文章を書くことを仕事にしたい。新卒でライターの仕事に就職ってできるのかな? 現在は大学に通っているけれど、出ておいた方がいい?
ライターになるために、大学生のうちに何をやっておいたら良いのかな? ライター・編集者の生の声を聞きたい!
そんな疑問にお答えします。
- ライターになるには資格は不要ですが、ちゃんと大学で勉強しておいた方が良いです
- いきなりクラウドソーシングをやるよりも、編集者がいるメディアでインターンやアルバイトをした方が成長が早い件
これを書いている私は、ライター歴が3年ほど。
もともとはライティングとは全く関係ない普通の会社員でしたが、その後副業ライターを経てフリーランスのライターになりました。
目次
ライターになるには大学を出ておいた方が良い理由
ライターは、本や雑誌、フリーペーパー、ウェブメディアなどの記事を書く仕事です。
紙媒体の出版業界は衰退気味な一方で、元気なのがWeb業界。
Googleなどの検索エンジンとコンテンツマーケティングが存在する限り、ライターの需要もあります。
ライターになるには、資格も学歴も必要ありません。「なる」だけなら「フリーライター」と書いた名刺を作ればすぐにでも可能です。
ただし、ライターとして良い仕事をして稼ぎ続けるためには、大学で学んでおくことが大いに役に立ちます。
客観的・論理的な文章をレポート・論文で鍛えられる
ライターには個性的・文学的な文章よりも、客観的・論理的な文章が求められます。
クライアントが重視するのは、見込み客である読者自分のビジネスに興味を持ってもらうことですから、ライターのキャラクターや存在感は強すぎると邪魔になるのです。
そのため、読者に必要な情報を分かりやすく伝える、クセ水のない水ような文章が書けるライターが重宝されます。
(個人ブログの書き方とは真逆で、ブログでは個性・キャラクターが重視されます。とびきり個性的で、ライターの名前で読者が集まるような売れっ子ライターは別ですよ。)
客観的で、情報をわかりやすく伝える文章の究極系が「論文」です。
論文は形式が決まっていて、読む前からどこに何が書いてあるか分かるようになっています。
また、書かれている内容も先行研究やいろいろな文献、実験・調査結果などから分かる事実と、事実を元にした考察のみ。
「筆者はどういう経緯で研究を始め、どんなことに苦労しました」というようなストーリーや、独特な文体、筆者のキャラクター紹介、事実から飛躍しすぎる意見などを書こうものなら、バッサバッサと教授に排除されます。
こういった大学の論文やレポートを書くのが、ライティングの良い修行になるんですね。
ですので、ライターを目指したい学生さんにはプロブロガーのオンラインサロンなどに参加するのも良いけれど、大学にもちゃんと通ってレポートや論文を書くことをおすすめします。
専門分野を作れる
ライターは取材さえすればどんなコンテンツでも書けますが、それぞれ得意な分野・専門ジャンルはあります。
例えばスポーツライターやグルメライター、金融ライター、美容ライター、などなど。
同じ美容ライターでも「脱毛なら何でも知ってる」というように、これだけは絶対に誰にも負けないというジャンルをいくつか持っておきたいところです。
大学での専攻は独学に比べてかなり強力です。
たとえば同じ「家計の節約術」について書く場合でも、ざっと本を数冊読んでネットで情報を集めただけのライターと、大学で認知行動療法を研究したライターでは、おそらく別の切り口で書くことになります。
または一見するとコンテンツに関係なさそうな知識でも、深く学んだことはどこかで繋がって役立つことがあります。
たとえば理科の教職課程を学んだ人が科学の知識を生かして美容ライターになる、哲学を専攻した人がスピリチュアルライターになる、など。
数年間どっぷり勉強できて、最先端の研究に触れることもできるなんて、大学以外ではなかなか経験できないことですから、「こんなこと研究したって」と思わずに興味のある分野をしっかり深めておくのが良いのではないでしょうか。
学生の立場だからこそ出来ることがある
大学生という立場の美味しさにどれだけ気づいていますか?
学生時代は「研究のために」「社会勉強のために」などという大義名分で色々なことができるチャンスです。
例えば学生向けのフリーペーパーを勝手に発行し、「インタビューをさせて欲しい」とOB・OGに会いにに行く、なんてことが出来てしまいます。
その人から「いいとも」方式でお友達を紹介してもらえば、経営者や起業家など人脈を増やしながらインタビューライティングの練習も出来てしまう一石二鳥!
