです。

「学歴」によって、得られる何かに意味があります。

  • 学歴によっていい就職をして得られる「お金」
  • 学歴によって合コンでモテて得られる「恋人」
  • 学歴によって尊敬の眼差しを向けられる「自己有用感」
  • 学歴によって親からのプレッシャーから逃れる「開放感」

おそらく、得たいもののほとんどは学歴ではない別の手段でも手に入れることができるのではないでしょうか?

学歴がなければ、確かに大卒枠で就職はできませんが、自分で事業をやってお金を得ることはできます。

大学生の合コンには呼ばれませんが、街コンに行って学歴を気にしない恋人を作ることはできます。

人から尊敬されることもできるし、親から解放されることもできます。

本当の欲望に気づいて、それを満たしてあげればコンプレックスは消えていきます。

コンプレックスを持つ目的を考えてみる

少し視点を変えて、アドラー風に「学歴コンプを持つ目的は何だろう?」と考えてみるのも有効です。

「学歴で悩む」目的は何でしょうか?

ちょっと難しいですが、たとえばこんなことがあるかもしれません。

  • 自分を否定して、ネガティブな気分に浸っていたい(落ち込む時はけっこう気持ちよさが伴います)
  • 自分の努力が足りないことを学歴のせいにして、自分を守るため
  • 掲示板などで学歴コンプレックスを相談して、人から注目を集めるため
  • もう一度、受験にチャレンジするように、自分を奮起させるため
  • 悩みを乗り越えることで、人の悩みも理解できるようになるため
  • 他のもっと重大な問題から目を逸らすため

必ずしも悪い目的ばかりではなく、学歴コンプレックスで悩むこと自体が成長のきっかけにもなるかもしれませんね。

学歴がないデメリットとメリットを挙げてみる

もう一つ、「学歴がない」ことのデメリットとメリットを紙に書き出すというテクニカルな方法もあります。

やり方は、紙を1枚用意して、真ん中に線を引いて左右に分けます。

片側には、学歴がないことであなたが感じるデメリットを思いつくだけ書き出しましょう。

就職に不利だとか、モテないとか、いくつでも構いません。

書き終えたら、反対側に、こんどは学歴がないことによるメリットをデメリットと同じ数だけ書き出しましょう。

学歴で評価しない会社が分かる、モテるためにいっそう努力できる、など、裏返してもメリットになりますね。

同じ数だけメリットとデメリットが揃ったとき、心のバランスが整います。

「学歴はあってもなくても関係ない、本当にプラマイゼロなんだなあ」と実感できれば成功です。

学歴コンプレックスの解消法まとめ

学歴コンプレックスを解消するには、「学歴で測る」思考の枠組みを変えましょう。

方法としては…

  • 学歴以外のモノサシ(価値基準)を採用する
  • 学歴で満たしたかった欲望を別の手段で満たす
  • コンプレックスを持つ目的を考える
  • 学歴がないメリットとデメリットを同じ数だけ書いてみる

などがあります。

学歴に関係なく楽しい人生を!

ABOUT ME
高橋久美
会社を8年でやめてフリーライター4年目。たまたまブログから見つけた佐藤想一郎さんのご縁で最高の仲間たちと出会い、WEB媒体の他、最近はブックライティング、雑誌の編集など忙しくも充実した毎日を送っている。読んだ人の心が明るくなって、人生まで良くなってしまうような文章を目指して修行中。→ 詳しいプロフィールはこちらから
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よろしければ読んでみてくださいね。

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