引き寄せの法則で、よくこんな誤解をしてしまう人がいます。
「ポジティブでいればポジティブな良い出来事ばかり起こるんだな、よし!ポジティブになろう、ポジティブになろう…」 と。
そして、
- 本当は不安なのに「全部うまくいく、全部うまくいく…」と自分に言い聞かせる
- 腹の底では怒りが煮えたぎっているのに「嬉しい、楽しい、ポジティブ!」と無理やり感情を押し込める
- 「いつもワクワクしていなければ」と分不相応な贅沢な食事をとったり、高級品を買ったりする
などの行動を取ります。 しかし、これは本来のポジティブ思考とは真逆の考え方です。
このような行動を続けているとかえって不幸な出来事が起こってしまったり、心の不安や悩みは増幅してしまいます。
残念なことに、引き寄せを教える側の人にもこういった誤解は蔓延していて、間違った方向に「勘違いポジティブ」になってしまう人が後を絶ちません。
あなたが本当のポジティブ思考を知って、ちゃんと引き寄せができるように、どんな誤解があるのか、正しいポジティブ思考とはどのようなものなのかを見て行きましょう!
目次
1 ポジティブは自己暗示ではない
「思考は現実化する」、ポジティブな思考はポジティブな事象を引き寄せるというのは引き寄せの法則の基本原理であり、これは本当です。
しかし、ここでいう「思考」は100%本当にそう信じていることでなければいけません。
なので、
- 本当は幸せだと思っていないのに「幸せだ、幸せだ」と思いこもうとする
- 本音では無理だと思っているのに「できる、できる、やれる、やれる」と自分に言い聞かせる
- 病気で苦しいと思っているのに「私は健康です」と自己暗示をかける
などは、上手く行かないのです。
本音は現実化する
これは、「お金が欲しい」「結婚したい」などの願望をかなえたいときにも同じで、引き寄せをやっているのにちっとも叶わないという人は、心のどこかでお金や結婚にネガティブなイメージを持っています。
「お金、お金…」と思っているようでも、どこかでお金を稼ぐのは悪いこと・汚いことだと思っていたり、「絶対、結婚するぞ!」と言っているのに実は「結婚できなかったらどうしよう」と焦っていたりすると、言っていること・表面的に思い込もうとしていることではなくて本心・本音の方が現実化してしまいます。
つまり、自分の本心を押し殺してポジティブの上塗りをするのではダメで、心の底からポジティブでいなければいけないのです。
本当のポジティブは、誰かに「あなたには無理ですよ」と言われても、何回失敗しても、揺らぐことなく良い未来を信じられる状態です。
- トラブル続きだけれど、これは「成長のチャンス」だ
- 未来には絶対に「できるようになった自分」がいる
- この病気になったのは、きっと克服してもっと強くなるためだ
などと、本心から良い未来を100%信じることが大切です。
潜在意識を書き換えるには3か月かかる
ただし、自分の顕在意識では100%納得していても、深層の潜在意識が変わるのには時間がかかります。ちゃんと信じた上で、潜在意識を書き換える段階として、「自分はできる」等と繰り返し唱える方法(アファメーション)は有効です。
これには3か月以上時間がかかりますので、数日やってみたけど効果が無かった、というのは当たり前で、まだ潜在意識が信じていないということです。
2 ポジティブは現実逃避ではない
私も過去そうだったのですが、スピリチュアルに傾倒してしまう人は、誰かすごい先生から「神様におまかせ」とか「宇宙エネルギー」とか「愛と光」とか素晴らしい教えを聞いて、自分もそこにワープしたように錯覚してしまうことがあります。
それらは決して嘘ではないのですが、かなり次元の高い話なのです。現実にちゃんと対処できていないままで、いきなり高い次元に行こうとしても、理解できようはずがありません。
- レジに並ぶ列に割り込まれたぐらいでイライラしてしまう
- 今日も仕事ダルいなあ~と思っている
- いつまでも過去にあった嫌な出来事を後悔している
そういったネガティブが渦巻いている精神状態では、いきなり愛とか宇宙とかポジティブなことを言っても薄っぺらく、フワフワしてしまいます。
スピリチュアル依存・中毒に注意!