相手にとっても今の学生が何に興味を持っているのか、若い世代の話が聞けるのは嬉しいもの。
これが社会人・フリーランスになってしまうと、不可能ではないですが信頼を作るハードルが上がります。
大学生というだけで、「下心なく純粋に面白い事をやってる人」という目で見てもらえるのです。
学生だからできることをやり切ってから社会に出ても遅くありません。
ライターになりたい人におすすめの大学・学部・専門学校
文章を書く仕事に就くにはやっぱり文学部? と思われるかもしれませんが、必ずしも文学部でなくても差し支えありません。
(これはライターに限らない話で、理系の大学教授からミステリー作家に転身するような人もいるくらいです。)
というかライターなら文章が書けるのは当たり前で、プラスどういう専門分野を持っているかが重要になります。
これから大学の専攻を選ぼうとしている人や、専門学校・職業訓練で何か勉強したいと思っている人に向けて、「稼げる」ライターになるためにおすすめの大学・学部・専門学校をご紹介しましょう。
金融・医療・法律
金融・医療・法律は、ライターとして最も稼げる専門分野です。
金融・医療・法律に関する情報は、人々の健康、経済的安定、安全に大きな影響を与えるため、他のジャンルよりも高品質な記事が求められるからです。
専門知識や国家資格などの権威性を持っていて、信頼ある記事が書けるライターは少なく、他と比べて報酬単価は数倍〜10倍以上になることもあります。
純粋なライターになる他にも、証券アナリストやFP、弁護士、社労士、医師などになってしまい、専門家としてメディアに寄稿する方法もあります。
語学・国際分野
翻訳家は狭き門と言われますが、海外情報をベースに日本語のオリジナルコンテンツが書けるライターの需要は多くあります。
日本語のWebや書籍から調べて書く記事は、他と似たり寄ったりになりがちです。
そこで、海外の資料を引用できる、外国人の専門家にインタビューができるとなると、他にはないコンテンツを真っ先に書けるので重宝されます。
海外のちょっとした面白ネタを拾ってこられるだけでもアドバンテージです。
大学の英語はしっかり勉強して、少なくともリーディングはできるようにしておきましょう。
チャンスがあれば短期留学やワーキングホリデーなど、海外経験も積んでおくと何かとネタにできます。
ビジネス・マーケティング
ウェブライターの使命は、良い記事を書くことではなくクライアントの最終目的を叶えることです。
クライアントの目的とは、検索からの読者流入やページビューの増加、ひいては顧客の獲得です。
その最終目的に寄与できる記事が「良い記事」となります。
その意味での良い記事を書くためには、マーケティング、つまり商品が売れる仕組みの作り方を知らなければなりません。
大学・専門学校のwebマーケティングの講座や一般のセミナー等、機会があれば受講しておいても良いですが、とりあえずバズ部式 コンテンツマーケティングの成功事例と実践の5ステップだけは読んでおきましょう。
ライターにとっての「良い記事」とはどのようなものなのか、全体像が分かります。
また、編集者やディレクターを目指す場合はより力を入れたいところです。
DTP・グラフィックデザイン・WEBデザインなどデザイン系
編集者・デザイナーの領域ではありますが、知っておくと捗るのがデザイン系のスキルです。
紙媒体ならDTP・グラフィックデザイン、ウェブ媒体ならWEBデザインができると、求人でちょっとだけ優遇されることがあります。
またウェブライティングの仕事では記事のHTMLタグやアイキャッチ画像の編集まで任されることもあります。
実際に必要になってから勉強しても問題ないのですが、ハローワークの職業訓練などで機会があれば受けておくと、どこかで役立つかもしれません。
私は大学の教育学部で英語の教職の勉強をしました。
翻訳まではできませんが、英語のブログや実用書を資料に日本語の記事を書けるのは、英語の速読やらTOEICやらゴリゴリ勉強したおかげだなと思います。
英語教育についても書こうと思えばいくらでも書けますね。
それから、大学で発達心理学や海外の教育、発達障害などについて学んだことも、たまに関連する案件で役に立つことがありました。
ライターになるために学生時代にやっておくと良いこと
前述の通り、ライターになるには大学で専門分野をしっかり勉強することが第一です。
講義や専門書で知識を仕入れ、レポート・論文・ゼミなどでアウトプットしましょう。
そうやって専門分野を深めつつ、プラスアルファで学生時代にやっておくと良いこともご紹介します。
正確に言うと「ライターになるためにやる」というよりは、「学生時代のうちからライターになってしまおう」というお話です。
自分のメディアを作って情報発信する
「ライターになるにはまずブロガーになりましょう」とブログを勧める人もいますが、「編集者が不在のメディアでの執筆はライターの経歴にならない」という人もいます。
これは、どちらも本当。
最初はとにかく書き慣れることが大切すので、自分のブログでもTwitterでも何でも良いのでたくさん書きましょう。
論文よりもライトな話題を一般の読者向けに書く練習ですね。
しかし、いつまでも一人で書きっぱなしでは自分のクセや主観から抜け出せません。
ライターとしては技術が足りないのに、ブログのページビューやフォロワーが多いからと自己流に自信を持ってしまっている人は編集者からは嫌われがち。
編集・校閲・校正が機能しているメディアで執筆し、編集者からダメ出しをもらって直されることで技術は磨かれます。
ですので、最初の段階としては自分のメディアで情報発信をして、ちょっと自信が付いた頃に編集者がちゃんと直してくれるメディアで修行し自信をへし折ってもらうと成長できます。
インターン・アルバイトでメディアに寄稿する
その「編集者がいるメディア」のライターになる方法は色々ありますが、学生さんの場合はインターンやアルバイトでウェブメディア制作会社・コンテンツ制作会社などで働いてみるのがおすすめです。
求人・インターン情報から探しても、お気に入りのメディアのライター募集に応募しても良いでしょう。
ちなみにクラウドソーシングの仕事はおすすめしません。
未経験者OKですぐにチャレンジできますが、編集者がしっかり指導してくれるような依頼はまれだからです。
お小遣い稼ぎにはなりますが、書いても直されずに放置されていては自分でブログを書いているのと変わらず、商業ライターとしての成長には繋がりません。
どうしてもやる場合は「サグーワークス」のように担当の編集者が付いて指導してくれるところがおすすめです。
ネットビジネスをやってみる
「お小遣い稼ぎになる」と主婦やサラリーマンの副業に人気の「アフィリエイト」というネットビジネスをご存じですか?
自分でサイトを作ってコンテンツを投稿し、読者を集めてクライアントの商品を紹介し、売れたら成果報酬をもらう、という非情にシンプルなビジネスです。
しかし、売上げを出すにはライティングからWebデザイン、Webマーケティング、セールスライティングのスキルまで必要となり、実はかなり高度なことをやっています。
自分でやらなければいけない部分は増えますが、最終的にはクライアントに喜ばれる記事を書くという点ではライターの仕事と似ています。
最も手軽に始められるのは、審査がなく条件のゆるい「楽天アフィリエイト」です。
手持ちのブログに紹介したい商品の広告を貼り、誰かが商品を購入すると2%ほどの成果報酬がもらえる仕組みになっています。
ライティングの修行になる上、うまくいけば副収入もゲットできますので、トライしてみてはいかがでしょうか。
私は地域でやっていたセミナーに参加して、ライティングの勉強を始めました。
セミナー講師をやってたライターの先輩がすごく面倒見のいい人で、インタビューの仕事を見学させてくれたり、添削アドバイスをしてくれたり、テープ起こしなど仕事を回してくれたり、弟子入り状態に。
あとはクラウドの仕事をやったり、フリーペーパーの編集部に飛び込み営業して仕事をもらったりして経験を積んでいきました。
最初は会社員をやりながらの副業だったのですが、その後は3年ほどフリーランスでライターを続け、その時のクライアントの1社に再就職して今に至ります。
フリーランスですが「脱サラだ!自由だ!」というような派手さは一切なく、ひたすら家で文章を書いてるか、たまに打ち合わせやセミナー講師で外に出るぐらいでした。
有名な売れっ子ライターじゃなくても、真面目に締め切りを守ってできる限りのクオリティを保っていれば、仕事は途切れません。
作家とかのイメージと違い、どちらかというと堅い仕事だと思います。
なお、フリーランスが良いか、会社員でやるのが良いかですが、自分のやりたいことに近い方を選ぶのが良いと思います。
たとえば田舎で生活コストを抑えつつクリエイティブな仕事がしたい場合はクラウドワーカーという選択もアリですし、会社員だからこそ会社のリソースを使って大きな仕事ができるって考えもアリなんじゃないでしょうか。
ただ、1回は上司なり、先生なりの元でちゃんと修行した方が良いとは思います。(ただし、天才を除く。)
ライターになるには・大学でやること|まとめ
ライターになるだけなら資格は何も要りませんが、大学でちゃんと勉強して専門分野を作っておくと高収入ライターになれます!
特に金融・医療・法律関係で権威ある学歴や資格を持ち、専門性・信頼性の高い記事が書ける人は希少で原稿料も高単価です。
他にも何か1つか2つ、他の人には負けない分野を作り、英語やWebマーケティング、デザインなども勉強しておくと役立ちます。
ライターになるには、最初は大学のレポートや自分のメディアで書くことに慣れたら、編集者がいるメディアでインターンやアルバイトをして修行しましょう。
編集からダメだしをもらい、自分のクセに気づくことで成長できます。
地味で影の薄いライターの仕事ですが、毎日新しい発見があって楽しく、クライアントや読者にも喜んでもらえるやりがいのある仕事です。
ぜひチャレンジしてみてください!
ライターとしての心甘え、ライティングのテクニックなど、ライターを目指す人におすすめの本は以下の記事でご紹介しています。
レポート・論文が苦手、もっと伝わる文章を書きたい、書くのに時間がかかってしまうのを克服したい、ライターの仕事内容についてもっと知りたい…
そんな疑問が解決します。合わせてチェック!
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。管理人の佐藤想一郎と申します。
私が執筆しました、レポート『Cycle(サイクル)』では、今まであまり語られることのなかった〝引き寄せの法則の、もう1つの側面〟について書いています。
・「ワクワク」のダークサイド(暗黒面)とは
・9割の人が見落とす〝引き寄せられない〟根本原因
・想像すら超えた未来を引き寄せる、運命を変える秘訣
といったことにも触れています。
よろしければ読んでみてくださいね。
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