スピリチュアルを現実逃避のためのファンタジーにしてしまうと、一時の気休めにはなりますが魂は成長していませんのでいつまでもネガティブがつきまとうことになります。嫌なことや不安があるたびに、スピリチュアルに頼って忘れようとする、麻薬中毒のように依存してしまい抜けられなくなります。
そして、スピリチュアルを「ビジネス」にして、良い感じのファンタジーを見せて依存させ、程よく不安をあおりながらお金を巻き上げるという業者もありますので、本当に注意が必要です。周りの人が言うことも耳に入らなくなり、気づくのは大抵お金が無くなってからです。
本物のスピリチュアルとは
本来のスピリチュアルは、自分の心や魂を磨き、現実に行動するための意志の力を養うものです。ただ祈るだけ、唱えるだけ、何かを買うだけで安心…なんてものは存在しません。 現実を受け入れて、自分の弱さを受け入れ、行動して失敗したりぶつかったりしながら成長していけるのです。
スピリチュアルの美しい世界、愛とか光とかは人の心の本質だと私は思います。しかし、いきなりそれを発揮できるわけではありません。高い理想を掲げながら、現実のしょうもない自分の姿から目を背けず、1つずつ弱い部分と向き合って直していくのがスピリチュアルとの適切な関わり方ではないでしょうか。
4 ネガティブは悪いわけではない
最後にもう一つよくある誤解は、「ポジティブ=良い、ネガティブ=悪い」としてネガティブを排除しようとすることです。 ちょっと例え話をしましょう。
最近はデジカメやスマホで写真を取るのであまり見かけなくなりましたが、昔は「写ルンです」などフィルムのカメラで写真を撮っていました。写真屋さんに現像とプリントをお願いすると、出来上がった写真と一緒に「ネガ」がもらえます。写真とネガを比べると、光の具合も色も真反対になっています。このネガがネガティブということなのです。
つまり、きれいなカラー写真は明るい、嬉しい、美しい、ポジティブの世界です。しかし、それも裏返すと暗いネガティブの世界があります。ネガティブが無ければ、ポジティブを映し出すことはできません。ネガティブーポジティブは表裏一体で、実は同じ物なのです。どちらも必要なものでありどちらが良い、悪いという事はそもそもないんです。
過去は再定義で変わる
と言っても、ちょっと納得できませんよね。別の例を挙げて考えてみましょう。たとえば、小学校の先生がすごく差別的で、えこひいきをして、そのせいである子供はクラスメートにもいじめられ、辛い体験をしたとします。これは暗くて嫌な思い出、ネガティブでしょうか?
ところが、その子供は「あんな風にすると、悲しい思いをする人がいる」とその先生や体験から学習して成長し、皆に平等に接したり、仲間外れになっている人に声を掛けたりするようになりました。
その子供が大人になって、「あの時は本当にしんどかったけれど、世の中の理不尽さを学んだからその後は中高の厳しい部活も就職活動も辛くなかったし、人の痛みを知ったから人に優しくなれた。あの体験から学べて、今の自分がある」と復讐心が全くなく、心から良かったと思えるようになったら? なんだかポジティブに変わっているような気がしませんか?
反対に、もしも仮に、家族や親せきからも先生や友達からも皆に愛されて、1回もケンカをすることもなく、勉強もパーフェクトにできて、お金も何不自由なく育って失敗したり悲しんだりするネガティブな経験が無いまま大人になってしまったらどうでしょうか? そんなことはありえませんが、きっと1通の不採用通知でさえ「人生終わった…」というぐらいのネガティブに思ってしまうかもしれません。
そもそも善悪はない
出来事には「良いこと」「悪いこと」の区別はなく、私たちが勝手に良いとか悪いとか判断しているだけなんです。スピリチュアルでは全部の出来事が神様からの愛にあふれたプレゼント、なんて言われたりもします。ポジティブもネガティブも、どちらも魂が成長するのには必要だからです。
だから、「ポジティブ思考」というのは、嫌な出来事や嫌いなことを人生から排除して美味しい物ばっかり食べていればよい、ということではなくて、良いとか悪いとかジャッジしないで「全部ひっくるめて、良い人生だよね!」と思えるということです。
スピリチュアルでポジティブ思考・まとめ
スピリチュアル・引き寄せの法則の「ポジティブ思考」のよくある勘違いは… .
- ポジティブじゃないのに「ポジティブだ」と自分に言い聞かせる
→心からのポジティブを目指しましょう - .スピリチュアルに現実逃避してしまう「なんちゃってポジティブ」
→ちゃんと現実に生きながらポジティブに成長しましょう - ネガティブは悪いことである
→物事には良いも悪いもない、ネガティブの恩恵も受けています
スピリチュアルでは、すごく素敵なことが言われていたり感動したりもしますが、「誰かが言ったこと」としてフワフワした気分になるよりも、自分で体感・実感できる範囲からリアルにやっていくのが良いんじゃないでしょうか。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
・9割の人が見落とす〝引き寄せられない〟根本原因
・想像すら超えた未来を引き寄せる、運命を変える秘訣
といったことにも触れています。
よろしければ読んでみてくださいね。
(下のボタンを押すとフォームが開きますので、情報を入力して〝送信する〟ボタンを押してください。メールにてレポートをお届けします。)